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ルンバと空気清浄機の連携で花粉を徹底除去。最新モデルを動画で紹介

アイロボットから初登場の空気清浄機「Klaara(クラーラ) p7 Pro」

アイロボットは12日、新型ルンバと同時に同社初となる空気清浄機を発表した。発表会には3年ぶりに来日したコリン・アングルCEOも登壇。新製品の特徴や空気清浄機事業に着手した狙いなどが語られた。記事後半では最新ルンバを動画で紹介する。

発表されたのは9月22日発売の「ルンバ コンボ j9+」を含むロボット掃除機4機種と、10月20日発売の空気清浄機「Klaara(クラーラ) p7 Pro」。ルンバ コンボ j9+は水拭きもできる2 in 1仕様で、従来のj7やiシリーズと比べて吸引力が2倍に強化されている。クラーラは密閉構造と密閉技術を採用し、汚れた空気を外に漏らさない点が特徴。

ロボット掃除機の最新モデル「ルンバ コンボ j9+」

両製品はアプリを通じて連携でき、ルンバでの清掃中に出た空気中のホコリをクラーラがパワーを上げて取り除くことができる。

ルンバと空気清浄機の連携は、アイロボットが2021年にスイスの空気清浄機メーカーAeris Cleantec(エアリス)を買収した当時から、コリン・アングルCEOが言及していた。

今回、3年ぶりの来日となったコリン・アングルCEOは「アレルギーに苦しんでいる人は、本当の意味での解決を求めています。あなたとあなたの家族にとって、家が健康的に暮らせる空間であることは非常に重要です」と語る。CEOはプレゼンを通じて、「家を健康的な空間にする」ことがロボット掃除機や空気清浄機の目的だと繰り返した。

コリン・アングルCEO

新たな連携機能や、空気清浄機を世界に先駆けて日本で発売する理由を、アイロボットジャパン合同会社 マーケティング本部本部長 兼 新規事業開発室長 執行役員の山田毅さんが説明した。

山田さんは「日本では国民の3割が花粉症」ということから、アレルギーに悩む人に向けて「キレイな空気だけを排気する」空気清浄機を開発したとする。

アイロボットジャパン合同会社 マーケティング本部本部長 兼 新規事業開発室長 執行役員の山田毅さん。持っているのはクラーラに搭載されている3段階フィルター

一般的な空気清浄機はさまざまなパーツを組み合わせて構成されているため、フィルターを通っていない汚れた空気が漏れ出ることがあるという。対してクラーラは「クローズド・キャプチャ技術」を採用。つなぎ目のない一体成型の本体と密閉技術により、取り込んだ空気がすべてフィルターを通り、汚れた空気が外に漏れることがないという。

「クローズド・キャプチャ技術」を採用
クラーラのカットモデル。一体成型でつなぎ目のないデザイン
フィルターの真ん中の層には活性炭が400g入っている
汚れた空気を模したオイルミストを吸わせる実験
写真右側の一般的な空気清浄機では排気口からオイルミストが漏れていたが、クラーラはオイルミストを漏らさずキレイな空気だけを排気していた

また、家に入ってきた花粉は常に空気中を舞っているわけではなく、床に落ちてしまうものもある。落ちてしまった花粉は空気清浄機では吸い込めないため、ロボット掃除機の吸引と床拭き機能を利用して掃除。連携することで、空気中だけでなく床までキレイにできるのだという。

模擬花粉を散布
空気中の花粉は空気清浄機が吸い込む
床に落ちてしまった花粉の清掃はルンバが担当

最新ルンバは床を「ゴシゴシ」モップに自動給水

水拭きもできるロボット掃除機「ルンバ コンボ j9+」は、新たにモップの自動給水機能と、より丁寧に水拭きする「スマートスクラブ機能」を備える。

スマートスクラブ機能は、モップで圧をかけたまま本体を前後に動かすことで、人が手で拭くように丁寧な掃除ができるもの。通常よりも時間はかかるが、念入りに掃除したい箇所には適している。iRobot Homeアプリでは、汚れやすい部屋やエリアのみスマートスクラブで掃除するといった設定が可能。

前後に動いて丁寧に水拭きする「スマートスクラブ」

「ルンバ コンボ」シリーズは“変形”する点もユニーク。ラグやじゅうたんを掃除する際はモップパッドを天面にリフトアップすることで、濡らさずに吸引掃除のみ行なうことを可能にした。

水拭きモードに変形する様子。モップを持ち上げる「パッドリフティング」でカーペットは濡らさない

ルンバが吸引したゴミを収集するクリーンベースには新たに3Lの水補充タンクを搭載。従来は手作業だったモップへの給水を自動化した。これにより最大30日間モップへの給水は不要としている。

またクリーンベースがゴミを収集する際の駆動音を低減。従来はクリーンベースの側面から排気していたが、ルンバの収納部に向かって排気することで騒音を抑えた。

3Lの水補充タンクを搭載
ゴミ収集と自動給水シーン。本体側のタンクはルンバ後方にあるため、車庫入れをしなおして給水

「j7」から引き続き、カメラを用いた障害物回避機能を搭載。ペットのフン、コードやケーブル類、靴下などを識別してしっかり回避する。

画像認識により小さな障害物もしっかり回避する

ルンバ コンボ j9+はそのデザインも特徴。従来はクリーンベースの天面を開けて紙パックの交換を行なっていたが、新製品ではキャビネットのように前面が開くように。天面はサイドテーブルとしても使えるような木目調にすることで、これまで以上に家具と調和するデザインに仕上げた。

木目調の天面
キャビネットのように前面が開く
空間に馴染むデザインに仕上げた

このほか、水拭き可能な2 in 1だが自動給水には対応しないコンパクトなクリーンベース付属の「ルンバ コンボ j9+ SD」、クリーンベース付きで水拭き非対応の「ルンバ j9+」、クリーンベース無しの「ルンバ j9」を9月に発売する。

ルンバ4機種を9月に発売する