e-bike試乗レビュー

絶景の夕空と異世界!? な三原山トレッキング【手ぶらでe-bike離島旅】

伊豆大島に到着したe-bike部メンバー。東海汽船の船旅を楽しみ、大島温泉ホテルに到着するなりメリダとミヤタのe-MTBをレンタルし、さっそく伊豆大島サイクリングへ。裏砂漠でのヒルクライムやダウンヒルを満喫したり、海沿いを気持ち良くサイクリングしたり、小さな港で買い食いしたり、地層切断面で興奮していたら……いつの間にかヤバい時間になっていました。

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・港から一気に標高500mへのヒルクライム! そして絶景!! さらに舌鼓!!!
・最終日は三原キャニオンへのトレッキング
・ホテルにe-bikeがあるからソロライドもできちゃう


港から一気に標高500mへのヒルクライム! そして絶景!! さらに舌鼓!!!

なにが「ヤバい」のかといえば、これからヒルクライムをすること。港からホテルがある標高約500m地点まで上る必要がありますが、時刻がやや遅め。ヒルクライム中に日が沈んで真っ暗になっちゃうのはツラい。もちろんライトは持っていますが、初めて走る道が夜なのも……ですよね。

ともあれ、日が暮れないうちにヒルクライムを開始です。元町港前から走り出し、御神火(ごじんか)スカイラインを上っていきます。10~15%の勾配が5km程度続く道です。

御神火スカイラインを上っていきます
序盤は緩やかな上りですが、徐々に勾配が急になっていきます。前方に見える山のやや右、尖っているあたりまで上ります
早くも日が沈む雰囲気に……でも夕空がとてもキレイ!
海と夕日と空と雲、素晴らしい! 思わず停車して写真を撮ってしまいます
ちょっと上っては夕空を見て「あらキレイ」と停車して写真撮影。これを何度も繰り返すe-bike部メンバーたちなのでした
眼下の右に見えるのがさっきまでいた元町港。いい眺めです
また停車。清水氏が「いまエモいから! シルエットで撮るから!」と撮影を始めちゃいました
しかしホントに美しい夕景です
ホテルまでもう一息。夕景を横目にペダルを回します
あ~っ日が暮れちゃう!
ヒルクライム中でも絶景のためついつい停車してしまい、この直後、日が暮れてしまいました
この後はライトを点灯して走行。でも御神火スカイラインのヒルクライムはほぼ終了で、あとはホテルまでの約3km、60~70mの標高を上ります
ホテルに到着。明日に備えてe-bikeを充電です
その後に食事。ホテルの広間には配膳済み。密にならないレイアウトで安心して食事ができます
こんな夕食
伊勢海老の舟盛り! 新鮮でおいしい~♪
べっこう寿司! べっこうは、伊豆諸島の郷土料理。魚の切り身を唐辛子醤油につけたもので、つやのあるべっ甲色なのでこう呼ばれています。これも旨い
金目鯛の煮付け。これがメチャ美味でした!
吸い物は伊勢海老汁。コクがたまらない
ヒルクライム直後なので軽く疲れた顔をしていますが、美味しい食事でばっちり体力回復できました


最終日は三原キャニオンへのトレッキング

伊豆大島e-bikeサイクリングの2日目。最終日ですが、この日は時間があまりありません。大島→東京の船が14時35分発だからです。これを逃すと東京に戻れない。

というわけで、最終日は朝に軽くe-bikeサイクリングをしつつ、三原山のカルデラをトレッキングすることに。三原山の火口周囲のカルデラは、なかなか“異世界感”があるそうです。期待。

朝8時過ぎにe-bikeサイクリング開始。ここはホテルから1.7kmの距離にある「新火口展望台」です。外輪山(カルデラの淵)の稜線沿いの道なので見晴らしがいい
本数がとても少ないですが、バスも走っています。遠くに富士山
富士山の手前にあるのは伊豆半島です
15分ほど走ると三原山頂口の駐車場に到着。e-bikeを置き、ここからはトレッキングです。……一応e-bikeには施錠しましたが、まったく誰もいません。先行者の気配もありません
駐車場近くには、バス停や案内所、派出所もあります。が、まったく誰もいません
トレイルへの入り口。真正面は三原山火口ですが、あの向こう側まで歩いていきます
道なき道のようなところを歩く。そして、やはり、誰もいない
砂漠のようなエリアには、所々に荒々しい岩が。三原山の噴火で飛んだ噴石だと思われます
誰もいないんですが、動物の気配はします。草の向こうでガサガサッと音がしたり、鳥の鳴き声がしたり。小動物の足跡がよくあります
砂漠を抜け、林のなかの小道を進みます
林の小道を抜けると細かなスコリアの道に。動物の足跡がチラホラ見えるほか、何日か前につけられたと思われる人の足跡も
そして巨石。砂の地面の上に、表面が荒れた巨石。火山だからなのでしょうけれど、地球じゃないみたいな光景です
荒涼としたカルデラをひたすら歩きます。ここホントに東京都? 写真左側の少し白く見える箇所は、雨の後に湖となる“幻の湖”と呼ばれるエリアだそうです
カルデラの外側のエッジ近く。海を見下ろせます
広々とした絶景がずっと続きます
ホントに日本なのか? このあたりは動物の気配もなく、歩いているとスコリアを踏む音と風の音しかしません
コンクリートの境界標(境界ポイント)に溶岩と思われる岩石が付着しています。噴火のときに境界標が溶岩で流されたのでしょうか?
まだまだ続くトレッキング
「こっちこっちー!」と呼び声が。ようやく何かを発見したらしい
行ってみると、断崖絶壁! あと2m進むと崖から真っ逆さまという地点ですが、向こうに赤い崖が見える
三原キャニオンこと“赤ダレ”。三原山に降った雨が集まって流れる場所にあり、そのため大きく削られているそう。熱で酸化された層が赤く見えているから赤ダレと呼ばれるようになったとのこと
赤ダレをじっくり見物して帰途へ。往復で2時間弱のトレッキングでした
三原山頂口の駐車場から再度e-bikeサイクリング。あっ、また富士山!
12時近くになったら、富士山の頂上を覆っていた小さな雲が晴れました
カルデラの端にある稜線上の道路。遮蔽物は一切なくて気持ちよく走れます
途中、馬が。小さくてとてもおとなしい馬が草を食んでいました
日本の在来種、与那国馬だそうです。ホースセラピーで活躍中だとか
道草食ってe-bikeサイクリングを繰り返し、ホテルに戻りました。時間が許せば一日中走っていたいような、とても気持ちのいい道でした
そして岡田港へ
港の近くにある食堂で昼食にします
「うつぼ天丼」を食べてみました。ウツボと明日葉の天丼です。すっごく美味!
船が出るまでにまだ時間があるので、しばらく岡田港付近を散策。伊豆大島の海水を見るたびにその透明度の高さに驚かされます
あっまた富士山。……もしかしたら伊豆大島って、東京都のなかで、もっとも富士山がよく見える地域ではないでしょうか
そして出港

といった感じの伊豆大島e-bikeサイクリング。伊豆大島を1周するサイクリングは、伊豆大島一周道路を使うとその距離約47km。そんな情報があったので「すぐ回れちゃうから1回行けば十分って感じかな?」と想像しておりました。

ところが実際に走ってみたら、見どころが多すぎて1日や2日じゃとても巡りきれないことがわかりました。海あり山あり砂漠ありで、どのスポットも魅力たっぷり。美味しいものもたくさん。見て遊んで食べてと、ヒッジョーに楽しめる要素だらけです。

例えばスコリアで覆われた裏砂漠。あそこを1日中走り回りたい。島の北側も回れませんでしたので、あちらでもe-bikeサイクリングをしたい。林道などもあるらしいので、そういったところも走ってみたい。


ホテルにe-bikeがあるからソロライドもできちゃう

余談ですが、前日はたっぷり走って満足した筆者と難波氏はしっかり睡眠をとって、トレッキングの出発までのんびり温泉に浸かったり、ゆっくり朝食を食べて朝の時間を過ごしていましたが、なぜか清水氏が姿を現しません。あれ、寝坊してる?

実は生粋の“e-bikeバカ”こと清水氏は、最終日はあんまりe-bikeで走れないことを知って、夜明け前からそそくさと早朝サイクリングへ出かけたそうです。自分しかいない世界を満喫してきたとか。「えっ、5時に起きて走ったの?」と驚きましたが、ホテルにe-bikeがあるので、こうしたグループライドでも個々の自由時間が取れるのも便利ですね。

椿に囲まれた三原山登山道路を出発
適当な林道に入って大きな鳥に驚かされたり
新火口展望台までヒルクライムしたり
貸し切り状態で朝日を眺めたり
自分しかいない世界は最高だったそう
早朝過ぎてクルマもいないので伸び伸び走ったとか
割れ目火口も貸し切り状態
誰もいない割れ目火口を散策したり
早朝の美しい富士山も楽しんだり

ということで、東京から2時間あれば来れちゃう伊豆大島、近いうちにまた訪れてe-bikeサイクリングを楽しみたいと思います。e-bikeをサイコーに楽しめる島ですので、興味のある方はゼヒ♪

スタパ齋藤