家電製品ミニレビュー

3分で香りが付くハンディ燻製器! 刺身もポップコーンもスモークできる

 毎日晩酌をするほどの酒好きなので、スモークチーズや燻製玉子など、スモークしたおつまみをよく買っている。燻製はお値段も高いので、自分で作りたいのだが、準備や後片付けなどの手間と時間がかかる。そこで、コンパクトな「GLUDIA(グルーディア)燻製器」を使ってみることにした。家庭で手軽に楽しむことのできるハンディ燻製器だ。

GLUDIA燻製器
メーカー名グルーディア
製品名燻製器
価格(編集部調べ)17,820円

使う燻製チップは小さじ1杯程度

 構造は単純だ。単三形電池を4本入れてから、チューブを指定の排気口に装着する。ホームセンターなどで販売されているお好みの燻製チップを用意し、吸気口の部分にチップを2つまみほど入れる。電源スイッチをONにしてから、着火ライターで着火する。

本体とチューブ、チューブ接続部品が同梱。本体は、500mlのペットボトルよりも小さいくらいのサイズ
本体はこのようにキャップを外せる
中にモーターファンが見える
単三形電池を4本入れる
片手でもラクに持てる。直径3.7cm×長さ15.2cm、重さ220g

 電源を入れると本体に内蔵されているモーターファンが回転し、煙を内部に吸い込む。その煙が排気口に装着したチューブから出ていく仕組みだ。

ホームセンターなどで売っている燻製チップ
ごく少量の燻製チップを入れる

 本体はコンパクトだが、煙の勢いは強い。チューブの先は、あらかじめボウルにラップなどをかけておき、隙間から差し込むような形でスモークする。そうすることで煙が外に漏れにくくなり、部屋が煙で大変なことになる……といった事態は避けられる。

着火ライターを別途用意する
燻製チップに点火すると、煙は中に入っていくためここからは煙が出ない
チューブの先から一気に煙が!!

容器内が白くなったらストップ、あとは数分待つだけ

 容器の中が白くなったら電源を切る。スモークの香りを強くつけたいと思うあまり、どんどん煙を送ったとしても、隙間から煙が出てくるだけで、部屋と服が臭くなるだけとなる。煙で食べ物が見えなくなったら、電源を止めてしまってOK。我が家が用意した小ぶりのボウルでは、15秒もあれば十分だった。

 最初に味付け玉子をスモークしてみた。少し水分を拭き取ってから、ボウルに入れ、チューブを入れてラップをかける。このとき、なるべく空気が漏れないよう、隙間を作らないようにする。

燻製に合いそうな食材を準備
ボウルに味付け玉子を入れてラップをかける
隙間からチューブを挿入。しっかりラップを閉じる
煙がどんどん入る。真っ白になったら電源を止める

 煙で真っ白になり、玉子が見えなくなってからチューブを抜いて隙間をふさぎ、5分ほど置く。ラップを外す際、煙が出そうなので、ベランダでラップをはがしたところ、上からもわっと煙が出た。部屋の中でニオイを残したくないのであれば、換気扇の下か、このように外でラップを開けたほうがよい。

この状態で数分置く。食材によって変える
ラップを開けると煙が出てくるので、換気扇の下か外で開けるのが無難
見た目は特に変わりがない。しかし、しっかりスモーク味で感激!

 これはあくまで煙を吹きかけるだけの"燻製風"なので、縮みもなく、色も飴色にはならない。しかし、食べてみると短時間とは思えないほど、スモークの香りがついている。子どもたちも「美味しい」と大喜びだ。これならお酒のつまみにもぴったり。

 同製品は、煙が熱くなりにくいので、基本的にどんな食材もスモークできる。チーズ、ささかまなどの定番のほか、サラダ、ポップコーン、コンビーフ、コンビニのサラダチキン、たくわんなどもやってみた。どれも予想外に燻製の香りが合う。

コンビニのサラダチキン、こちらも絶品。崩してからスモークしたほうがスモークの香りがつきやすかった
文句なしのささかま、チーズ
バター醤油味のスモークポップコーンが美味しすぎて手が止まらない。ナッツ類も美味しいが、香りがつきにくいので10分くらい置いたほうがいい
子どもたちに大好評だった、たくわんのスモーク風味
スモークコンビーフはビールが止まらなくなるので危険

 途中で気付いたのだが、ポップコーンなどは空気を含んでおり、隙間が多いせいか、下のほうまでスモークの香りがついていたが、サラダチキンやコンビーフは、細かく崩して広げ、煙が当たる表面積を大きくしたほうがしっかり香りがつくようだ。もともと「食べたいときにサッと燻製を作る」という用途の燻製器なので、一度にたくさんの燻製を作るのには向かない。家庭のボウルサイズに入る程度の量で広げて入れられる量がおすすめだ。

煙が熱くなりにくいので刺身やサラダもスモークできる!

 刺身はパックの一部を切り取って、そのままスモークした。スモークサーモンはめずらしくないが、スモークまぐろも意外と合うことがわかった。

 スモークするところから見せたが、家族は大喜びで「次は何をスモークしようか」と、盛り上がった。パーティなどでも、実演しながらふるまえば注目されることだろう。

面倒だったので刺身はパックにそのままチューブを入れた
10秒ほどスモークしておいておく。チューブ挿入口はラップでふさいでおいた
アボカド1個もカットしてスモーク
ちょっと醤油をつけて食べるだけでもつまみに!

後片付けも簡単! 気軽に楽しめる燻製器

 使用後は、燃え尽きたチップを取り出し、キャップを外して洗うだけ。チップはほとんど残っていないので、手間はほとんどかからない。

 ただ、この燃え残ったチップは吸気口の網の部分に残りやすいので、洗ってきれいに取り除くことは忘れないでほしい。ここに残っていると次に使うときに煙が本体に入らず、煙がチューブから出にくくなる。さっと水道に通せばいいだけなので手間はかからないが、使用毎にお手入れする必要がある。

使い終わったら、キャップを外してさっと洗う。燻製チップはほとんど燃え尽きるが、網に詰まっているので洗って取り除く

 好みの香りがつくまで1分~10分待てば完成する。本格的な燻製を作るには、塩漬けして乾燥させてスモークするため、数時間かかる。また、煙やニオイの問題もあり、手軽にできるものではない。

 だが、グルーディア燻製器があれば、気軽にスモークが楽しめる。電池式なので、持ち運びもでき、キャンプなどのアウトドアでも気軽に使える。また、燻製チップは小さじ1杯程度しか使わないので、経済的だ。

 同製品は、MBS「サタデープラス」でもご紹介したが、スタッフや出演者の方々にも大変好評だった。自宅で思い立ったときに燻製を楽しめる、イチオシの燻製器だ。

石井 和美