ニュース
e-bikeでない自転車にもAI時代到来!? 乗り方を自動的に学習するオートマシステム 充電も不要
2025年6月6日 13:05
シマノは、学習機能を持つソフトウェア搭載のオート変速システム「Q’AUTO(クォート)」を発表した。オート変速のダイナモ内蔵フリーハブは39,482円、ワイヤレスDi2リアディレーラーは33,625円、ワイヤレスシフトスイッチは15,506円(いずれもメーカー希望小売価格)。
日本でもe-bikeでは電動を活用したAIともいえる「オートマの快適さ」を目指すテクノロジーが登場しているが、シマノはその概念を覆し、バッテリーを搭載しない通常の自転車でもオート変速を可能にした。クォートは、あらゆる自転車ユーザーにとって、サイクリングをより楽しく、身近にするために開発された革新的なテクノロジーだとする。
最大の特徴は、最適なギアを選択するとアシストがなくとも、本来の自分の力で楽しく快適にサイクリングできること。学習機能を持つソフトウェアを搭載しており、ユーザーにとって適切なギアを学習し自動で変速。変速タイミングを考える必要はなく、前方に広がる景色へ意識を集中でき、電動アシスト自転車とは異なるサイクリングの楽しさが体感できるという。
クォートは、シマノ「CUES(キューズ)」 シリーズFH-U6060 に搭載の機能として登場する。オート変速専用に設計されたフリーハブで、内部に発電機(ダイナモ)を備え、ペダルを回すたびに自ら発電を行なう。フリーハブ内部には速度、回転数(ケイデンス)、傾斜を計測する3つのセンサーがあり、走行状況の情報を収集しながら、変速に必要な電力を蓄えるしくみ。
電池切れの心配がないため、充電を待つ時間も必要なく、気軽に走り出せる。複雑なシステム連携はなく、品質面でも長期的な信頼性を念頭に設計されている。その最先端のハードウェアとソフトウェアによって、バッテリーレスで高度なオート変速を提供する新しい自転車スタイルの実現を目指す。
内蔵フリーハブ(FH-U6060)と同時に、リアディレーラー(RD-U8050-SGS/GS)とワイヤレスシフトスイッチ(SW-EN605-R)を発売。リアディレーラーはシマノのワイヤレスDi2スイッチおよびシフトレバー(フラットバーからドロップバーまで)と互換性があり、最も幅広いライダーとライディングスタイルをカバーするという。
そして、ユーザーとその走行条件との関係をモニタリングし、変速を学習することで、迷いを取り除き自動で適切なギアを提供。Di2シフトスイッチによって自分の意志で変速でき、クォートへ即座にフィードバック。スイッチでの変速により、システムはそのギアを選択すると同時に、その時の走行状況(速度、ケイデンス、傾斜)を記憶。あらゆるライディングスタイルや様々な路面変化に対し、6,500以上のアルゴリズムパターンから最適化され、時間が経つにつれ、ユーザーの好みに応じた変速を行なうように進化する。乗れば乗るほど、ライダーと自転車の一体感が高まるとしている。