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読者が選んだ2020年ナンバーワンのe-bikeは!? 「e-bike大賞 2020」が決定!!
2021年2月1日 07:30
2020年を代表するe-bikeを決定するアワード「e-bike大賞 2020」。昨年に続いて第2回目の実施となりましたが、たくさんの投票をありがとうございました。すでにe-bikeを購入された方や検討中の方のリアルなご意見、知りたいことや読みたい記事など数多くのご意見をいただきましたので、今後の企画作りにも役立てたいと思います。
2020年は新たなブランドが日本での展開をスタートしたり、e-bike市場のラインナップも一気に増えました。投票に関しても、複数の車種がラインナップされるブランドはシリーズ扱いにするなど、前回とは投票のしくみも変更した点があります。今後もいろいろ検討していきたいと思います。そして、高価格帯のフラッグシップモデルも続々と登場。実際にはすぐに購入できないけれど乗ってみたいなど、1位~3位の投票に頭を悩ませた読者の方も多かったのではないでしょうか。
読者のみなさんの投票で決定する「e-bike大賞 2020」。2020年にもっとも注目を集めたモデルとは? 投票結果から「クロスバイク部門賞」「MTB部門賞」「ミニベロ部門賞」に加えて、今年は「ロードバイク部門賞(グラベルも含む)」も追加(※大賞に輝いたe-bikeは部門賞では除外)。また、e-bike部メンバーが選ぶ「e-bike部大賞」も決定。
ちなみに昨年は「e-bike大賞」がヤマハ「YPJ-XC」、「クロスバイク部門賞」がパナソニック「XU1」、「ミニベロ部門賞」がターン「Vektron S10」、「MTB部門賞」がメリダ「eONE-SIXTY 9000」、「e-bike部大賞」がターン「Vektron S10」という結果でした。
2020年はどんな結果になったのでしょうか? それでは「e-bike大賞 2020」を発表していきます。
e-bike大賞 2020:BESV「PSシリーズ」
「e-bike大賞 2020」に輝いたのは、BESV(ベスビー)「PSシリーズ」。e-bike専業メーカーでラインナップも豊富なBESVですが、特に人気となっているのがミニベロタイプのe-bike。カーボンフレームの「PS1」、アルミフレームの「PSA1」、折りたたみモデルの「PSF1」がラインナップされています。
「今年はプレゼントだったからじゃないの?」という声があるかもしれませんが、昨年度の個別ノミネートでも「ミニベロ部門賞」で2位・3位を獲得しています。昨年は新型コロナウイルスの影響もあり自転車が非常に注目されましたが、BESVは過去最高の売り上げを達成。そんな状況でPSシリーズが特に売れたそうです。また、BESVブランドの取り扱い店舗数も800店舗を超え、ブランドの認知が進んだことも要因だったのではないでしょうか。街中でPSシリーズを見かける回数も増えています。
そして、各モデルがデザイン賞を受賞しているスタイリッシュなデザインに惹かれた人も多かったはず。レビューの際に社内で保管していると、インプレスでもいろいろな人が興味を持っていました。「PSA1」が185,000円、「PSF1」が245,000円、PS1が276,000円(いずれも税別)という価格帯も購入の後押しになったのでしょう。試乗できる店舗も多いので、興味のある方はぜひ試乗してみてください。
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惜しくも大賞を逃した総合2位は、ヤマハ「YPJ-MT Pro」。3位がターン「Vektron S10」、4位がスペシャライズド「TURBO VADO SLシリーズ」、5位がトレック「Rail 9.7」という結果になっています。
クロスバイク部門賞:スペシャライズド「TURBO VADO SL」シリーズ
クロスバイク部門賞を獲得したのは、スペシャライズド「TURBO VADO SL」シリーズ。2020年に日本でe-bikeの展開をスタートして、非常に注目を集めました。パワフルなドライブユニットが主流の中、独自開発した35Nmの「SL 1.1モーター」を搭載。コンパクトさを重視し約2kgという軽量なドライブユニットを実現し、車体重量も約15kgとe-bikeの中では最軽量のモデルとなっています。「e-bikeはアシストが切れたら重いから」という意見も耳にしますが、そうしたことを感じさせないクロスバイクタイプのe-bikeです。ラインナップも充実しており、価格は363,000円~。
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2位と3位にも快速e-bikeがランクイン。2位はジャイアントのブランド初となるe-bike「ESCAPE RX-E+」シリーズ。2019年1月に発売されたモデルですが、2年経った現在も非常に人気となっています。ヤマハと共同開発したパワフルなドライブユニットを搭載し、アシストが切れても走れる快速系e-bikeです。価格は280,000円(税別)。3位は2020年に日本に初上陸したキャノンデール「Quick NEO」。ボッシュ製ドライブユニット「Active Line Plus」を搭載し、ハンドリングの楽しさを味わえるモデル。あっという間に初回生産分のエメラルドカラーは完売しましたが、2021年モデルのレッドはショップに在庫がある可能性も。価格は319,000円。
ミニベロ部門賞:ターン「Vektron S10」
ミニベロ部門賞を獲得したのは、昨年に続き連覇となったターン「Vektron S10」。総合でも3位に入っていますが、2018年5月に発売されて現在も入荷待ちが続く人気モデルです。昨年末のe-bike試乗会でもオーナーや購入検討中の参加者が多く、その人気を実感させられました。新カラーのサテンメタリックフォレストが追加され、現在は3カラーとなっています。価格は298,000円(税別)。
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2位はベネリ「mini Fold 16」シリーズ。イタリアの老舗オートバイメーカーで、日本でも続々とe-bikeをラインナップしていますが、折りたたみタイプの「mini Fold 16」シリーズが人気です。現在4車種をラインナップしており、価格は108,900円(税別)~。3位はビアンキ「Lecco-E」。ビアンキが日本で初めて発売したe-bikeで、ボッシュ製ドライブユニット「Active Line Plus」を搭載する。チェレステカラー以外にブラックもラインナップ。現在は店頭にある在庫のみ。価格は278,000円(税別)。
MTB部門賞:ヤマハ「YPJ-MT Pro」
MTB部門賞を獲得したのは、2020年に発売されたヤマハYPJシリーズのフラッグシップモデル「YPJ-MT Pro」。モーターサイクルメーカーの技術を注ぎ込み、車体剛性と最適な重量バランスを実現する「YAMAHA Dual Twin Frame(ヤマハ デュアル ツイン フレーム)」を採用したフルサスe-MTB。発売前から非常に注目を集めていたモデルで、昨年の後半に登場するもMTB部門賞を獲得。価格は660,000円。
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2位はトレックのフラッグシップモデルとなるフルサスe-MTB「Rail 9.7」。昨年末に発表されて非常に注目を集めたモデル。あっという間に完売となりましたが、2021モデルではバッテリー容量が500Wh→625Wh、ディスプレイも最新の「Kiok」に、カラーも変更となっています。価格は790,000円(税別)。3位はパナソニック「XM-D2 V」。日本国内で最初に発売されたフルサスe-MTB「XM-D2」の後継モデルで、ドロッパーシートポストが標準装備となり、外装10段から11段に変更されています。価格は701,800円。
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ロードバイク部門賞:スペシャライズド「TURBO CREO SL」シリーズ
今回から追加されたロードバイク部門賞を獲得したのは、スペシャライズド「TURBO CREO SL」シリーズ。世界同時発表し、日本にも導入されて話題を集めたモデルです。独自開発した小型の「SL 1.1モーター」を搭載し、バッテリーを完全インチューブにするなど、約12kgという軽量さを実現。フラッグシップのS-WORKSをはじめ、全部で7車種をラインナップ。価格は550,000円~。
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2位はこちらも2020年に日本市場での展開をスタートしたキャノンデール「Topstone Neo Carbon」シリーズ。ボッシュ製のハイエンドドライブユニット「Performance Line CX」を搭載するグラベルロードe-bikeで、「Topstone Neo Carbon 4」と「Topstone Neo Carbon Lefty 3」をラインナップ。価格は550,000円~。3位はミヤタ「ROADREX 6180」。日本国内で最初に発売されたグラベルロードe-bikeで、ドライブユニットにはシマノSTEPS「E6180シリーズ」を搭載。アップライトな姿勢を取りやすいハンドル形状で、ドロップハンドル初心者にもオススメのモデル。価格は328,900円。
e-bike部大賞:キャノンデール「Topstone Neo Carbon Lefty 3」
前回はe-bike部メンバー勢ぞろいで座談会を開催しましたが、今回はコロナ禍ということもあって限定メンバーでの選定となりました。3月からテレワークが始まり、外出自粛の中で一部のe-bikeに乗れなかったこともあります。読者のみなさんと同じく我慢が続いた一年でしたが、そんな状況でもレビューなどで新モデルも含めていろいろ試乗したメンバーとして、スタパ齋藤・増谷・難波・清水の4名がe-bike部代表として選出しました。
それぞれ1位~3位までを選びました。清水にいたっては決めきれず3位に複数投票するという暴挙に。スペシャライズドやキャノンデールが日本に上陸し、他のメーカーもフラッグシップモデルを発表。100万円を超えるモデルも複数登場し、「現実的に購入しやすい価格帯」での投票も考えましたが、読者のみなさんと同じルールでの投票としました。まずは各メンバーの投票結果をご紹介します。
【スタパ齋藤】
1位:キャノンデール「Topstone Neo Carbon Lefty 3」
2位:ライズアンドミューラー「Tinker」
3位:ヤマハ「YPJ-MT Pro」
【増谷】
1位:キャノンデール「Topstone Neo Carbon Lefty 3」
2位:スペシャライズド「TURBO LEVO SL」
3位:スペシャライズド「TURBO CREO SL」
【難波】
1位:メリダ「eONE-SIXTY 10K」
2位:スペシャライズド「TURBO CREO SL」
3位:キャノンデール「Topstone Neo Carbon Lefty 3」
【清水】
1位:キャノンデール「Topstone Neo Carbon Lefty 3」
2位:フカヤ「DAVOS E-601」
3位:スペシャライズド「TURBO LEVO SL」、コラテック「E-POWER SHAPE PT500」、ターン「Vektron S10」(←複数なので無効票)
ということで、e-bike部大賞に選ばれたのはキャノンデール「Topstone Neo Carbon Lefty 3」となりました。各メンバーの選定理由は、あらためて「e-bike日々徒然」コラムでも取り上げたいと思います。
今年はe-bike市場のラインナップが一気に充実しました。高価格帯の新モデルも魅力的ではありますが、それ以外にもすでに数々のe-bikeが存在し、どれも個性的で楽しいモデルとなっています。メンバーも順位付けに非常に悩んでいました。新モデルは最先端のe-bikeではありますが、発売中のモデルもあらためて乗ると、また新しい魅力を発見できます。コロナ禍でイベントも開催されない厳しい状況ではありますが、落ち着いたタイミングで興味があるモデルを試乗してもらえればと思います。e-bike Watchでも微力ながら試乗会を開催できるよう準備していきます。
少し脱線してしまいましたが、「Topstone Neo Carbon Lefty 3」を選んだ理由をご紹介します。
選定理由
・オンロードもダートも走れるから幅広く楽しめる
・ドロップハンドル&フルサスでドロッパーシートポストにも対応できて快適
・Lefty Oliverはちょっと衝撃的だった
・本気で欲しいe-bikeかも
・(走った環境も関係するが)2020年に乗ったe-bikeで一番楽しかった
・レフティフォークのスレート(ロードバイク)も楽しかったがより欲しくなった
・疲れずに遠くに行けるからクルマに積まなくてもトレイルまで走って行ける
・グラベルロードの使い方と遊び方がマッチしている
・ソーシャルディスタンス時代の行動範囲を広げてくれる
・ロングライドもキャンプも旅も対応できる。ぜひキャンプをしたい
・どこへでも行けそうな気がする。気持ちよく旅に行きたい
・e-bike部メンバーの驚き&楽しそうな表情が印象的だった
興味がある方はぜひ試乗してみてください。すでに試乗経験もあって購入検討中の方はお急ぎを。Topstone Neo Carbonは、「Topstone Neo Carbon Lefty 3」と「Topstone Neo Carbon 4」が発売中ですが、現時点ではどちらも再入荷の予定もなく、店頭在庫限りとなっています。