2018年4月29日 00:00
どーも、2ヶ月ぶりの銀髪ブタ野郎 瀬戸です。年度末は他の記事を作ったりスイカ柄のヘルメットを作ったり、悪の組織になったりでめちゃくちゃ忙しく、自転車で走りにも行けず、記事も書けずで 申し訳ございませぬ。 なんかあやしいグミみたいの食べてマッチョになっていたような気もします。
ってか今年になってからロッテリアの肉の日の 「肉がっつり絶品トリプルチーズバーガー」がなくなってしまったのでなんかモチベーションがあがりません。 そうです、すべてはそのせいなんです! ボクちゃんのせいじゃないんダぁぁっッッ!!
むふぅ~、少々取り乱してしまいましたが、今回はちょっと趣向を変えて製品レビュー的な感じでお届けしようと思います。
熱心な読者の皆さまならご存じでしょうが、最近スタパ齋藤氏がe-bikeに興味津々の巻であります。ワタクシ的にはしょせん電動自転車でしょ? とこれまでさほど興味を持っていなかったんですが、スタパさんの記事を読んでいるとなんか興味がムクムクとわいてきておりました。
ワタクシが気になっているのは 「e-bikeってダイエットに使えるんじゃない?」 ということ。一般的にダイエットには有酸素運動が効果的と言われます。心拍数がほどほどに高くなる程度の運動を20分以上続けると、体は脂肪をエネルギーとして燃焼するので、ダイエットになるワケです。
特に自転車を始めた初心者向けにオススメなのが、心肺や持久力の強化にもなるLSDと呼ばれるトレーニング。ロング(長時間)・スロー(ゆっくり)・ディスタンス(長距離)の頭文字を取ったもので、諸説ありますが心拍数120以下のペースで90分以上走り続けるのがいい、などと言われます。
ガーミンの活動量計「vivosport」を使って、自転車で走っている時の心拍数を見てみると、結構カンタンに120ぐらいは行ってしまっていることがわかります。さらにちょっとした上り坂でも軽く130を超えてしまうほどです。
その点、 e-bikeなら上り坂で心拍数を抑えられますし、その分長時間、長距離を走れるようになれば、ダイエットには効果的なんじゃないか と。あるいは、坂の多いエリアにお住まいの方にも自転車ダイエットをオススメできるんじゃないかと思うわけです。
そんな矢先、スタパさんの記事用に借りたミヤタサイクルのMTBタイプのe-bike 「RIDGE-RUNNER(リッジランナー)」 が編集部にポツリ。いや、ポツリっていうか存在感バリバリなんですけどね。週末だけなら乗ってもいいよ、ということで借りてみることにしました。(スタパ齋藤さんのリッジランナー記事はコチラ)
ダイエットに使える? 東京から藤沢まで60kmを走ってみた
ってなわけでまずは編集部から自宅まで自走で走ってみることに。距離はおよそ60km。同じルートを自分のクロスバイクでも走ったことがあるので、いろいろと比較できるかと思います。
ただ、いきなり言い訳ですが、本格的なMTBタイプのリッジランナーは、あんまり長距離走る向きじゃないですな。ロードバイクの速さの大きな要因がタイヤの細さだと思いますが、リッジランナーはビーチクルーザー並のタイヤの太さ。しかもゴツゴツしていて見るからに抵抗が大きそうです。
それと運転姿勢もぜんぜん違います。ドロップハンドルと比べてハンドルの幅が倍ぐらいあります。ボートをこぐのをイメージしてもらえばわかるかと思いますが、オールは肩幅ぐらいで持ちますよね。その方が力が入るからです。ドロップハンドルも同じで肩幅ぐらいの幅なので、ペダルをこぐときに全身の力が使いやすいんです。それが広いハンドルだと力が入れにくい。ドロップハンドルに慣れると余計にその差を感じます。
ぶっちゃけ走り始める前から、やっぱやめときゃよかったと後悔の念が押し寄せます。が、 編集部でサイクルジャージにまで着替えて意気揚々と借り出した手前、引き返すことはできません。
ということで、 アシスト最強の「HIGHモード」で出発 しました。公称95km走れるそうなので60kmなら走りきれるはずです。
はてさて結論から言うと、バッチリでした!! e-bike、ダイエット向きだと思います。 よくもまぁこんなにぶっといタイヤで60kmも走れたもんだと自分でも思いますが、 電動アシストのおかげで途中で休憩することもなく走りきることができました。
心拍数はどうだったのか?
測定した心拍数のデータを見てみると、 今回のe-bikeが平均114、最大161。前回クロスバイクで走った時が平均122、最大で185。 グラフを見比べると、前回が終盤二つの大きな山があるのに対して、今回も山はあるものの大きいのは一つだけで全体的に振れ幅が少ないのがわかります。
ここがまさに最大心拍数185と161の差。しかもe-bikeでの最大心拍数161は、実は下りで出たモノだったりします。いや、いつもだと坂を上りきった時点でヘトヘトなので、その先の下りは惰性で走るんですが、今回の場合は電動アシストのおかげで坂が楽に上れる。そうするとその後の 下りで体力が余っているもんだから、つい下りを全力で走ってみたくなっちゃいまして。 逆にそれぐらい余裕を持って走り切れたということです。
上りで心拍数が上がりにくいのはある意味予想どおり。逆に平坦路では 心拍数が低くなりすぎそう ですが、その心配も不要でした。
というのも、走りはじめはアシストが強く効くものの、15km/hを超えるあたりからどんどんアシストの量が減っていって、20km/hぐらいだとほとんどアシストなしの状態に。なので20km/hぐらいで巡航していると、それなりに負荷がかかってきて、結果、 心拍数もいい感じに上がってきます。
個人的にはもう少し高い速度で巡航できるといいんですけど、20km/h以上はアシスト量が極端に減って、25km/h以上でアシストゼロになります。なので、さすがにMTBの高速巡航のつらさが出てきますね。同じミヤタのe-bikeでもクロスバイクタイプのクルーズならもう少し高い速度で巡航できそうです。
もちろんスピードが遅ければアシストも増えますし、その分心拍数は上がりにくくなるでしょう。だから本人のやる気は必要です。ただ、自転車をやっていると、その日の体調しだいで、ぜんぜん走れない時とかがあるんです。そんなときでも家まで帰らないといけないですから、そんなへばってしまった時にはアシストに頼れるというのは頼もしいです。
また、走りきるのにかかった時間、平均速度ともにほとんど同じでした。 タイヤの細いクロスバイクとあのタイヤの太さのMTBが同じペースで走れるというのも驚きです。 巡航速度はクロスバイクのほうが速かった印象ですので、おそらく信号などの停車からの加速と上り坂のペースで追いついているんでしょうね。
信号停止からの走りだしは結構体力を使っています。その部分をアシストしてもらえるので、結果的に体力に余裕ができるんだと思います。今回は途中で一度も休憩なしで走りきってますから、その効果は確かです。LSDトレーニングは長時間続けることが大切ですから、 ノンストップで走り続けられるe-bikeはダイエットに効果的 と言えるでしょう。
いつもは海岸沿いのできるだけ平坦な道を選んで走っています。ルートもできるだけアップダウンの少ない道を探したり。でも、e-bikeなら山坂を気にせず走りに行けるので、もっと走る場所、行動範囲が広がりそうです。今まで行ったことがない場所に行く、今までより遠くに行けるというのは自転車の楽しみのひとつですから、e-bikeは自転車の楽しみ方として結構ありだと思いました。ロードバイクタイプが出たらほしくなっちゃいますね。
バッテリーは実際どれくらい持つ?
ダイエットのために長距離走るとなると、気になるのはバッテリーの持ちです。で、今回の場合ですが、もっともアシストが強いHIGHモードのまま、サイクルコンピューターの表示で ちょうど60km走って、なんとバッテリー残量は73%!! 公称値のデータならばバッテリー残量は30%程度のはずなので 公称値以上の好結果 です。
これはルートがほぼ平坦な道が多く、しかもほとんどアシストが入らない20km/h程度で巡航していたからでしょう。もちろん坂道が多ければもっと短くなると思いますが、100km以上のライドでもバッテリーは持ちそうですね。
それと実際に走ってみていいと感じたのが、アシストがなくなったからといって、極端に重くならない点ですね。普通の電動アシスト自転車だと、アシストがなくなった途端にブレーキを掛けているみたいに重く感じますが、アシストがなくても違和感なく走れてしまいます。ペダルにモーターのゴロゴロ感を感じることもありませんし、 うっかり電源を入れないまま走ってもしばらくは気がつかないほど です。これならば万が一バッテリーが切れたとしても、普通に帰ってこられそうです。
せっかくなのでオフロードも走ってみた
せっかくのMTBなので河川敷に持ち込んで オフロードコースも走ってみました。 クロスバイクやロードバイクではまず行くことがない道ですな。
タイヤがぶっといので、砂場でも行けるかと思って走ってみましたが、さすがに深い砂場はタイヤが埋まります。でもそんな状況でもアシスト全開にすればなんとか走れてしまうのはさすが!!
でも気持ちよく走れるのは適度に大きさのある砂利ぐらいまでですな。フロントサスペンションもあるので、デコボコ道もバリバリ走れるのが楽しいです。そしてそういったシチュエーションだと長いハンドルが頼もしいです。舗装路を長距離走るのも楽しいですが、道なき道に挑むのもまた違った楽しみがありますな。
実は自転車小僧だった中学生のころにMTBに乗っていたことがありまして、ワシャワシャとオフロードを走っているとその頃の記憶がよみがえってきました。ってことで ウイリー や ジャックナイフ (後輪を跳ね上げるテクニック)に挑戦。
もはやあれから30年近く経っていますので最初は慎重に。でもすぐに感覚が戻ってきました。普通のMTBと比べれば車重はありますが、その分アシストが効くのでウイリーは結構カンタン。一方のジャックナイフは、さすがに重量の分だけいきおいが必要ですが、どうにか成功。あいにく天気が崩れてきてお遊びは終了になったのですが、もっと時間があればもっと使いこなせたかもしれません。
コレ一台でクロスバイク並のペースで長距離が走れて、さらにオフロードでも遊べる。このマルチプレーヤーっぷりはなかなか魅力的ですな。