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ボタンホールがほつれた!簡単&きれいな「手縫い」補修方法・コツ

ズボンの前開き部分やシャツの第1ボタンなど、よく使ううえに力が掛かる部分のボタンホールは、ほつれやすいものですね。今回は、部分的にほつれたボタンホールを手縫いできれいに補修する方法をご紹介します。ボタンホールがほつれたまま使い続けると、穴が広がってボタンが外れやすくなったり、ほつれが広がったり、生地が傷んだりするので、早めに補修して、お気に入りの洋服を長持ちさせましょう。

 

準備:用意するものと使い方

写真左から
・リッパー
・糸切りバサミ
・毛抜き(またはピンセット、あると便利)
・縫い針
・縫い糸
・ほつれ止め液(あると便利)

 

リッパーと糸切りバサミは、ほつれたボタンホールの糸をほどくのに使います。特にリッパーは細かい縫い目を切るときに、布まで切ってしまうのを防げるので、100円ショップなどで1本購入しておくといいでしょう。毛抜きやピンセットは、細かく縫い込まれた糸を布から引き抜くのに、あると便利です。縫い針は、厚地の布には太めの針、薄地には細めの針と、布の厚さによって使い分けるといいのですが、デニムなど目が粗い布で、ボタンホールの糸だけでなく布地までほつれている場合は、太い針を刺すとそこからさらにほつれてしまうことがあるので、細めの針を使うと安心です。縫い糸は、元のボタンホールの色に近い色を選ぶと目立ちません。太めの30番手程度、ある程度しっかりとした太さのある糸なら丈夫に仕上がりますが、シャツのボタンなど小さいボタンホールの場合は、ミシン糸を2重にして使ってもいいでしょう。

 

手順1:ほつれた部分の糸を切り、余分な糸を抜く

ほつれたボタンホールは、糸が切れていたり、擦れて弱くなったりしています(写真1)。その部分の糸をリッパーや糸切りバサミを使って切りましょう。リッパーでボタンホールの糸のみをすくうようにして(写真2)糸を切ると、布を傷めることなく切れます。同様に、同じ箇所を裏面からも切っておくと(写真3)、糸を取り除きやすくなります。最後に、切れた糸をピンセットなどでつまんで布から抜きます。こうして余分な糸を取り除くことで、上から縫うボタンホールがきれいに仕上がります。

 

手順2:布地が傷んだ箇所へほつれ止めを塗り、整える

取り除いた糸の下の布地が、ひどくほつれて傷んでいるようなら、ほつれ止め液を塗って補強しておきます(写真左)。飛び出た糸もきれいに整えておきましょう(写真右)。

 

手順3:縫い始めの準備をする

ほどいた部分が下側に来るように布を置きます。縫い始めの糸が抜けるのを防ぐために糸端を玉結びにし、ボタンホールから少し離れたところから針を入れ、ほどいた部分の右端より3~5目程右側の、ボタンホールの糸の上へ針を出します(写真1)。針を出したところを中心にして、右から左へ小さくボタンホールの糸をすくいます(写真2)。糸を引くと、小さな返し縫いが1目できます(写真3)。

※写真では、分かりやすくするために目立つ色の糸を使っています

 

手順4:ブランケットステッチでかがる

手順3で縫った返し縫いを覆うように、ブランケットステッチを縫い始めます。返し縫いの針目のすぐ下、ボタンホールのきわ部分へ針を入れ、ボタンホールの切れ目から針を出したら、布から出ている糸を針に掛けます(写真1)。そのまま針を抜き、糸を引き締めます(写真2)。すぐ左側へ間隔を詰めて針を刺し、糸を掛け、同様に縫い進めましょう(写真3)。ほどいた部分を全てブランケットステッチで埋めたら、さらに3~5針ほど、元のボタンホールの糸に重ねて縫います(写真4)。

ブランケットステッチは、下記の記事にも詳しく書かれていますので参考にしてください。

◇解説!手縫いで作る「ボタンホール」の縫い方、ウエストゴム替えにも
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/lifestyle/1161695.html

 

手順4:糸端を始末する

布を裏返して、縫ったブランケットステッチの中へ針を通し(写真1)、1針返し縫いをして(写真2)、糸を切ります。縫い始めの表面の玉結びも切り(写真3)、出来上がりです(写真4)。

 

 

nontroppo

ライフオーガナイザー。ズボラでも簡単にすっきり暮らすための収納や、生活の仕組み作りを模索中。
料理、お菓子作りのほかに、洋服やインテリア小物なども手作りするのが好きです。
高校生の息子の母です。