やじうまミニレビュー
室内でもニオイが気にならない! 4,000円台の燻製鍋がわが家の必須アイテムに
2018年4月23日 07:30
我が家になくてはならない存在となった燻製鍋がある。きっかけは、子供が離乳食以外を食べるようになった頃、「ベーコンやウィンナーも食べさせたいが市販品には添加物が多い」ということだった。「添加物が多いなら、自分で作ればいいんじゃない?」と思い立ち、早速購入したのがこの「キッチンスモークキュート」だ。購入してからというもの病みつきになり、毎週フル稼働させている。
メーカー名 | ホンマ製作所 |
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製品名 | キッチンスモークキュート |
実売価格 | 4,290円 |
パッと見は取っ手の付いた短いドラム缶、という印象。中身を見ても網を引っ掛けるところはあるがそれ以外はただの筒である。
購入時は蓋と取っ手の付いた筒状の寸胴鍋の中に、網、網に取り付ける小さいねじ(取っ手になる)、さくらチップ、チップを入れる小皿、使い方とレシピが載っている小冊子が入っている。少量だがさくらチップも同梱されているので、食材さえあればすぐにでも燻製ができるのがありがたい。鍋の直径は24.8cm、高さは20.7cmで家庭用の鍋の中では一番大きいサイズだが、コンロに収まらないほどではない。
事前にHPで確認したところ、「煙が少ないので室内でも」と書いてあった。どうみてもただの筒なので、本当に室内で使っていいのか少し不安になるが、とにかく早速使ってみた。
まずは初級編! ゆで卵にエビ、カシューナッツを燻してみる
説明書によればチップは付属の小皿に入れても、直に鍋に敷いてもいいとのことだが、とりあえず小皿にいれてみた。食材は、初級編ということでゆで卵、ゆでた海老、ナッツを準備。表面に水分があると燻した際に香りが付きにくいとのことで、ゆで卵と海老は1時間ほど網に載せて乾かしてある。
小皿にさくらチップを指で2掴み程入れ、網の上に食材を並べて、いざ燻製! キッチンのガスコンロの上に直置きし、そのまま点火するとほどなくして煙が出始めた。煙を確認してから蓋をしっかりしめると、確かにあまり煙は漏れてこず、蓋の脇からうっすらと見えるだけ。
そうなると逆に鍋内で不完全燃焼状態になっていないか? 煙はちゃんと充満しているのか? 燻せているのか?? と不安になるが、鍋を信じてそのまま5分ほど待って火を消し、さらにそのまま10分ほど放置。レシピ通りだがこんな短時間で……と不安に思いつつ蓋を開けると……。
むわっとした煙の塊が出て、中を覗くと食材が見事な色づき! 海老は水分が抜けたのか少し凝縮されており、ますます美味しそうに見える。た、たまらない……!!
食べてみると、口に含んだ瞬間、鼻に抜ける香りが何ともこうばしい。ビールにももちろん合うが、ここはアイラ島ウィスキーなどクセのあるお酒と一緒に食べたくなること請け合いである。
仕込みは1週間! ベーコン作りはいかに……?
続いて、燻製鍋を買うことになったきっかけ、ベーコンを作る。少し肉に仕込みが必要で、「作りたい!」と思ってもすぐにはできないのが少し残念なところ。とにもかくにも、まずは肉の仕込みだ。豚バラ肉の塊を購入して塩、コショウ、スパイス類をすりこみ、1週間ほど冷蔵庫で保管して肉に塩をなじませる。
1週間経ったところで一度塩を洗い流して水に漬け、濃く入りすぎた塩を少し抜く。少し切り取って焼いて試食し、塩加減が程よくなったところで次は表面を乾かすため、網などに乗せて約1日放置する。
表面が乾いたら、やっと燻製だ。先ほどの卵などとは違い、今後は数時間(拙宅では4時間ほど)燻すため、多めのチップを今度は鍋底に直まきしてコンロに乗せる。長時間燻製するため庫内の温度を測る必要があるが、残念ながらこの製品は温度計を刺す穴がない。
そこで、蓋の上部にある取っ手を外し、その穴に温度計を刺して使ってみることにした。スモークキュートでは、500gの肉を2つ入れるだけで鍋がいっぱいになってしまうが、なんとか押し込んで燻製スタート。蓋の穴を半分解放したことで外に出る煙の量は増したが、それでも換気扇を回せばなんとかなる程度。拙宅はキッチンとリビングがつながった間取りだが、キッチンは確かに匂いがするが「部屋中が燻製の匂い!」ということにはならなかった。
4時間という長時間の燻製のため、途中でコンロの安全装置が作動して火をつけられなくなったり庫内の温度が上がりすぎたり、など慣れないうちは色々あったが、なんとか終了。蓋を開けるとまたしても幸せ色をしたベーコンが顔を見せてくれた。拙宅ではこのキッチンスモークキュートを購入以来、一度も市販のベーコンを購入したことがないが、3歳になった息子も自作ベーコンが大好物のため、大変良い買い物をした。
BEST of 燻製は牡蠣! おつまみづくりにも最高でフル稼働
最近では燻製をテーマにした漫画などもあるため、それらも参考にして日々さまざまな燻製料理に挑戦している。ここまでで一番のヒットは牡蠣の燻製である。使い続けると庫内が全体的に燻されて洗っても色が落ちにくくなるが、燻製にはなんら支障がない。
ただ、ベーコンなど油が多い物を燻すと油が底に落ちてチップが濡れてしまうため、そこだけが不満の種である。とはいえ晩酌のつまみを作る分には、安い食材を手軽に何段もランクアップさせることができるため、拙宅では毎週のように鍋を稼働している。
何と言っても室内でも換気扇を回せば使えるところが大変ポイントが高い。燻製好きな方はもちろん、いつもの料理にマンネリしている方などにも大変おススメできる製品である。