トピック

「電動」が愛犬や愛猫とのお出かけを快適に “ペット仕様”カスタム自転車オススメ5選

代官山モトベロの店長・榎本 良平さんにペット仕様のカスタムについて話を聞いてきました

電動アシスト自転車やe-bikeは、子乗せに買い物、通勤に通学、e-bikeならスポーツライド、運転免許の自主返納後の乗り物など、ユーザーの生活や趣味に寄り添ってくれる乗り物です。それ以外にも「電動ならでは」の活用をしている人も多いでしょう。

昨年の秋に、ウイペットという中型犬2頭とe-bikeで白馬岩岳エリアのサイクリングへ。その際はバーレーのペットトレーラー「バークレンジャー」を活用しました。組み立ても装着も簡単で転倒もしないし本当に便利です。しかし、あまり自転車に慣れていないと「難しそう」と思うかもしれません。イベントなどで記事を読んだ読者やペットを飼っている人から、もっと簡単な「ペット向けモデルはないの?」と聞かれました。たとえば丸石サイクルではペット乗せ「pet porter(ペットポーター)」というモデルを出しています。日本最大級のペットイベント「インターペット」でも飼い主さんから注目されていました。

「pet porter」(※インターペット東京2023で撮影)

ペットオーナーには魅力的な選択肢でしょう。しかし、ペットだけでなく子供を乗せたり、趣味を楽しみたい人も多いはず。以前に子供の成長後を見据えた子乗せ自転車選びもご紹介しました。

ペットととの移動も含めて、日々のさまざまなシーンで活躍してくれる電動アシスト自転車やe-bikeがあれば楽しいですよね。そんなニーズに応えてくれるカスタム車をご紹介します。特に犬連れの飼い主さんが多い代官山でのニーズに応える形でスタートしたそうです。

筆者もかつて小型犬と暮らしていましたが、愛犬はクルマが苦手だったこともあってシティサイクルの前カゴが定位置でした。また、子供も一緒に乗せるようになると、どうしても行動範囲が狭くなってしまうので、当時にこんなモデルに出会えていたらなあ……という気持ちにもなりました。

ユーザーのニーズに応えるモトベロの“ペット仕様”カスタム自転車

電動アシスト自転車専門店のモトベロでは、リーズナブルな電動アシスト自転車から本格的e-bikeまで、ペット仕様のカスタム車を5車種用意しています。7月からスタートしましたが、さっそく各車種がペットオーナーに購入されていったそうです。代官山モトベロで実際の“ペット仕様”カスタム自転車について、そのこだわりを聞いてきました。カスタムパーツを中心に構成されており、日本の法律のアシスト部分には影響がないため安心して乗れます。リーズナブルな価格の順に車体をご紹介しましょう。

パナソニック「EZ」

パナソニック「EZ」は20インチのミニベロタイプ。価格は147,000円。街中を颯爽と駆け抜けるBMXスタイルでよく目にすることも多いと思います。

現行の標準モデル
こちらがペット仕様のカスタムモデル
今までは特定のハンドル&ステムしか大型バスケットを取付けできませんでしたが、OGKの新型バスケットは多くのハンドル&ステムに取付けが可能になったとのこと

変更点はハンドルバー(3,850円)、ステム(2,700円)、バスケット(5,500円)、両立スタンド(3,201円)、ランプ移設金具(660円)。以下の車種もカスタム工賃は別途。ペットのキャリーバッグを載せない場合も日常生活に活用できます。

ヴォターニ「Q3」

e-bike専門ブランド・BESVのセカンドブランド「VOTANI(ヴォターニ)」のミニベロ「Q3」。価格は168,000円。街中で見かけることも多くなっていると思いますが、実用性の高さで人気となっているモデルです。20インチのミニベロモデルでトップチューブがないので、誰でも乗りやすいのが魅力です。

現行の標準モデル
こちらがペット仕様のカスタムモデル

変更点はハンドルバー(2,904円)、ステム(2,970円)、バスケット(5,500円)、リアキャリア(5,830円)、両立スタンド(4,400円)、リアバスケット(29,400円)、飛び出し防止フレーム(5,390円)。多頭飼いであればリアバスケットを活用して、前後に愛犬を乗せることができます。ペットを乗せない場合には、日常生活でのたっぷり買い物シーンで活躍します。

リアキャリアに脱着簡単なバスケットの装着も可能。多頭飼いに便利なのはもちろん、買い物にも役立つ

ヤマハ「PAS Kiss mini un SP」

初めての子乗せにオススメのモデルとして人気のヤマハ「PAS Kiss mini un SP」。価格は179,300円。今回ご紹介するモデルでは、もっともカスタムも少なく、子乗せ卒業後にペット/買い物仕様にぴったりかもしれません。

現行の標準モデル
こちらがペット仕様のカスタムモデル。ハンドルバーとバスケットの変更のみでペット仕様に

変更点はハンドルバー(2,904円)、バスケット(5,500円)の2点のみ。チャイルドシートを外してハンドルバーを変更し、バスケットを追加するのみです。日常生活でも使いやすさは変わりません。ペットを飼っていなくても、子乗せ卒業後のカスタムとしてもオススメです。

ブルーノ「e-haco」

残り2車種はe-bike。まずはBRUNO(ブルーノ)のミニベロe-bike「e-haco(イーハコ)」。価格は269,720円。2021年にブランド初となるe-bike「e-tool」のスペシャルエディションで8月からデリバリーがスタート。ペット限定仕様としてのモデルではありませんが、フロントバスケットが標準装備となっており、ペットキャリーや大型バスケットが積載可能。もともとリアキャリアにチャイルドシートが装着できるのが特徴なので、子供とペットを同時に乗せる家庭には魅力的なモデルでしょう。個人的なカスタムはもちろん店舗で相談できます。

「e-haco」はこちらが標準モデル
フロントバスケットも標準装備
こんな感じでペットを乗せられます
ハンドルロックも標準装備
9月に某イベント会場に行った際には「e-tool」のリアル子乗せ仕様と遭遇しました

ターン「HSD P9」

2019年に発売されたTern(ターン)のカーゴバイクe-bike「HSD P9」。価格は427,900円。もともとがカーゴバイクということで積載性や快適性を高めるオプションも充実。ペットと一緒にアウトドアを楽しみたいシーンを含めて、さまざまな趣味に活躍してくれるでしょう。

現行の標準モデル
こちらがペット仕様のカスタムモデル
オリジナルアクセサリーも充実
ペットや荷物を運搬できるオプションバック
リードフック

変更点はフロントバスケット取付金具(8,690円)、フロントバスケット(29,040円)、飛び出し防止フレーム(5,390円)、リアフレーム(20,900円)、下側リアケース(10,780円)、リアカバー(13,200円)。

“自転車仕様”のペットバッグ

ターン「HSD P9」以外はフロントに大型のバスケットが搭載されています(ブルーノ「e-haco」は標準装備)。これはOGK技研が新発売した「ビッグリヤバスケット」というモデル。価格は5,500円。名称からは「後席」をイメージしますがフロントでも試用可能。

運転時にペットが視界に入ることの安心感、ペットが動いた時や荷物が多い場合にも重心のふられにくさを考慮しています。そのためハンドルバーが高めのポジションでのセッティングとなっています。バスケットの重量制限は約15kg。今回はペット仕様モデルでご紹介していますが、フードデリバリーの大容量バッグも入る大きさです。日常のまとめ買いにも活躍してくれます。

各車種に搭載されたフロントバスケット

そのフロントバスケットに載せていたのも“自転車仕様”のペットバッグ。まずはOGK技研の「サイクルポーターリュック」。価格は13,750円。自転車移動時だけでなく、リュックや簡易ハウスとしても使える3wayのペットリュック。底面には振動吸収クッションを採用し、自転車のバスケットへ直接乗せた場合と比較して振動による負担を約70%軽減するとのこと。4kgまでの超小型~小型犬・猫に対応しています。ただし、今回のフロントバスケットに積載する場合は、だいぶスペースが生じてしまうため、走行中にズレないように固定方法を考える必要があります。

OGK技研「サイクルポーターリュック」
今回のフロントバスケットの場合は固定方法を考える必要があります。その点も相談できます

もう1つが丸石サイクルの「ペット専用バッグ M906」。価格は19,800円。後方の大きな開口部はペットの出し入れ口で、前方の小窓はペットが顔を出して風を感じることができます。内装は触り心地の良い内張でペットの居住性を高めており、底面の厚手のクッションシートは取り外し可能で掃除がしやすく、飛びだし防止のリードフックが2本付いています。また、お出かけ時に必要な小物入れのポーチが付いており、バックルで好きな位置に取り付けが可能。約10kgまでのペットに対応します。サイズは約43×25×28cm(長さ×幅×高さ)で、今回のバスケットにジャストサイズとなっています。

丸石サイクル「ペット専用バッグ M906」
ジャストサイズ
こんな感じでペットが顔を出せます(※インターペット東京2023で撮影)
固定も簡単
小物入れのポーチは好きな位置に固定できる

動物病院に駐車場がない/離れている、お気に入りのドッグランの駐車場はいつも混んでいる、そんな場合にペットとの移動が快適になるでしょう。また、電動アシストのおかげでいつもより行動範囲が広がって、ペットとの新しい楽しみ方も発見できるのでは。今回は代官山モトベロの例をご紹介しましたが、各店舗でペット仕様のカスタムが可能です。お気に入りのペットキャリーなどを使いたい場合のカスタムも相談できますので、気になる人はぜひ店舗でチェックしてみてください。

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