特別企画

記念の10回目「家電大賞」授賞式を開催 受賞社が一堂に

「家電大賞 2024-2025」授賞式を3月10日に開催

2004-2005年で第10回目を迎えた「家電大賞」。その授賞式が、3月10日に東京・新宿区のヒルトン東京で開催。受賞したメーカー各社や関係者80名以上が集まり、盛大に行なわれた。

同賞は、2024年に発売された家電製品の中から、読者投票のみで「ベスト オブ ベスト」を決定する家電アワード。家電と暮らしの情報サイト「家電 Watch」と、ワン・パブリッシングのアイテム情報誌「GetNavi」との共同で2015年にスタートしたもの。

投票は両媒体の読者から受け付け(投票期間は2024年11月22日~2025年1月6日)、今年も多くの票が集まった。新たに「扇風機・サーキュレーター部門」や「シャワーヘッド部門」「テレビ周辺機器部門」「スマート家電部門」「照明部門」の各部門賞を加え、ノミネートされた、過去最多となる全200製品の中からグランプリと部門賞(特別賞含む27部門)が決定した。

全200製品の中からグランプリと部門賞(特別賞含む27部門)が決定

※「家電大賞」は、株式会社インプレスおよび株式会社ワン・パブリッシングの登録商標です。(商標登録第6534313号)

総合グランプリは不動の人気ルンバ。競争激しいロボット掃除機の金賞も

総合グランプリとロボット掃除機部門の金賞に輝いたのは、アイロボットの「Roomba Combo 2 Essential ロボット + AutoEmpty 充電ステーション」。

総合グランプリとロボット掃除機部門の金賞には、アイロボットの「Roomba Combo 2 Essential ロボット + AutoEmpty 充電ステーション」が選ばれた

吸引と同時に水拭きができて、最大60日分のゴミを収納できる充電ステーションのクリーンベース付きでありながら、より手が届きやすい価格を実現したことなどが高く評価された。アイロボット シニアコミュニケーションマネージャー コーポレートコミュニケーションの村田佳代さんが、受賞の喜びと今後の抱負などを語った。

アイロボットの村田佳代さん

「ルンバの知名度は89%あるけれど、世帯普及率はわずか10%。一方で、一度使った方は手放せないというのがルンバの強みでもあります。特にフレンドリーさが特徴で、ペットや家族のように、みなさんルンバに名前をつけるんですね。そんなフレンドリーさが今回の得票にも少し入っているのかなと自負しております。今後は、ルンバの愛らしい一面はもちろんですけれども、それに負けない機能面の開発も、スピーディーに進めていければと思います」(村田さん)

両誌の編集長がグランプリ受賞のルンバにコメントも

おいしいご飯を追求、総合銀賞と炊飯器部門はタイガー

総合銀賞と炊飯器部門の金賞は、タイガー魔法瓶の「土鍋圧力IHジャー炊飯器 炊きたて 土鍋ご泡火炊き JRX-G100」が受賞した。同社の炊飯器ブランドマネージャー・岡本正範さんは、「タイガー魔法瓶はもともと魔法瓶事業から創業し、102年の歴史をもちます。熱や温度などを研究しながら商品開発に勤しんできました」とコメント。

「今回の『土鍋ご泡火炊き JRX型』は、内鍋に土鍋を使っております。そして業界最高の300℃の熱をコントロールする技術により、お米のポテンシャルを最大限に引き出す炊飯器です。昨今はお米の高騰などで辛い思いをされている方もいらっしゃると思いますが、お米の大切さをより感じている方も多いかと思います。今後も、そうしたお米を大事に炊き上げる、そんな炊飯器の開発に努めてまいりたいと思います」(岡本さん)

タイガー魔法瓶の炊飯器ブランドマネージャー・岡本正範さん(右)

暑かった夏、エアコン部門と総合銅賞はダイキン

総合銅賞とエアコン部門の金賞を受賞したのは、ダイキン工業の「うるさら X(Rシリーズ) 2025年モデル」。温度に加えて湿度もコントロールし、室内が不快にならないよう温度と湿度のバランスを取るエアコンだ。同社の商品企画担当の中川さんは、昨今の電気代の高騰と夏の暑さが続いたことが、同品の企画につながったという。

「そうした消費者の方のお困りごとに、どういった解決ができるかを社内で議論しました。そこで節電自動運転に湿度コントロールを加えて、できる限り不快にならない状態で、節電を重視した運転をする商品となっております。今後も消費者の皆様のお困りごとに寄り添って、当社の強みを生かして解決できることを考えながら、製品開発に取り組んでまいりたい」(中川さん)

ダイキン工業の商品企画担当の中川さん

有識者が選ぶ3製品も発表。授賞式はメーカーや関係者の交流の場に

授賞式では、総合の金・銀・銅賞に加え、特別賞を含む27部門へトロフィーが贈られた。

前回に新設された「有識者が選ぶ賞」の3製品も発表。デザイン賞には、アクア「家具冷蔵庫 LOOC AQR-FD7P」、コンセプト賞はパナソニック「コンパクトベーカリー SD-CB1」、テクノロジー賞は、パナソニック「セパレート型コードレススティック掃除機 MC-NX810KM」が選ばれた。

トロフィーを手渡したのは、それぞれの製品に票を投じた、家電王の中村剛さん、家電ライフスタイルプロデューサーの神原サリーさん、家電&デジタルライターの近藤克己さんの3名。有識者が注目した家電の魅力が語られた。

左から家電王 中村剛さん、家電ライフスタイルプロデューサー 神原サリーさん、家電&デジタルライター 近藤克己さん

受賞式会場は、家電や住宅設備などのメーカー各社、有識者賞を選定した12名の皆さん、GetNaviと家電 Watch両誌の関係者が一堂に集まったこともあり、様々な情報交換や、交流の場ともなっていた。

受賞したいずれの製品も、少人数世帯化や共働き家庭の増加、さらには電気代の高騰など、社会課題に対応する方向で開発された製品だ。今後も、新たに生まれるだろう様々な社会課題を解消してくれるような家電製品の登場に期待したい。

「家電大賞 2024-2025」受賞製品一覧

授賞式の様子
編集部