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【始めよう薬膳レシピ18】疲れを回復するおやつ「温野菜スティック」

日ごとの気温差で疲れを感じたり、もうちょっと頑張りたいけれど力が出ないとき、「温野菜スティック」はいかがでしょう。今回は「」を補う、「カボチャ」と「サツマイモ」で作る、おやつレシピを紹介します。甘く味付けた野菜なら、小さなお子さんも食べられるので、ぜひお試しくださいね!

 

「温野菜スティック」の食材効果

今回ご紹介するのは、疲れが取れるうえ、お腹の調子も整えてくれる「カボチャ」と「サツマイモ」の「温野菜スティック」です。野菜の素朴な味わいは、どこか懐かしさを感じます。

 

「温野菜スティック」と和える「ハチミツ」には、疲労回復のほか、粘膜の乾燥を防ぐ作用もあります。口内炎や肌荒れへ、直接塗ることも。

 

レシピの仕上げで、刻んだ「アーモンド」と「ゴマ」を振り掛けますが、どちらも、含まれる油分が腸の乾燥を和らげるため便秘を改善します。また美肌効果で肌力もUPするので、トッピングで使ってみてくださいね。

 

「温野菜スティック」の材料(2~3人分)

カボチャ:1/4個
サツマイモ:小1個
オリーブオイル:大さじ2
ハチミツ:大さじ2
バター:少々(お好みで)
アーモンド:6~7粒ほど(お好みで増減可)
ゴマ:小さじ1(お好みで増減可)

 

「温野菜スティック」の作り方

1.カボチャはそのままでは固いので、縦方向に3つほどに切り分け、500Wまたは600Wの電子レンジで2~3分加熱し、少し柔らかくしてから、長さ約7cm、約1cm角の拍子木切りにしておきます 

 

2.サツマイモは、カボチャと同じサイズに切って水に晒し、オリーブオイルを熱したフライパンで焼き、お好みで香り付けにバターを加えましょう。最後にハチミツと和え、照りが出たらお皿へ移します

 

3.次に、同じフライパンへオリーブオイルを引いてカボチャを焼き、サツマイモと同じようにバターとハチミツで仕上げましょう
※カボチャの色移りが気にならなければ、サツマイモと一緒に焼いて大丈夫です

 

4.お皿に盛り、刻んだアーモンドとゴマを振り掛けたら完成です

 

カボチャとサツマイモは両方とも、気にならなければ皮ごと使ってみましょう。薬膳には「一物全体(全食)」という考え方があり、できるだけ食材のすべての部分を体に取り入れることが、健康に良いとされています。火を通すときは、フライパン以外に、オーブントースターや電子レンジのオーブン機能を使っても便利です。またアーモンドの代わりにクルミや、お好みのナッツ類でもOKですよ。

 

小さなお子さん用のプチアレンジ

小さなお子さんは、焼いてからサイコロ状にカットして召し上がれ。アーモンドやゴマは、胃腸が弱いお子さんが消化しづらい場合や、好き嫌いもあるので、使わなくてもOKです。

 

また1~1歳半未満の赤ちゃんへは、乳児ボツリヌス症にならないよう、ハチミツを使わないようにしましょう。

 

薬効1「カボチャ」

薬膳で「カボチャ(南瓜)」は、胃腸にやさしい野菜です。五臓の「脾(ひ)」に働きかけるため、消化吸収を良くし、「」を補って体を元気にします。夏の疲れはもちろん、秋冬へ向けて、寒さに負けない体を作りたいときも有効です。「βカロテン」「ビタミンC」「食物繊維」の宝庫なので、美容にはもちろん、生活習慣病の予防にもおすすめですよ。

 

薬効2「サツマイモ」

「サツマイモ」は疲れやだるさを吹き飛ばす、「甘」味という分類の食材です。「」を増すので、ストレスも解消しやすくなりますよ。「カボチャ」に似て、デトックスを期待できますが、日常的に腹部の膨満感が気になる方は、量を少なめにしましょう。

 

エネルギー補給に、野菜の力を借りよう

「カボチャ」は体を温め、「サツマイモ」は、食べる人の体質をあまり問わない「平性」という分類のため、体が冷えません。どちらも体に力を付けてくれるので、寒さが強まっていくこれからの季節にピッタリの野菜です。

 

また薬膳や東洋医学では、体や季節などのサイクルを「陰陽」を軸に考えます。1日のサイクルでは「夜」に向かうにつれ、季節では「冬」に向かうにつれて、「陰(いん)」が強まるとされ、体調の変化を感じたり、疲れ・弱りを感じることがあります。特に現代は誰もが忙しいので、ちょっと疲れを感じたら、パワー食材のおやつでリラックス時間を過ごしてみてくださいね!

 

 

A's Pumpkin(薬膳マイスター)

日々健やかに過ごしたいと考える、おばちゃまライターです。
薬膳マイスター資格を取得、自然由来食材のエネルギーをよりよく活かすことで、ひとりでも多くの方が健やかに過ごせるお手伝いが出来ればと思っております。国際薬膳食育師3級。