ミニレビュー
e-bikeなどの整備用にWeraの自転車用工具セットを購入してみた
2021年6月9日 07:30
個人的に非常に好きな工具メーカーWera(ヴェラ)。このメーカーの工具を使ってe-bikeなどを整備していますが、前から欲しかったWera製品があったので購入してみました。Wera「自転車 セット 1」です。
この工具セットは、確か2019年頃には国内市場に出回っていたんですが、品薄の状態が続いていました。そして案の定、転売屋がぼったくり価格で販売。高すぎる値段なので買いませんでした。しかし去年あたりには6,000円くらいのマトモな価格で買えるようになりましたので購入(でもまだぼったくり価格品が出回っていますのでご注意を)。さておき以降、Wera「自転車 セット 1」の使用感などについて書いてみたいと思います。
大きめ重めだけど……六角ビットはWeraがイイ
さてこの工具セット、ぶっちゃけた印象ですが、携帯用工具セットとしては正直言って大きめで重めです。前述のとおり、ケース外寸は135×95×40mm(全長×全幅×高さ)で、工具を含めた重さは約260g。ロードバイク向けなどの携帯用工具セットと比べると明らかに大きいし重い。
ケースの柄がカワイイだけの携帯用工具セット、とは言いませんが、単純に比べちゃうと……なんだかなぁという印象になってしまうかもしれません。筆者の場合はe-bikeで使うので、携帯工具のサイズや重さはあまり気にしないんですが、一般的に見たらビミョーなWera「自転車 セット 1」?
ただ、実際の使い勝手は、コンパクト指向の工具セットより良好です。ケースに余裕がある分、レンチやビットの出し入れが行ないやすく、小ささからくる使いにくさなどはあまり感じさせません。各ツールの作りも非常によく、触っていて気分がイイという感触。ラチェットレンチは65Nmの負荷に耐えられる頑丈さがあり、ノッチ数が60と多いのでより精密なネジ締めにも向きます。
そして最大の良さは、独特の六角ビットです。Wera独自の「Hex-Plus (ヘックスプラス)」形状となっており、一般的な六角レンチよりも六角穴を痛めにくく、高いトルクでも安全に締められます。
で、Wera「自転車 セット 1」に付属する六角ビットも、このHex-Plus形状を採用。そしてその使い勝手はほかのWera製六角レンチと同様、とてもしっかり締められて、トルクもしっかりかけられます。レンチとネジが密に嵌合する「Wera製六角レンチならではの締め心地」があります。
Rapidaptor付きビットホルダーを追加♪
Wera「自転車 セット 1」は付属六角ビットの使い心地の良さが光る工具セットです。が、自転車用の携帯向け工具セットなので、必要最小限のツールしか含まれていません。なので、場合によっては一般的な工具セットと比べると作業性に劣る部分があります。
特に筆者的に気になるのは、Wera「自転車 セット 1」に付属するビットホルダーであるサイクロップミニラチェット(ビット式ラチェットレンチ)です。作りがよくラチェットの動きも繊細で使いやすいのですが、状況によっては「普通のドライバーのように握って使えるツールが欲しい」と思ってしまいます。
そこで、普通のドライバーのように握れるビットホルダーを、このWera「自転車 セット 1」に追加してみました。追加したのは同じくWeraの「813R ビットホルダー(ラピダプター付き/051272)」です。
ちなみに、なぜ「813R ビットホルダー」を追加したかと言いますと、まずは前述のとおりドライバーのような作業性を求めたから。各ビットを普通のドライバーのように使えるようになりました。グリップも良好なので、ある程度高いトルクをかけてのネジ回しもできます。
また、このビットホルダーはRapidaptor(ラピダプター)というWera独自のビットホルダー機構が採用されていて、コレが秀逸。多くの六角ビットを確実にホールドし、作業中にビットが抜けるようなことがまずない。ビットの脱着も容易。筆者が使ったビット装着機構の中ではダントツに高性能だと感じられるのが、このRapidaptorです。
非常にイイです、Rapidaptor搭載のドライバー型「813R ビットホルダー」。そして前述のHex-Plus形状の六角ビットも使いやすい♪ ちなみに、Weraのビットはバラでも売られていますので、「813R ビットホルダー」と各種ビットを別々に買って、オリジナル感のある携帯用自転車工具セットを揃えてみるのも楽しいと思います。