ぷーこの家電日記
第573回

初めての蕎麦打ち体験が楽しくて美味しかった
2025年6月6日 07:30
多くの人が利用しているふるさと納税。我が家も毎年いろいろな自治体に寄付をして返礼品を頂いたりしている。10年ちょっとふるさと納税を利用しているけれど、毎年懲りずに12月末に駆け込みで寄付をする。来年こそは計画的にと思うのだけど、毎年年末に「今年もやってなかった!」と夫婦して慌てて駆け込んでしまう。なので、返礼品が届く時期もかなり集中してしまい、冷凍庫の空きがない! と焦ることに。
そんな我が家なので、最近は体験型の返礼品を用意している自治体に寄付することが多くなった。郵送されてくるものはチケットのみなので、腐らずかさばらずで最高だ。私の実家がある自治体の海の景色がとっても素敵なお店のペアお食事券は両親へのプレゼントの定番となっている。毎年結婚記念日をそれで祝うらしい。地元にほんの少し還元できて、両親も喜んでくれ、来年も頑張って働こうと思えるのでお気に入り。
去年は「ボールペン作りに行こう!」と夫が申し込んだ木工の工房での体験と、そこに宿泊して観光や食事も楽しんだ経験が「毎年いろいろな体験を楽しもう!」の気持ちに拍車をかけた。ということで昨年末選んだ返礼品は「醤油絞り体験」「切子グラス体験」「蕎麦打ち体験」「ホテルブッフェ」と、体験系の返礼品比重が増えた。
が、何事も滑り込みの我々夫婦。チケットは腐らないというのをいいことに、寝かしたまま何一つ消化していなかった。有効期限が半年というチケットもあって、あとひと月で期限が切れるじゃない! と慌てて蕎麦を打ってきた! 食べてきた!!
今回出かけたのは茨城県守谷市。遠いと思っていた茨城だけれど、調べてみると守谷市って東京からも凄く近い! 全然把握できていない地理。出不精と方向音痴と勉強不足のコンボの無知。でも私は茨城というところにちょっと憧れというか愛着というか、そんな感情を持っているので、「こんなに近いの? こんなに気軽に行ける場所なの?」と正直ちょっと嬉しくなってしまった。
その憧れの所以は、野菜も肉も魚も美味しい! そこそこ田舎でそこそこ都会。なんて住みやすそうな楽園! みたいなそんな感じ。あくまでも住んだこともない私の勝手な憧れとイメージなのだけど。
そんな憧れの場所へ蕎麦打ち体験行ってみよー! ということでワクワクおでかけ。そう遠くないし、高速を使わずのんびり下道を通って行くと、途中田植えが終わったばかりであろう綺麗な景色が広がり、めちゃくちゃ気持ちが良いドライブになった。
体験の場所は一代で30数年続いている蕎麦屋さん。蕎麦屋さんとして通常通り営業しつつ、開店前の時間に蕎麦打ちをさせてくれる本格体験である。用意されていた蕎麦切り包丁の格好良さに心躍る!
蕎麦打ちの前にお蕎麦というものについてちょっと教えてもらい、それから石臼を挽いて蕎麦粉を作る体験も。もちろん打つお蕎麦分の粉を全部自分で挽こうとすると日が暮れてしまうので、体験程度だけど、石臼を挽いているだけで何となく心が洗われ、無駄に石臼というものが欲しくなった(笑)。
そしてお蕎麦に凄くこだわっている店主の方は、近くの畑で自ら蕎麦を育てているらしい。蕎麦栽培の話も面白く畑も見に行ってみたいくらい!
いざ、その貴重で香り高き蕎麦粉を使って蕎麦打ち。蕎麦粉を混ぜて捏ねて丸めて伸ばして切る。言葉にすればそんな単純なことなんだけど、ぜんっぜんうまくいかない。それでもどんどんお蕎麦に近づいていくのが不思議でめちゃくちゃ面白い!
そしてあっという間にバラエティ豊かな太さのお蕎麦ができあがった(笑)。「すごいねぇ」「蕎麦だねぇ」と夫ときゃっきゃはしゃぎつつ茹でてもらうのを待つ。今回は1人あたり粉500g分の二八蕎麦を打った。水も入るのでこの粉から7人前くらいの蕎麦になるらしい。食べられる分だけその場で茹でてもらい、残りはお土産としてお持ち帰り。打ち立ての、しかも自分で打った蕎麦が食べられるのがめっちゃテンションあがる!
出てきた蕎麦は、ぱっと見ちゃんと蕎麦なんだけど、何せ太さは太麺寄りにまちまちなもので、喉越しを楽しむタイプではない。でも楽しさというスパイスと、何よりも蕎麦つゆがめちゃくちゃ美味しくて、自分の実力の250%くらい美味しい。
「あぁ、美味しい! でもプロの大将が打った蕎麦だったらどれだけ美味しいんだろう! これはちゃんと食べに来たい!」と、まんまと再訪の気持ちが高まってしまった。家から40km程度とそんなに遠くないし、何なら自転車でも2時間半くらいで着く。去年もハマった自転車で蕎麦屋巡り、今年の蕎麦屋巡りの自転車コースの一つに追加決定だ。江戸川沿いを走り、利根川を渡り、畑や田んぼが広がる光景は、車でも感動したけれど、自転車で走ると最高に気持ちよさそうだ。
別の自治体で体験したときも思ったけれど、体験型の返礼品は普段できない体験をできるという、返礼品自体も良いのだけれど、その土地や人を感じられることがそれ以上に良くて感動する。そしてその返礼品を提供してくれている事業者の方自体が、自治体の広報のように、おしゃべりの中で街の良さや祭り、おすすめの場所なんかを凄く丁寧に勧めてくれる。自分の住む場所が大好きだし、大好きになってほしいという気持ちが凄く伝わってきて、その話に私もとても魅せられるのだ。
今回はたまたま月1開催されている朝市の日だったようで、時間があるなら是非と教えてもらって帰りに寄ってみた。地元の野菜やご飯、スイーツ、工芸品などに触れて、ちょっとお買い物なんかして帰ったのだけど、「楽しかったなぁ。良いところだったなぁ」と大満足の1日になった。これぞふるさと納税の醍醐味というか、帰りたい(行きたい)ふるさとが新しく1つ増えた気分。この楽しかった熱が冷めないうちに、今度は本当に美味しいプロのお蕎麦を食べにお邪魔しまーす!