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靴下や衣類の穴を、簡単かわいい「ダーニング」で補修!やり方とコツ
2017年 3月 28日 11:30
靴下や衣類の穴やほつれは、簡単に縫い留めたり、アップリケや刺しゅうをしたりといろいろな補修方法がありますね。今回は、最近じわじわと人気が出ているイギリスの伝統的な補修方法「ダーニング」を紹介します。難しいステッチは一切ないので、お裁縫が苦手な人でも気軽にチャレンジできますよ。カラフルな糸を使えばすてきなワンポイントにも。ぜひ試してみてくださいね。
準備:用意するものと使い方
・毛糸(極細~中細程度。靴下の素材や厚みに合わせる)
・針(クロスステッチ針、毛糸用とじ針など太めのもの、毛糸の太さに合わせて用意)
・ハサミ
・電球(「ダーニングマッシュルーム」の代わり。ボールやガチャガチャのカプセルでも)
・ヘアゴム
・スチームアイロン
<使い方>
ダーニングに使う毛糸は、薄手の靴下なら綿素材の極細タイプ、厚手や太い糸で編んである靴下ならウールの中細や細めのモヘアなどでもいいでしょう。針は毛糸が通る太さのものを用意します。極細毛糸ならクロスステッチ用針、中細程度の毛糸なら毛糸用とじ針などを選びましょう。また、ダーニングには「ダーニングマッシュルーム」という木製のキノコ型の道具を靴下の中へ入れ、台にして使いますが、なければ電球やボール、ガチャガチャのカプセルなどでも構いません。ヘアゴムは、靴下がずれないように電球に留めるのに使います。仕上げにスチームアイロンを掛けると、糸が落ち着いてきれいに仕上がりますよ。
手順1:靴下の中へ電球を入れ、縫い始める
補修する靴下の中へ、電球(またはダーニングマッシュルーム)を入れ、穴の中心が電球の頭の中央部分に来るように調節して、ヘアゴムで結んで固定します(写真左)。50cmくらいに切った毛糸を針へ通し、穴の右上5mmほどのところを右から左へ小さく一針すくって(写真右)、糸を引きます。糸端は最後に始末をするので、15cmほど残しておきましょう。
手順2:縦糸を渡していく
次に穴の右下5mmほどの位置に、同様に右から左へ小さく一針すくい(写真1)、色を引くと縦に糸が渡ります。糸は強く引き過ぎず、少しゆとりを持たせて引きましょう。次に、手順1ですくった針目の左横へ、同様に右から左へ小さく一針すくい(写真2)、糸を引いて縦糸を渡します。写真1~2を繰り返し(写真3)、穴の左端から5mm程のところまで縦糸が渡るようにし、最後はすぐ下へ一針すくい(写真4)、糸を引きます。
手順3:横糸を渡していく
次に、横糸を渡していきます(写真では、分かりやすくするために横糸をピンク色に変えています)。縦糸(紫色)を1本おきに針で拾いながら、横へ糸を渡していきます(写真1)。端まで渡したら糸を引き、横糸を針先で上の方へ寄せ、隙間を詰めましょう(写真2)。縦糸のきわで小さく一針すくい、今度は反対方向へ、1本目の横糸と互い違いになるように縦糸を拾いながら横糸を渡し(写真3)、縦糸のきわで小さく一針すくいます。写真1~3を繰り返し、縦糸の下端まで横糸が渡ったら(写真4)、電球をはずします。
手順4:糸端の始末をする
表に出ている糸端を全て裏へ出し、靴下を裏返したら、裏に小さく出ている針目へ、糸をくぐらせていきます(写真1)。3~4目くぐらせたら(写真2)、すでにくぐらせた3〜4目を戻るように、糸を巻きつけるようにくぐらせて(写真3)、糸を切ります。全ての糸端を同様に始末したら、裏から軽くスチームアイロンを当て、ダーニングを馴染ませれば完成です。今回は、カカトの擦り切れ部分を補修してみました(写真4)。
まとめ
織物のように縦糸と横糸を重ねていく作業は、ちょっとハマってしまいそうなくらいに楽しかったです。直径1cm程度の穴の補修なら、20~30分で完成しました。カラフルな糸を組み合わせてポイントにしてもいいですし、馴染む色で仕上げても素敵ですね。糸の選び方は、生地の厚みや素材に合わせるときれいにできますが、最初のうちはサマーヤーンなど滑りの良い糸の方がやりやすいでしょう。刺し子糸(写真)などでもいいですよ。撚りの甘い刺しゅう糸などは、横糸を渡すときに糸が割れやすいので、慣れてからの方がいいでしょう。
遊び心いっぱいのダーニングで、穴の開いた靴下や衣類をかわいく再生させてくださいね。