e-bike試乗レビュー

河口湖でe-bikeフィッシングを体験!! 相性良すぎてすっかりハマりそう

ん? んんん? そうだ、そうに違いない!!! 思いついたのは、e-bikeでサイクリングしつつ釣りをしたら、ヒッジョーに楽しいのではないか、ということでした。名付けてe-bikeフィッシング♪

ちなみに、e-bikeとは主にスポーツタイプの電動アシスト自転車のこと。スポーツ走行に向く車体に、同じくスポーツ走行向けのドライブユニット(電動アシスト機構)が装備されています。スポーツ走行対応のドライブユニットは、高ケイデンス対応でレスポンスにも優れており、例えばシマノSTEPSシリーズなどがそれにあたります。

さて、今年の春先に花見しつつ釣りもしつつ焚き火もしつつのe-bikeサイクリングをしましたが、特にe-bikeと釣りは相性がいいと感じました。釣り道具を携えてのサイクリングがかなり現実的だったからです。

サイクリングと釣りの両方が好きな筆者ですが、考えてみたらサイクリングとフィッシングって両立できるアクティビティなんですよね。例えば湖畔をサイクリングして「このあたりは釣れそう」と思ったら、ちょっとフィッシング。釣れないようならサイクリングで湖畔巡り。そして、また釣れそうな場所を見つけたらフィッシング。サイクリングとフィッシングの楽しさを両取りできます。

あと現実問題として、釣りって必ず釣れるわけじゃないんですよね。湖でオカッパリのルアー釣りをすると「今日はいくらやってもノーフィッシュ」って日もある……いや筆者の場合アリガチ(下手)。そんな日でもe-bikeがあれば「じゃあ気分を変えてサイクリングを!!!」と方針転換して楽しめるワケです。

もうひとつ、e-bikeで湖周辺など釣り場の移動をすれば、荷物をたっぷり携行しても体力を温存できます。湖の反対側への移動もラク。自転車ですから良さそうなポイントにも気軽に立ち寄れます。ラクなのに柔軟に行動できるe-bikeは、釣りに使う乗り物として非常に便利だと思うんですよね。

ということで、さっそく決行!!! e-bikeでGOフィッシング!!!

シマノの高級ギアでe-bikeフィッシング

ん~どこへ行こう? そうだ、久しぶりに富士五湖の河口湖(かわぐちこ)でバスフィッシングをしよう。河口湖はバス釣りのメッカだし、湖畔の道路はよく整備されていて景色もいいから、e-bikeフィッシングにピッタリ。

e-bikeフィッシングでこ~んな魚が釣れる……予定(釣りたいっ!!)

じゃあ道具を……あっ!!! 手持ちのバスフィッシング用のロッド(竿)は、長いワンピースロッドばかりだ。これだと自転車に積めナ~イ。それに自転車に積めるようなロッドの知識もナ~イ。そこでシマノに「e-bikeフィッシングに向くバスロッドってどんなのですか?」と質問してみたところ、とんとん拍子で↓こ~んなセットを貸してくれることに♪

ひとつはシマノ「ポイズンアルティマ 266L-5」シマノ「ステラ C2500SHG」のセット。プロも頷く最高級ロッド&リールの組み合わせっ!!!恐れ多い!!!
もう一方のセットはシマノ「スコーピオン 2651R-5」シマノ「ヴァンキッシュ C2500SHG」の組み合わせ。銘ロッドと高品質リールで、こちらもかなりの高級品です

ハァ~高級釣り具ぅ~♪ これらのセットに共通するのは、ロッドが5ピースであること。継竿で、5つに分解できるんですね。なので短くして携行できる。仕舞寸法は「ポイズンアルティマ 266L-5」は48cm、「スコーピオン 2651R-5」が47.6cmです。これならe-bikeのリアキャリアに積んだり、あるいはバックパックに入れたりできます。

ちなみに、こういった携帯に便利な仕舞寸法が短いロッドのことを「パックロッド」とか「モバイルロッド」といいます。近年ではこういった継竿の性能が格段に上がり、また、仕舞寸法が60cm以下だと「航空機への機内持ち込みが可能」ということもあり、人気があるジャンルだそうです。釣竿の機内持ち込みについては国交省の「機内持込・お預け手荷物における危険物について」を参照してください。

さて、これらの釣り道具をe-bikeのリアバッグに入れて携行します。↓こんな感じ。

愛車のミヤタ「RIDGE-RUNNER(リッジランナー)」のリアキャリアにはリアバッグを装着しています。ロッドやリールはネオプレン製のケースで保護しつつ、リアバッグの上部に積みました。リアバッグ内には釣り具や貴重品を入れたボディバッグとウィンドブレーカー、それからパンク修理セットなどが入っています
e-bikeに釣り具を積んで走っている様子。ロッドやリールが動いたり落ちたりすることもなく、安定的に携行することができます。バックパックを背負わないので体もラクです

走って釣って、走って食べて、e-bikeでのハイランドレイク巡りは楽しいっ♪

とある土曜日の朝、河口湖に到着してさっそくe-bikeフィッシング開始です。道路にはサイクリストがちらほら、湖畔には釣り人が、湖上にはボート釣りの人もいます。筆者は自転車用ヘルメットをかぶったアングラーですが、どんな感じでe-bikeフィッシングをしたのか、写真と説明文で見てみましょう。

河口湖の湖畔。ホテルが立ち並ぶ河口湖東側にある観光用駐車場にトランポのクルマを駐め、e-bikeを下ろします。梅雨の合間で、天気は晴れたり曇ったり
釣りをするので、まずは遊魚券を購入します。河口湖では各種店舗やコンビニで遊魚券が売られているほか、自販機でも販売されています
河口湖はその周囲を道路が走っており、湖畔を眺めつつのサイクリングを楽しめます。雲がなければ富士山を間近に見ることができます
ちょっと良さそうなポイントに寄って、さっそくフィッシング。湖畔にe-bikeを駐め、十数メートル歩けば釣りポイントなので、とても気軽&手軽に釣りができる♪
そしてe-bikeで次のポイントへ移動。河口湖は1周約17kmですが、e-bikeなら1周をテンポよく釣り歩けます。e-bikeでのサイクリングのみなら、1時間かからず周れる計算ですね。ゆ~っくり走っても2時間で1周できるでしょう
またポイントに立ち寄ります。「大自然に感謝のポーズ」をキメる筆者ですが、実はこれ「ノーフィッシュ」のポーズでもあります。釣れそうなのに全然釣れない~。それと、ここからは富士山が見えるハズですが、雲に隠れて見えませんでした。でも梅雨時なので雨に降られないだけでもラッキーな感じ?
雲がなければこんな富士山が見えます
さらに移動してフィッシング
シマノ「ポイズンアルティマ 266L-5」とシマノ「ステラ C2500SHG」のセットを使って見ましたが、すっご~く気分良く使えるロッドとリールです。リールは滑らかこの上ない巻き心地。ロッドはルアーを投げやすく感度も抜群。今、ルアーがどう泳いでいるか、何にぶつかったかなどが、よ~く伝わってきます。さっすが超高級品……というか、超高性能だから値段も高くなるってコトですね。とにかく「ルアーを投げて巻いているだけで楽しい」と感じられます
でもハクチョウの一家がポイントの真上を泳いだりします。結局、ココでも釣れませんでした~
河口湖では2020年にコブハクチョウのつがいの生息が確認されたそうです。ヒトに慣れている様子から、「山中湖(やまなかこ)から飛来したのではないか」という説も。そして、今年になってヒナが生まれたそうです。ヒナかわいい!! でも近づくとハクチョウのお父さんが威嚇してきます
サイクルヘルメットをかぶってフィッシングな筆者。ちょっと目立ってますが、自転車のウェアや装備って、釣りにもそのまま使えるものが多いような気がします。特にフィッシングのウェア類はUVカットだったり速乾だったりして、サイクリングにそのまま使えるものも多い
釣れないので、また次のポイントを目指してe-bikeサイクリング。河口湖畔のe-bikeサイクリングは、景色も空気もよく、写真のようなクルマの少ない湖畔の遊覧道路を走れたりします。サイクリングって走っているだけで「小さくない満足感」がありますが、こういう道をe-bikeで走ると、なんかこう釣れなくても不思議といい気分になれたりします
再びフィッシング。すっご~く釣れそうで、目の前を魚が通り過ぎたりもしますが……結果、釣れませんでした。残念!!! じゃあ、また次のポイントを目指してe-bikeサイクリングを楽しみましょう~♪
河口湖畔を軽快に走ります。釣り歩きつつ、e-bikeサイクリング。これかなりイイですよ~。楽しいし爽快だし~♪ でも、そろそろ空腹になってきました
河口湖は大きな観光地なので、湖畔にはさまざまな飲食店があります。これは山梨を代表する郷土料理「ほうとう」
山梨のそばもナニゲに美味しいです
フツーのメニューもイロイロあります。観光地のサイクリングって、食べる場所にもドリンク補給にもトイレにもまったく困らないのがナイスです♪

西湖を1周しつつe-bikeフィッシング!! デザートもあるョ!!

e-bikeサイクリングは楽しいし、昼食も美味しくいただいて大満足。これでフィッシングも成果があればサイコーなんだけどな~。ということで、釣果を期待し、河口湖の西隣にある西湖(さいこ)へ行ってみることにしました。西湖はバスフィッシングでも知られる湖です。

河口湖西端から西湖東端までは、約1.6kmの道のり。すぐ近くですが、100mくらい上るヒルクライムとなります。でもe-bikeなら余裕。以下に、西湖にてのe-bikeフィッシングの様子を写真と説明文で見ていきましょう。

河口湖の西端。中央に見える峠の向こう側に西湖があります
この先をちょっとヒルクライムすると西湖に
西湖に到着。e-bikeだとスーッと到着してしまいますが、人力自転車だとちょっとゼェゼェハァハァするかもしれません
西湖東端から4kmほど走ると釣りポイントです。雲がなければ正面に富士山が見える場所です
小さな岬があるポイントで、多くのバス釣りアングラーがここを訪れます。有名なポイントです
水はキレイで、いかにも釣れそうな雰囲気♪
さっそくフィッシング!! 釣りたいっ!!
あ……SUPの人が。西湖はウォータースポーツも盛んです
あ……SUPの人が増えた
結局ここでも釣れませんでしたが、静かで風景もよく、自然はしっかり満喫できました。じゃあe-bikeサイクリングしましょう~♪
西湖は1周で約10km。e-bikeなら30分くらいで周れちゃいます。ゆ~っくりでも1時間。途中、樹海の中を走る道もあり、野鳥の声とマイナスイオンに包まれてサイクリングを楽しめます
西湖周辺は河口湖と比較すると閑散としており、クルマも少ないのでノンビリとサイクリングできます
西湖の東端には、西湖から湖水が流れ出す川があります。川は河口湖につながっています
e-bikeで西湖から河口湖へと下り、西湖からの流れ込みでフィッシング♪
でも釣れナーイ。本日は釣り人はたくさん見ましたが「釣り人が魚を釣った瞬間」は一度も見ることができませんでした。まあ、こういう日もありますよね
じゃあ売店で買い食いしよう! 河口湖の西湖流れ込みポイントから約2km走ると「道の駅かつやま」があります。湖畔に広い芝生の公園もあり、河口湖の観光スポットの中では静かなエリアです。その隣にあるのが「かつやま屋台」
イロイロな食べ物やデザート、お土産品が売られています。サイクリストに対しては割引サービスも行なわれています
売店でソフトクリームを味わい、本日のe-bikeフィッシングは終了。トランポのクルマがある観光用駐車場までサイクリングして戻ります

e-bikeフィッシングにハマりそう♪

といった感じのe-bikeフィッシング。残念ながら魚は釣れませんでしたが、アクティビティとしてはヒッジョーに楽しいことがわかりました。何よりも「楽しく自由に動き回れる」というのが痛快ですし、「満足度が高い」という実感もあります。

例えばクルマ移動だと駐車場のことがありますし、徒歩だと長距離を移動しつつあちこち寄るのは難しい。あるいは人力自転車だとそれなりに体力を消耗します。河口湖1周17kmと西湖1周10kmの合計27kmを走ってさらに釣りも……となると、なかなかたいへん。

でもe-bikeなら、河口湖と西湖を1周しつつ各釣りポイントを釣り歩けてしまう。そうしてもあまり疲れませんし、思うがままに釣りポイントを回れます。さらにポイントからポイントまでの移動は爽快なサイクリングとなり、いい気分で自然を満喫したり観光を楽しんだりできます。釣りをしたり走ったり自然を感じたり観光したり。ひとつのアクティビティでさまざまな体験ができる。この濃密さが大きな満足感となりました。素晴らしい。

というわけで、またe-bikeフィッシングを楽しみたいと思った次第です。河口湖・西湖e-bikeフィッシングから帰宅した途端、次のどんな場所を走ってどんな釣りをしようか? 想像を膨らませている筆者なのでした。

売店でソフトクリームを味わい、本日のe-bikeフィッシングは終了。トランポのクルマがある観光用駐車場までサイクリングして戻ります
スタパ齋藤