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工事の要らない防犯アイテム5選。のせるだけのドアカメラやセンサーライトなど

DIYで手軽に設置できる防犯アイテム

時折ニュースで報じられる強盗犯罪などを見ると、防犯対策を強化したくなる。一軒家だけでなく、マンションまたはアパートでも低層階に住んでいると、不安になる人もいるだろう。

家の防犯に関しては、まず基本的なことを守ることが大事。警視庁の発表では、2022年における東京の侵入窃盗(空き巣など)の半数以上である52.4%は、ドアや窓の閉め忘れだという(出典:東京の犯罪 令和4年版)。

例えば「出かける時には鍵を閉める」という意識が希薄な人がいたら、「鍵を閉める」という基本を押さえるのに役立つグッズがある。また防犯で重要となるのが、まさに押し入ろうとしている犯罪者に対して「ちゃんと見ているよ」と思わせること。その点で、防犯カメラやセンサーライトなどが有効なアイテムとなる。

とはいえ、こうした機器を設置するには、本体価格のほかに工事費用などが気になる人もいるだろう。ここでは、費用面でのハードルが低い、買ってから手軽に取り付けられる防犯アイテムを紹介していく。不安を感じているのなら、すぐに導入できるものばかりだ。

確実に施錠するオートロックを我が家に!

防犯アイテムとして、まっさきにおすすめしたいのが、スマートロックだ。スマートロックと言うと、鍵を使わずにスマートフォンで開けられるから便利! ということもあるが、防犯上で最も重要なのは、自動施錠(オートロック)機能を備えていること。外出時はもちろん帰宅時にも確実に施錠してくれるため、施錠忘れによる空き巣や強盗を防げるのだ。

SwitchBot「SwitchBotロック」

今では多くのメーカーからスマートロックがリリースされているが、一例としてSwitchBotの「SwitchBotロック」を挙げる。価格は11,980円。

ドアのサムターン(鍵の部分)に、両面テープで貼り付けるだけ。工事不要で容易に取り付けられる。施解錠は、スマートフォンアプリのほか、ウィジェット、Apple Watch、SwitchBot NFCタグに対応。スマートスピーカーによる音声操作でも施解錠可能だ。もちろん自動施錠機能を搭載し、鍵のかけ忘れを防げる。

「あなたを見ているよ」と知らせる防犯カメラ

防犯で重要なのは、犯罪者に「あなたを見ているよ」と思わせること。つまり玄関付近へ、あえて見せるように防犯カメラを設置するのがポイントだ。パナソニックの「モニター付きドアカメラ VS-HC400」は、ドアに引っ掛けるように、工事不要で設置できる防犯カメラ。実売価格は22,000円前後。

パナソニック「モニター付きドアカメラ VS-HC400」

ドアに設置するワイヤレスドアカメラと、カメラ映像で監視できるモニター親機で構成されている。カメラとモニター親機は、あらかじめペアリング済みのため、設定不要ですぐに使える。またインターネット環境やスマートフォンも不要だ。

来訪者が来た時は玄関まで行かなくても、部屋にいながらモニター親機で会話できる。また、玄関の呼び出し音に連動して玄関の映像をモニター親機に自動表示する「チャイムリンク機能」を搭載。

なお、ワイヤレスカメラの電源は単三形乾電池4本で、モニター親機は充電式。

モニター親機の本体サイズは、80×24.5×123mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約150g。画面は約2.7インチカラー液晶ディスプレイ。無線通信方式は1.9GHzのDECT準拠方式で、電波干渉しにくいという。

「部屋には男も居るぞ」と警戒させる音声ボタン

強盗犯が苦手なのが、壮年の男性。そこで女性の一人暮らしや高齢者であれば、あたかも男性が居るかのように、見せかけたいもの。

そんな人に普段から使うようにしてもらいたいのが、自分の代わりに男の人の声で応答してくれる、ライソンの音声ボタン「応答くん」。価格は2,200円。

ライソン「音声ボタン 応答くん」

本機には男性の声が内蔵されていて、インターフォン越しに本機のボタンを押すと、男性の音声で応答できる。

例えば、宅配サービスが来た時は「玄関の前に置いておいてください」「ありがとうございます」、知らない人の訪問には「何の用ですか?」「帰ってください」など、16パターンで応答できる。恐怖でうまく声が出にくい時にも、これなら応答しやすいはず。

本体サイズは60×20×100mm(幅×奥行き×高さ)。重さは約70g。電源はアルカリボタン電池(LR44)3個。

「やばい!」と思わせるセンサーライト

一般的に犯罪者が嫌がるのは、明るい場所だ。一軒家の夜中の玄関先や庭、マンションやアパートのベランダなどは、昼間よりも暗くて侵入しやすくなる。

そこで置いておきたいのが、人感センサーを搭載したライト。侵入者に反応してパッと周囲が明るくなると、犯罪者ではなくても嫌なものだ。

「A.T.FIELD センサーライト(NERV)」は、自由に曲がる長さ130mmの三脚と、強力なマグネットを備えた乾電池駆動式かつIP43の防塵防水性を備えている。価格は4,400円。

「A.T.FIELD センサーライト(NERV)」

最長4m×100度の範囲で、人や動く熱源を探知し、人がいるときだけ点灯するため節電にもなる。電池寿命の目安は、センサーモードで180日(1日10回点灯時)と、長いのもうれしい。

自由に曲がる長さ130mmの三脚と、強力なマグネットで、配管などに巻きつけて設置したり、金属面にピタッと固定したりできる。

本体サイズは、約92×80×100mm(幅×奥行き×高さ)。重さは約145g(乾電池・三脚除く)。ネジ止め金具、取り付けネジ、コンクリート用プラスチックプラグを付属する。

窓からの侵入対策に、警報が鳴る小型センサー

ドアの施錠と同様に、窓の鍵を締め忘れるのも、防犯上は致命的だ。施錠が一番大事だが、それでも忘れてしまった場合や何らかの方法で開けられた時も、パナソニックの「スマ@ホーム」システムの「開閉センサー KX-HJS100」があると、窓が開いた時に報知音が鳴る。実売価格は8,000円前後。

パナソニック「開閉センサー KX-HJS100」

例えば窓の鍵を締め忘れていても、不法侵入者が窓をガラッと開けた時に「ヒュンヒュンヒュン!!」と警報が鳴る。犯罪者は、光とともに音も嫌いだ。突然の報知音で、侵入を諦めるきっかけになるかもしれない。

本機の場合は、自宅のインターネット環境や、本機と家庭内LANを結ぶ別売の「ホームユニット」、もしくは対応のテレビドアホン、ファックス、電話機のいずれかが必須となる。だが、同社のカメラなど多彩な防犯アイテムと連携させられる。

別売の「ホームユニット」などが必須

本体サイズは28×23×126mm(幅×奥行き×高さ)。重さは約60g。使用環境条件(温度)は、-10〜40℃。防水性はIPX4。電源はリチウム電池(CR2)1個で、電池寿命の目安は約1年。報知レベルは、約75dBまたは約55dBから選べる。

河原塚 英信