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自転車好き&釣り好きの天国!! 「シマノスクエア」に遊びに行ったらテンション急上昇!!

 筆者の趣味は自転車と釣り。自転車は、最近ではもっぱら電動アシストスポーツ自転車ことe-bikeで、釣りのほうはフライフィッシングやルアーフィッシングです。近いうちにe-bikeで湖や河川の近くを走りつつ釣りもしちゃうゼ~とか考え中ですが、さておき、そんな筆者が以前から興味を持っていたのが「シマノスクエア(SHIMANO SQUARE)」

 そう、あのシマノ。自転車用パーツで世界トップシェア、日本が誇る世界的企業シマノ。リールやロッドといった釣具でも国内外ともに有名ブランド。自転車好きや釣り好きなら絶対知ってるトップブランドのシマノですよSHIMANO!!

 そんなシマノがダイレクトに運営しているのがシマノスクエア。自転車と釣りが好きな筆者もやはり、この直営施設に興味があるヨ! というわけです。

 ただ、シマノスクエアのウェブサイトなどを見ると、この施設は「カフェ付きのシマノ製品ショールーム」的なイメージ。なので、筆者的には「ま、そのうち機会があれば行ってみよう」くらいの興味でした。大阪行ったらツイデに寄ろうかな、みたいな。

シマノスクエアは、大阪駅とダイレクトにつながっているビル群というか街というか巨大複合施設の「グランフロント大阪」にあるシマノ直営施設。グランフロント大阪の北館、ナレッジキャピタル4階にあります
シマノスクエアの中には、シマノ製品のわかりやすいディスプレイがあったりします。これはMTB用の最高級コンポーネンツ(自転車部品)の「XTR」ですね
ほか、シマノっぽい自転車絡みの展示物があったり
もちろん釣り関連も。魚のオブジェ
カフェも併設されています。大阪のド真ん中ですが、おいしいメニューがありつつ清潔なうえ、静かでゆっくりできる「穴場カフェ」なのだとか
シマノ直営施設だけにラテアートも自転車をモチーフにしています!

 ちょっと楽しそう♪ でも、ネットの情報あたりから考えると、シマノスクエアって単なる「ちょっと洒落たショールーム」なのかな、と。まあ興味津々ではあるけれど、何かのついでに行けばよいかな程度に考えておりました。

 が!! そうではないらしい。最近シマノスクエアを訪れた自転車野郎の知人が「シマノスクエアはスゲぇ。展示物も一味違う。店員の知識もパネぇ。あとカフェはコーヒーもスイーツも超うめぇ」と熱く語っていたのでした。また「スタパさんシマノのコンポーネンツ(←自転車部品のこと)好きでしょ。あとリールとかもシマノでしょ。シマノスクエア行ったほうがいいよ。絶対おもしろいから」とも言ってました。

 マジ? そうなの!? じゃあ行く。どうオモシロイのか体験すべく、シマノスクエアへ行ってみることにしました。

DeepなSHIMANO情報マジ卍満載なのだッ! シマノスクエアには!

 実際にシマノスクエアに行ってみて、その感想から申しますと、まーこれがおもしろかった! シマノ製品についてけっこう知っているつもりの筆者でしたが、新発見多々。深~いシマノ関連情報に接触。新しい文化も見られて、さらにシマノのハンパないモノ作りっていうか物創りもよーくわかって超絶満足っす!!

シマノスクエアにてイロイロと話を伺っている筆者。ショールーム的な役割を持つシマノスクエアですが、展示物の本気度がヒッジョーに高い。例えば手前に見えているクロスバイクっぽい自転車、単なる雰囲気醸し出し用オブジェにあらず。話を聞くと、えっマジ!? これ欲しい! と思わされるディープな展示品なのでした
シマノの最高級ロード用コンポーネント「DURA-ACE(デュラエース)」の歴代製品の展示。店員さんからの説明を受けると「なるほどぉ~」「へぇ~」「そうだったんだー!」と発見多々。さすが直営。店員さんの知識が凄い!
フィッシング製品エリアには、キレイで渋い竹竿も展示されて……いるのかと思いきや!? そうなんですかコレ! シマノの技術、かなりクレイジー! 詳細は後ほど
自転車や釣具の選び方を提案してくれるコンシェルジュサービスも行なわれていますが、これもまた「何でも来い」の濃さ深さがあるのでした。まったく、ありきたりでは、ない!

 シマノスクエア、マジ卍すげぇ! 展示物もディープ! 店員の知識すっげぇ! あとカフェのメニューも超うめえ! うぉっ、テンション上がって自転車野郎知人と同じこと言っちゃってる筆者!

 いや~非常におもしろかったです。サイクリングやフィッシングが好きなら絶対おもしろい! また、それらに関係する新しい文化や潮流について興味があるなら、きっと楽しめます。ともあれ以降、シマノスクエアのオイシイところを駆け足でご紹介していきます。

コンシェルジュ常駐、打てば響く知識量が凄い

 シマノといえば、まず自転車です。自転車好きの観点から、このシマノスクエアにどんなおもしろさや価値があるかといえば、常駐している店長と副店長さんの知識です。彼らは「常駐の自転車のコンシェルジュ」でもあり「企業秘密以外ならどんなことにでも答える」がモットー。

 例えば筆者が雑に「シマノには冷間鍛造技術がありますけど、アレって何なんですか?」とか聞くと、噛んで含めるようにわかりやすく丁寧に解説してくれます。次いで「具体的にどこに冷間鍛造技術が使われているんですか?」なんて聞くと、実際のコンポーネンツの分解展示物を指差して「ここと、ここ、それからこの部分もそうです。その理由は……」と即座に応答。

自転車コンポーネンツの展示。完成状態のほか、各部品をバラバラにした分解展示が多々あります
コンシェルジュに「このパーツって何ですか?」「何でこのパーツが必要なんですか?」などと聞くと、どういう理由でどう機能するからこのパーツがあるんです的に完璧に教えてくれます。スッキリした答えが得られて、質問した側として痛快!
冷間鍛造技術って? と何となく質問したところ、どういう技術でどう役立ち、具体的にどこに使われていて、こういうメリットがあります、とパーフェクトに答えてくれます。コンシェルジュの人、たぶんエンジニアなんだろうな~と思いました

 まあ、冷間鍛造技術はシマノ製品を支える重要技術のひとつ。なので、それらについて答えられるのは当然かもしれません。

 ですが、この調子でぜーんぶ懇切丁寧&単純明快に回答してくれます! 筆者の場合、これまで気になっていたシマノ製品の細かいコトから単なる興味本位の質問までいろいろ聞いてみましたが、全部すぐ答えてくれました。理解できました。すっご~い、コンシェルジュ。

 もちろん、コンシェルジュは自転車に関することに全部対応してくれます。例えば「このあたりでオススメのサイクリングコースとかあります?」「こんなサイクリングをしたいんだけど、どんな自転車がいいんでしょう?」なんて聞くと、関連情報を多々提示してくれつつ、コンシェルジュ自身の体験まで交えて、良さそうなコースや自転車タイプをバババッと列挙してくれます。そんな調子で質問&相談に全対応のシマノスクエア コンシェルジュ。

コンシェルジュは自転車マニアな人から自転車初心者まで幅広く対応。すご~く親切なので、とりあえず何でも聞いちゃいましょう! シマノスクエアでは初心者向けの自転車関連情報も多々配布されています
初心者に人気のコンテンツ「初めてのたのしい自転車シリーズ」の印刷物バージョンも。Web版はコチラで読めます
シマノ製以外のものでも、自転車や釣りに興味を持つ人に役立つものなら積極的に展示・導入するスタンス。大阪府配布のサイクリングマップもありました。もちろんこれら配布物は無料です

 ちなみに、コンシェルジュへの質問について制限とかそーゆーのはありません。ごく稀にコンシェルジュでも即答できない質問があるそうですが(例えば古いシマノ製品の補修用パーツは現在入手可能か、など)、そういう質問があったら速攻で本社に問い合わせて可能な限り早く答えるのだそう。シマノスクエアのコンシェルジュ、凄い勢いで前のめりです。

 また、コンシェルジュは相談にも応じるとのこと。例えば自転車のコンポーネンツのアップグレードや買い替えをしたいと相談すると、向上する性能、交換可能かどうか、フレームを一新する必要があるかどうかなど、事細かく提案してくれるそうです。「何でも来い」って感じ。さすがメーカー直属。コンポーネンツのことも、さらには自転車市場全般の現状まで知っているからこそ、そういう対応ができるんですね。

 なお、釣具のコンシェルジュもいます。シマノ製釣具に関する質問を何でも受けるほか、いろいろな相談にも対応。「こういう釣りを始めたいんだけど、どんなロッド(釣り竿)がいいの?」「リールはどれがいいの?」的な質問にも全対応なので、自転車コンシェルジュと同様に初心者の相談役としてもありがたい存在です。

 ただし、釣具コンシェルジュは自転車コンシェルジュのように常駐ではなく、リール専門コンシェルジュやロッド専門コンシェルジュ、それから釣り全般に詳しいコンシェルジュが、決められた日にシマノスクエアに駐在するスタイル。どの日に駐在するかはイベントカレンダーで確認できます。

自転車や釣具から生まれるカルチャーを鳥瞰できる!!

 シマノといえば自転車コンポーネンツやフィッシングロッド/リールというイメージ。自転車方面だとガチのロードバイク、釣具ならトッププロが使うロッドやリールを想像しがちですよね。でも、シマノスクエアに入ると、そういう視点ではないシマノ発のカルチャーが見えてきたりします。そして、それが意外なほど楽しい。

 例えば自転車コンポーネンツを展示してあるスペース。DURA-ACEやSHIMANO105、あるいはXTRといった高級コンポーネンツが並ぶスペースなので、トッププロが使うようなロードレーサーやMTBといった完成車も展示されてい……ると思ったんですけど、ちょっと違う。ていうか、かなり違います。

 そこにあったのはステキなアーバンバイク。都会派のオシャレな自転車でした。

現行の自転車コンポーネントが展示されているスペース。高級コンポが全部ある!
DURA-ACE! 文句なしに美しい~♪
お馴染みSHIMANO105。これもキレイ
MTB向けの高級コンポーネンツXTR! 間近で見ると気品すらありますネ
高級ホイールもズラリ。……で、これらパーツで組み立てた自転車は? ロードバイクは? MTBは? ってなりますよね、普通
ところがロードもMTBもない。どこにもない
あったのはステキなアーバンバイク

 シマノスクエアのコンセプトの一端として、「アーバンライフにフォーカス」というのがあります。自転車も釣りもどちらかといえばアウトドアで行なう、わりとガチなスポーツ。その一方で、自転車や釣りは都市生活の中でも楽しめます。都市部で自転車移動しますし、湾岸エリアで釣りをしたりも。そういう切り口で新しいスタイルを見せてくれるのがシマノスクエアなんですね。

 そんなシマノスクエア全体にいえることなんですが、来客に「あーあのコンポーネンツね、そして完成したロードバイクね、はいはい」などと思わせない。いい意味で期待を裏切って、「えっなにこれ? どういうこと?」みたいに来客の興味を惹く展示が多いんです。

 上の「ステキなアーバンバイク」もそう。自転車野郎に知られまくっているロードバイクやMTBといった、いわばステレオタイプな展示ではなく、「へぇ~そういう方向もあるんだ!」と思わせる展示が楽しいです。

前出のステキなアーバンバイク。クロスバイク? ブルホーンハンドル? 革サドル? ミョーに興味を惹かれます。ファッショナブルですよね
実はこの自転車、ドイツのROSE Bikesというメーカーから発売されている「EDELROSE METREA」という完成車です。単なる完成車とはちょっと違い、シマノが自社の「METREA(メトレア)」というアーバンスポーツサイクル向けコンポーネンツを完成車メーカーROSE Bikesへ積極的に提案し、新たな自転車カテゴリを模索しつつ完成した1台だそう。シマノがコンポーネントを通して思い描いた「アーバンバイク」のひとつのカタチというわけです(※写真はROSE Bikesウェブサイトより抜粋)
使われているコンポーネンツはシマノMETREA。左右の油圧ブレーキレバーはロードバイクなどでもお馴染みの「デュアルコントロールレバー」。ブレーキと変速をシンプルなひとつのレバーで操作できます
METREAのクランクセット。非常にシンプルでスタイリッシュなデザインの、都会をイメージさせるコンポーネンツです
サドルは歴史ある英BROOKSブランド品。クラシカルでおっしゃれ~♪
METREAは都市生活・移動に必要な機能・性能・スタイルを追求したコンポーネンツです
METREAコンポーネンツの展示。ロード系やMTB系のコンポーネンツとはまた方向性の違う、都市的な洗練感があるデザインが特徴的。今後さらに注目されそうですね~

 このMETREA搭載のアーバンバイク、見ていたら超欲しくなりました。こういうバイクで都市部を颯爽と移動するのってイイな~、と。

 そんなバイクの横には、やはり都市での自転車生活をイメージしたグッズが並んでいました。シマノ製ではないんですが、それらグッズを見ているとアーバンバイクに乗るならこういうグッズも使いたいな~、アーバンバイクいいな~♪」とさらに惹かれます。

アーバンバイクの横にあったグッズの展示。アーバンバイクにマッチする小物がたくさん置かれていました
これは革製の「裾バンド」。自転車走行時にパンツの端がバタつかないようにするあのグッズですが、ヤケに大人っぽいし都会っぽい!
キーホルダー。ハンドルから吊せますが、ハンドルバー径にマッチするサイズで作られています。芸が細かい!
こちらはペットボトルホルダー

 こんな感じで「こういったスタイルの自転車ライフはいかがですか?」と展示全体で提案してくれる感じのスペースなんです。また、これ以外にも自転車や釣りを別の角度から捉えてウキウキできる展示を楽しめます。「なるほどね、こういうのもアリだな!」と、新しいビジョンを提案してくれるシマノスクエア。新鮮で非常におもしろい。

コンシェルジュの説明で、博物館的な楽しさが倍増

 シマノスクエアには、シマノの歴史に関する展示もあります。例えば自転車コンポーネンツの歴史だったり、リールの歴史だったり。見たことのない古い製品がたくさんあって、博物館的な楽しさがあります。

歴代DURA-ACEの展示
初代DURA-ACE。わー、なんか古風!
もちろんシマノの歴史も
1921年にこんなパーツを作って始まったのか~
時系列でシマノの進化を知ることができます
釣具に関しても同様に興味深い展示があります

 とまあ、シマノを詳しく知ることができる「シマノ博物館的な展示」なんですが……ぶっちゃけた話、客として単に見るだけだと、まあオモシロイはおもしろいものの、まあフツーな感じ。

 しかし、そこに前述のコンシェルジュが加わると、このシマノ博物館的展示のおもしろさが倍増……いや32倍くらい楽しくなります。つまり、コンシェルジュからいろいろ説明を受けながら展示を詳しく見ていくという見学スタイルですね。

 例えば上の写真にある歴代DURA-ACEの展示。淡々と見ていくと「へー、時代を感じさせるねー。昔ってギア数が少なかったんだね」くらいの印象、かもしれません。でもコンシェルジュの説明が加わると、「この世代とこの世代の間に、実は技術革新があったんです。なので、コンポーネンツの形状がここで一気に変わっているんですよ」といったふうに、展示の奥底にあるリアルな歴史までわかる。ヒッジョーに興味深い!

 また、コンシェルジュは「このお客さんが喜びそうな製品」を積極的に見せてくれたりします。釣り好きの筆者がシマノ釣具スペースを見物していたら、「ちょっとこちらをご覧ください。実はこれは……」などと、筆者が「えっ! そうなんですか~」と驚くことを多々教えてくれました。

例えばこの釣竿。キレイな竹竿って感じです
するとコンシェルジュが「実はこれカーボンロッド(炭素繊維で作られた軽く強い釣竿)で、塗装で竹竿のように見せているんです」と。えっ!? マジ?
うわ~ホントだぁ~「竹竿のように描いて」ある~!! ナニこのハンパない塗装技術!! 超驚きました
リールを見物しつつ「釣竿を振っていると手首に負担が」的な話をしていたら、コンシェルジュが「それではこんなグリップのロッドはどうでしょう」と提案
「Xシート エクストリームガングリップ」というらしいです。手首を真っ直ぐにしてロッドを握ることができ、グリップ部は吸い付くようなホールド感があります。これにより、リールの等速巻が安定したり、フッキングや大物とのファイトにより強い力を使えるようになるそうです
握ってみると……うわナニこれ~手首が自然な角度で、めちゃ握りやすい!
いつの間にかこんなグリップが開発されていたんですね~、と、感嘆中の筆者
こちらは魚群探知機。釣り船などに装備されている魚群探知機の映像を、手元のスマートフォンで見ることができるシステム。すでに多くの釣り船に採用されているそうです
ナニこれ! この魚群探知機を装備している釣り船で釣りしてみた~い! と、またもや感嘆中の筆者なのでした

 シマノスクエアに行ったら、ぜひコンシェルジュの説明とともに展示を見てください! 絶対おもしろいですよ~♪ ただ展示を見て読んでいるより何倍も楽しめます。

 それから、シマノスクエアで開催されている各種イベントも「非常におもしろい」と評判です。具体的な内容はコチラにありますが、自転車で散歩ならぬ「散走」するサイクリングイベントだったり、高級リールの内部構造解説やメンテナンス方法だったり、あるいは最新e-bikeの試走イベントだったり。シマノ製品を知ったり体験したり活用したりするイベントが多々開催されています。イベント開催告知後すぐに予約で埋まってしまい、キャンセル待ち状態になるイベントも少なくありません。

 てな感じのシマノスクエア。シマノ直営の施設ということですが、想像していた施設とは全然違いました! シマノ製品好きなら堪能&興奮できること請け合い。シマノ製品をちょっと知っているくらいでも、かな~りジックリ楽しめますので、ぜひ一度訪れてみてください♪

スタパ齋藤