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パナソニック、家電の手ごろな再生品を拡大へ 宇都宮工場の再生能力2倍

家電の再生能力を拡大して刷新した、パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション 宇都宮工場。ロボットのNICOBO(ニコボ)をかたどった植栽もお出迎え

パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション(PEAC)は、映像/音響/通信関連機器の製造やサービスを担当する栃木県・宇都宮工場において、リファービッシュ(メーカー整備済み製品)工程の拡張整備を実施。地域に開かれた再生工場としてオープンした。

パナソニックはこれまでも、2024年4月から検査済み再生品(保証付)「Panasonic Factory Refresh」の販売とサブスクリプションサービスの事業を開始。現在13カテゴリーに拡充している。

宇都宮工場リファービッシュ工程では、操業58年にわたり培ってきたモノづくりと品質管理の技術を強みに、洗濯機、テレビ、ブルーレイディスクレコーダー、ポータブルテレビ、一眼カメラ、食器洗い乾燥機、次亜塩素酸 空間除菌脱臭機の7カテゴリーにおいて再生を行なっている。

栃木工場のリファービッシュ工程で扱う7カテゴリーの製品

検査済み再生品の事業は、調査によれば購入者の満足度が94%と高かった。PEAC宇都宮工場では、これまで工場内に分散していた各製品カテゴリーのリファービッシュ工程を新たなエリアに集約。カテゴリーごとに再生工程に最適なレイアウトに刷新した。

年間の再生能力は1万台。これは工場リニューアル前の2倍に相当する。

再生の対象となる家電は、初期不良などによる返品や、サブスクでの使用が終了したものなど。現在は2023年以降のモデルだが、今後は対象の拡大も検討しているという。

パナソニック 宇都宮工場の竹田恭介 工場長。今後の再生品の対象拡大にも意欲を示した

中央エリアには、検査済み再生品の実機や再生技術を実際に見られる展示エリアを開設。

新たなリファービッシュ工程内には、地元栃木県産の木材や建材を使用し、家電製品の廃材を活用した備品を配置した。さらに、リファービッシュ工程に使う電力のカーボンニュートラル化も目指している。

展示エリア
工程内のスペースにも栃木産の木材などをふんだんに使用。木の香りがただようさわやかな空間に

新たに拡張整備したリファービッシュ工程を核に、サーキュラーエコノミー(循環経済)の実現に向けた地域自治体との連携、地域コミュニティと連携した障害者雇用、地域教育機関と連携した工場見学の受け入れなどを推進する。

安全を守るために工場の従業員がトレーニングできる「ものづくり道場」も
Panasonic Factory Refreshの13カテゴリー

洗濯機、テレビ、ブルーレイディスクレコーダー、ポータブルテレビ、一眼カメラ、ドライヤー、食器洗い乾燥機、冷蔵庫、炊飯器、電子レンジ、次亜塩素酸 空間除菌脱臭機、LED照明器具、掃除機

一般を対象とした工場見学も実施。宇都宮工場リファービッシュ工程の見学を2025年6月17日(火)から行なう。見学には事前予約が必要で、Panasonic Factory Refresh Webサイトにて受け付けている。入館は無料で、見学の受付は先着順。定員に達すると受付を終了する。

Panasonic Factory Refresh 13カテゴリー拡充篇(パナソニック公式動画チャンネル)