e-bike試乗レビュー
2022年初日の出サイクリングへ!! そしてグラベルロードe-bikeが欲しくなった
2022年1月28日 07:05
2022年にはぜひ、元旦e-bikeライドを!!! 初日の出とか最高の富士山で新年スタートを!!! と希望を持っていたら、e-bike部・清水氏が年末にe-bikeを2台借りていました。2021年は新型コロナウイルスの影響で自粛しましたが、2020年はガツンと絶景の富士山を拝むことに成功!!! 実に2年ぶりとなる初日の出e-bikeサイクリングを敢行することにしました。
走るエリアは? 初日の出がバッチリ見えて、昼間は富士山なんかも見えたりして、もちろん密を避けて人が集中しない場所がいい。そんな指針でマップを調べること数日間、駿河湾沿いを走ることにしました。
実は我々e-bike部、伊豆や富士山周辺は頻繁に訪れていますが、駿河湾沿いはじっくり走っていません。そんなエリアでもありますので、今回は2022年のロケーション・ハンティングをかねてのe-bikeサイクリングです。
ということで、どんな感じでロケハンして、どんなふうに移動などしているのかも含め、時系列でご紹介していきますネ。では、さっそく出発!!
いきなり美味! そして強風!! さらに「あの絶景」も!!!
駿河湾e-bikeライドの予定は、2021年12月30日から2022年1月1日の3日間。初日は都内から出発して午前中に沼津港(ぬまづみなと)付近に到着し、海岸沿いのサイクリングロードを走ってみることにしました。
峠で絶景を眺めたら、来た道を下り、再びトランポ。初日の出に良さそうな場所を下見しに行きます。
三保松原か御前崎か? 初日の出&赤富士? それとも水平線か?
続いて向かったのは三保松原(みほのまつばら)。富士山世界文化遺産の構成資産として登録された景勝地で、駿河湾越しの富士山を見ることができます。伊豆半島越しの初日の出を期待できる場所で、初日の出直後には赤い太陽光で照らされた赤富士も?
しかし実際に三保松原を訪れてみると「う~ん、これは……」と問題が。まだ大晦日前なのに、海岸手前の大きな駐車場付近では屋台が準備されていたり、駐車場案内の看板が作られていたり。
三保松原のすぐ近くには御穂神社(みほじんじゃ)があり、三保松原の羽衣伝説ゆかりの神社として有名です。また、海岸から神社へは「神の道」という松林の間を歩くボードウォークがあったりもします。
これは……三保松原で初日の出を見て、そのまま御穂神社へ初詣に向かう人々でごったがえす予感。三保松原で初日の出e-bikeサイクリングは、混みすぎたりして無理そうです。ということで三保松原は初日の出スポットの候補として除外。次のロケハン場所、御前崎(おまえざき)へ移動します。
御前崎なら、晴れさえすれば、水平線から上る初日の出が見えるハズ! そして御前崎付近には観光駐車場がけっこう多い。じゃあ初日の出e-bikeサイクリングは御前崎にしよう♪
と、いったんは決めかけたんですが、トランポ車内で作戦会議をすると、問題点がいくつか浮上。まずホテルからの距離です。予約時には周辺のホテルが空いておらず、三島のホテルを予約していたのでした。そして三島から御前崎までクルマで2時間以上かかります。初日の出は7時前くらい。余裕をもって4時くらいに出発となります。
まあ早起きはいいとしても、やはりこういう「初日の出には絶好のスポット」は混むのではないか? いや混まないはずがない。駐車場もいっぱいになるのではないか? それどころか、海岸沿いの道路が渋滞するのではないか?
そう考えて例年の情報を集めてみましたところ、どうやら毎年混雑するらしい。初日の出e-bikeサイクリングどころではないのかも。混雑無縁なe-bikeに慣れてしまっており、事前のリサーチを怠っていました。いつも無計画でも絶景に出会えてしまうので。
ともあれ、1日かけてある程度ロケハンしたのは正解でした。「初日の出e-bikeサイクリングに良さそうかも」と思って候補として三保松原も御前崎も「初日の出e-bikeサイクリングは無理そう」と判明したからです。ん~、じゃあ、どこにしよう? ホテルにチェックインして再び作戦会議です。
「ラスト日の出」からの海岸グラベルロードe-bikeサイクリング
初日の出e-bikeサイクリングのほかに、もうひとつ目的がありました。「ラスト日の出」の撮影です。12月31日の日の出、つまり1年最後の日の出をバックに、e-bikeをカッコよく撮りたい! というわけです。
海岸沿いをe-bikeサイクリングしていて見つけた田子の浦港。当初は、ラスト日の出を見たポイントで初日の出も見ようと考えていましたが、「田子の浦港付近で初日の出でもいいんじゃない?」という雰囲気が濃厚に。
この港は「田子の浦しらす」で有名ではありますが、そーんなに大きな港でもないし、すぐ近くに広い公園とずっと続く防波堤もあり、全体的に広々としています。なので、初日の出で大混雑ってこともなさそう。ということで、初日の出e-bikeサイクリングは田子の浦港付近で、と決定しました。
ミヤタ「ROADREX i 6180」はオールマイティに走れて楽しい! 欲しいかも!!
ラスト日の出e-bikeサイクリングはひとまず終了。でもまだ午前9時前。
しかし、こういう時間になることを予想して、我々はe-bike部員からライター&編集者へと変身。e-bikeとはあまり関係もない別の仕事をするのでした。大晦日の朝から仕事! 勤勉です。
まだ昼過ぎです。日の出とか見ちゃうと1日が長いですね。ということで、富士市内をサイクリングしました。富士山がよく見えるので、どこを走っていてもテンションが上がります。
ところで、今回メインで乗ったe-bikeであるミヤタ「ROADREX i 6180」ですが、筆者的にはヒジョーによかったです。買いたい!! と思ったほど。
まず最初に感じたのは、マイルドな前傾ポジションであること。ハンドルが少し上に上がっているからか、前傾姿勢がさほどきつくなく、体を少し起こして走ることができます。これがとてもラクでいい。ハンドルの握り位置を変えればしっかり前傾ポジションで走ることもできます。
それとグラベルロードe-bikeであること。舗装された道路を比較的に快速で走れますし、やや荒れた道でもタイヤのエアボリュームの大きさにより路面からの衝撃が少ない。そして砂利道OK仕様のタイヤゆえ、未舗装路や砂利道でも危なげなく走れる。またそういう道を走っても、タイヤのエアボリュームのおかげで突き上げが少なめ。
それから、ROADREX i 6180にはドライブユニットとしてシマノSTEPS「E6180シリーズ」が搭載されています。ハイエンドの「E8080シリーズ」は最大トルク70Nmで、この「E6180シリーズ」の最大トルクは60Nm。10Nmの差があって「STEPS E6180はパワーが少し足りないの?」とイメージしがち。ですが、パワー不足はまったく感じられませんでした。十分パワフル。激坂もグイグイ上れちゃいます。
ややラクな姿勢で、たいていの道を走れてしまうROADREX i 6180。パワーも十分。非常にまとまりがよく、オールマイティに楽しめるグラベルロードe-bikeだと感じられました。新しいe-bike購入を考えていますが、これもまたヒジョーに魅力的なモデルです。
富士市をひととおり走って「やっぱりイイなあROADREX i 6180」とあらためて感じました。クロスバイクやMTBと比べてハンドルが狭いのも、街中を走るには安心感があります。走行時の安定性もあり、旋回性も好印象。ロードバイクタイプの自転車は、段差を越えるときにリム打ちを用心する必要がありますが、このくらい太いタイヤだとあまり神経質になる必要もない感じ。バランスのいいオールマイティe-bikeだと思います。
さて、サイクリング後は、帰りがてら田子の浦港にもう一度寄って、周囲の様子を確認。明日、元旦の未明に訪れるので、明るいうちに周囲の様子をよく見ておこうというわけです。
2022年、初日の出e-bikeサイクリング成功!! そして絶景へ
元日未明、しっかり早起きしてクルマに乗り込み、田子の浦港までe-bikeをトランポします。田子の浦港までは40分くらいなので、余裕をもって日の出時刻の1時間前に出発しました。
そして田子の浦港まであと数百メートル……というとき! まさかの!!!
えっ? 初日の出見て、カッコよくe-bike撮って、ちょっとサイクリングして終わりじゃないの? 実はまだやることがちょっとありまして。
といった感じの年末年始のe-bike旅。とても充実したe-bikeサイクリング体験となりました。
やはりe-bikeを使った観光はアレコレと好都合です。渋滞を回避して目的地にスムーズに到着できたこと。あるいはクルマで渋滞しがちな漁港付近をスムーズに通過できたことなどがそうです。e-bikeだと身軽に行動できてイイです。
また、人力自転車で行くには遠いところでも、e-bikeなら気軽に行くことができます。今回使ったグラベルロードe-bikeなら、荒れた道を長時間走ることも可能。そうしても体力を使いすぎることがなく、観光を楽しむための体力をしっかり残しておけます。
その一方で、移動中は常に過度でない運動をしていますので、クルマやモーターサイクルで移動するよりも健康的。今回はわりと「極寒のサイクリング」ではありましたが、しっかり着込んでe-bikeで走り出せば適度に体が温まるので「走行中は寒くなく快適」と感じられました。
クルマやモーターサイクルよりずっと手軽に寄り道できて、細道や裏道へも入っていけるe-bike。自転車ですから交通渋滞の影響もあまりありませんし、駐車場の制限も少ない。そして徒歩と同様の視野で観光を楽しめて、徒歩よりずっと広いエリアを巡ることができる。従来の観光とはまったく違う効率的で楽しい観光スタイルですので、ぜひ一度、e-bikeを使っての観光を楽しんでみてください♪