家電製品レビュー

高圧じゃないけど超絶気になる!! ボッシュのコードレス洗浄機「Fontus」を使ってみた

 発売当初からヒッジョーに気になっていたボッシュのコードレス洗浄機「Fontus(フォンタス)」。15リットルの水タンクを内蔵する洗浄機で、電源はボッシュのDIY工具と同じ脱着式18Vシリーズバッテリーです。つまり、電源や水道がない場所でも汚れたモノを洗えるという製品。

ボッシュのコードレス洗浄機「Fontus」。15リットルの水タンクおよび脱着式バッテリーを内蔵した洗浄機で、場所を問わず使えます。本体にはホースやスプレーガンなど付属品を格納する付属品収納ポケット付き。価格はバッテリーなどが付属するフルセット品が65,000円(税抜)、本体のみが56,000円(税抜)
メーカー名ボッシュ
製品名Fontus
メーカー希望小売価格65,000円(税抜)

 「便利そう~」というコトで気になってはいたんですが、パッと買えるようなお手軽価格でもない。なので「そのうち試してみたいな~」くらいの気持ちでいました。が、Fontusの特設サイトの写真を見たら気持ちがグラリ! この洗浄機、自転車を洗うことも考えて作られているっぽい!

Fontusの使用イメージ。庭先などでちょっとした汚れ物を洗えるという機能性です。ガーデニングなどに向きそう
水道が使えないビーチなど、アウトドアでも便利に使えそうなFontus。キャンプとかにも向きそうですね~
そして自転車にも!Fontusの特設サイトにはシクロクロス(泥道などのオフロードを走る自転車レース)ライダーのリアルなコメントがあります

 マジか。シクロクロスライダーが自転車洗浄にFontusを使っている。むむむ! これならオフロード走行後のMTBだってバッチリ洗えるハズ!! 超絶気になる!!!

筆者の愛車、MTBタイプのe-bikeミヤタ「RIDGE-RUNNER」です。山道を走るのが得意なe-bikeですが、オールマイティなe-bikeとしていろいろな場所を走っています
こういう山道ではRIDGE-RUNNERの本領発揮。アシストのおかげで急峻な上り坂も楽しく走れます。滑りやすい泥道もばっちり走破!
ただしこんな泥道を走ると、すぐに自転車は泥だらけに。帰宅してから泥汚れを洗いますが、その洗浄作業がけっこう面倒で時間もかかるんです

 たぶんこれはMTB(マウンテンバイク)ユーザー共通の悩みだと思いますが、オフロード走行後に自転車を洗うのが面倒! ということ。ブロックタイヤにこびりついた頑固な泥汚れ。チェーンなんかも泥だらけ。そんな汚れに水をかけつつブラシでゴシゴシ。けっこう時間がかかる作業です。

 そんな時に電動の洗浄機Fontusが使えたら!? こりゃ便利そう! 場所を問わず使える洗浄機なので、例えばMTBを目的地までクルマで運んでMTBオフロード走行を楽しみ、汚れたMTBでクルマの所まで戻り、そこでMTBを洗ってクルマに積み込んで帰宅、ってこともデキる! というわけで、Fontusで泥だらけのMTBを洗ってみることにしました。

MTBパークで走行後、Fontusで自転車洗浄~♪

 実際にFontusをMTBパーク「Smile Bike Park」に持ち込みつつ、オフロード走行後のMTBを洗ってみることにしました。FontusとMTB(e-bike)はクルマに積み込んでパークへと持ち込み。まずは楽しくオフロード走行です♪ 以下、写真と説明文で見ていきましょう。

“都内唯一のMTBパーク”ことSmile Bike Park。東京都稲城市にあります
こんなオフロードコースを走行。当日はややウェットな路面でした
コラテック(corratec)のMTBタイプe-bike「E-POWER X VERT CX-P」で走りました。最初はキレイな車体ですが……
ひとっ走りで泥だらけ
粘土状の泥がタイヤにこびりついています
そこでFontusですよ奥さん! これでMTBの泥汚れを洗浄ですよ旦那さん!

 続いてFontusのセットアップです。クルマからFontusを下ろして使用場所まで運搬し、本体内に格納されたホースなどを接続すればOK。その様子を写真と説明文で見ていきましょう。

Fontusの本体質量は9.8kg。あらかじめ15リットルの内蔵水タンクを満タンにしてきましたので、その状態での合計質量は24.8kg! 重~い! のですが、2つの大きめホイールによりキャリーバッグのようにコロコロと容易に運べます
ちなみに、水を使い切った状態なら9.8kgなので、手で持ち上げることも現実的ですね
バッテリーはボッシュの電動工具用18Vシリーズ。バッテリーを電動工具と共用できるというわけです
バッテリーはFontus背面下部に装着。なお、Fontusには弱/中/強の3つの水圧モードがあります。2.5Ahバッテリー使用可能時間(参考値)は、弱で約45分、中で約30分、強で約15分です
Fontus本体背面には、こんな感じでホースが格納されています。ホース長は4m
そのホースを本体に接続。ホースは本体と別体となっていますので、ホースをさばいたり取り回したりしやすいです
ホースの脱着は容易でシンプル。押し回しすれば脱着できます
Fontus本体前面のカバーを開くと、スプレーガンなどの洗浄用ノズルが格納されています。これをホースの先端にセット
後は電源を入れて使用開始。右に見えるのが弱/中/強の3つの水圧モード変更ツマミです

 はい準備完了。実際は1~2分という感じです。当然ですが、水道の蛇口から水道ホースをつなぐ必要がないとうのが手軽ですし、やはり場所を問わずどこでも使えるのがイイですね~。

あらま~ラク~♪ 泥汚れがどんどん落ちていく!!

 さて、実際に泥だらけになったe-bikeをFontusで洗浄してみます。以下、洗浄作業の状況を写真と説明文で見ていきましょう。

早速、洗浄開始! 3つの水圧モード弱/中/強のうち、頑固な泥汚れをシッカリ落とすべく強モードを使うことにしました
スプレーガンの噴射モードは4種あり、ワンポイント/縦拡散/横拡散/シャワーから選べます。これは横拡散で洗浄している様子ですが、タイヤの泥汚れが見る見る落ちていきます!
30秒しないうちに1本のタイヤの半分をほぼ洗浄完了。すっご~い! ラク~♪
「マジすかコレ。本気で欲しいんですけど」と感嘆中の筆者。ともあれ、このような「な~んにもない山の中」であったとしても自転車洗えちゃうってスゴくないスか?
どんどん洗っていきます
洗う箇所に合わせてスプレーガンの噴射モードも適宜変更
タイヤの泥汚れが削り取られるように洗浄されていく!
チェーンやディレイラー(変速機)もキレイに洗浄! こういった部分は洗浄後に注油しましょう
Fontusは動作音も比較的に静音。住宅地で使っても騒音にはならないという感じです
スプレーガンの先端にスマートブラシを装着
これでサドルを洗います。スプレーガンからの噴射はそのままで、対象に水をかけつつブラシで擦って効率よく洗えます
すぐさまサドルもピッカピカに
約5分で洗浄が完了しました。アッという間に泥だらけの自転車がキレイに!
強モードで約5分洗浄した結果、バッテリー(18V/2.5Ah)の目盛りが1つ減りました。あと2台くらい自転車を洗えそう。ただし、強モードで約5分洗浄したら、水タンクはほぼ空になりましたので、給水が必要です
自転車は完璧に洗浄でき、後は軽く拭き上げて乾かせば、そのままクルマに積み込んでも大丈夫。実際にそうしましたが、クルマの中が汚れたりしないので、掃除の手間が激減です。Fontus便利~♪

 てな感じで活用できたFontus。MTBパークなどで走行後に洗車する時は、まあだいたい車体に水をかけつつブラシで擦って洗うという感じになります。結構面倒ですよねアレ。また、MTBパークに訪れるライダーの多くが同じような時間に洗車をするので、パークの洗車場に洗車待ちの行列ができたりして。冬だと洗車待ちで凍えたりして。

 一方Fontusだと、いつでもどこでも好きな時に洗車できます。また、水圧もけっこう強いのでブラシで擦りながら洗うという面倒もナシ。走行後に大汗かいた状態でも、汗冷えする前に短時間で洗車完了。自転車でのオフロード走行には、Fontusはもう理想的なコードレス洗浄機じゃないでしょうか♪

 ただ、完全に水道がない場所だと、困るケースがあるかもしれません。今回のMTB洗浄では、1台のMTBを5分弱(水圧強モード)洗浄したら、タンク内の水がなくなりました。まだバッテリーには余裕がありますので、次の自転車を洗うには給水する必要が出てきますね。

 でもその点は考慮されていて、例えば水を入れたポリタンクを用意すれば問題はありません。さらにはバッテリーも追加で用意すれば、Fontusはアウトドアでもガッツリ使えるコードレス洗浄機になると思います。

 家庭での使用全般によく向くFontusですが、アウトドアユースにも実用的。本体の質量や水タンク容量を考えると、アウトドアではクルマと好相性となると思います。一般的な使用においては十分な水圧もありますので、1台で幅広く使えるパワフルなコードレス洗浄機が欲しいという方にとって、非常に魅力的な製品ではないでしょうか。

スタパ齋藤