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スカートやズボン裾がほつれたら?裁縫の基礎「流しまつり縫い」で解決
2016年 1月 6日 09:30
外出先でスカートの裾がほつれたら困りますよね。今回は裾を上げるときに一般的に使われる「流しまつり縫い」の方法を写真付きで解説します。知っておくと、スカートだけではなく旦那さんのズボンの裾を上げることもできますよ。まつり縫いの糸についての豆知識もご紹介します。
流しまつり縫いの仕方1
布地の裏側を上にして、縫い代の中に玉結びが隠れるように、最初の針は縫い代の裏から出します。
流しまつり縫いの仕方2
最初の針を出したところから5mmくらい斜め左上の、表地の縫い代とのきわの部分を、布地の織り糸2~3本分くらい針ですくいます。
流しまつり縫いの仕方3
表布をすくったまま状態で、縫い代の裏から針を出します。
流しまつり縫いの仕方4
糸を引くと片仮名の「ノ」の逆向きのような針目になります。糸を引きすぎると布がつれてしまうので、心持ちゆるめに引くようにしましょう。
流しまつり縫いの仕方5
同様に繰り返して、終点まで縫っていきます。
流しまつり縫いの仕方6
縫い終わりは、縫い代側になるようにして、玉止めをします。玉止めが出ている針穴に再度針を刺し、少し離れたところへ針を出します。
流しまつり縫いの仕方7
糸を引き、縫い代と表地の間へ玉止めを引き入れます。
流しまつり縫いの仕方8
玉止めが隠れたら、糸を布の近くで切り、布地を両手で左右へ少し引っ張り、糸の端を布地の中へ隠します。
ロックミシンがほどけたときの処理
スカートの裾裏のロックミシン(かがりミシン)がほどけてしまうと、糸がどんどん抜けて、ほつれもどんどん広がってしまいますね。このようなときは全部ほどいてしまう必要はありません。ほどけた糸を3センチほど残して切り、縫い代の中に入れ込んだら、ほどけた部分をまつり縫いしましょう。縫うときは、ほつれているところだけでなく、まだほどけていない部分を左右3~5cmほど余分に縫うことで、それ以上ほどけてくることを防げます。まつり縫いするときは、目立たない色の糸で。写真のように、ほどけた部分に待ち針などでしるしを付けておくと分かりやすくなりますよ。
まつり縫いの糸の話
裾などのまつり縫いは、まつり糸が表に見えないようにすることが大切です。またボタン付けなどのように力がかからないので、50~90番の細めの糸を布地の厚さに応じて選ぶようにしましょう。糸の色は布と同色または少し濃い目の近い色を選ぶと目立ちません(写真)。プリントなど柄布の場合は、柄の中の1色を選ぶと目立ちにくく仕上がりますよ。
まとめ
裾上げテープなども市販されていますが、手でまつった方がしなやかで、仕上がりがきれいです。慣れれば簡単なので、ぜひ覚えておきたいですね。いらない布や、布端がほどけにくいフェルトなどで練習してみるといいですよ。