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ダイニチ、加湿器の新ハイエンドモデル発表 ~使い捨てカバーで手入れをラクにする「LXシリーズ」

 ダイニチ工業は、手入れをラクにする使い捨てトレイカバーや高い加湿能力を備えた、加湿器の新たなハイエンドモデル「LXシリーズ」を発表した。1時間あたりの加湿能力が1,200mlクラスの「HD-LX1219」と、1,000mlクラスの「HD-LX1019」の2機種をラインナップし、9月下旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は順に、37,800円前後、34,800円前後(税抜)。

加湿器「LXシリーズ」サンドホワイト、モスグレー

 ハイブリッド式の加湿器。水を含んだフィルターに風を当てる「気化式」と、ヒーターで温めた風をあてる「温風気化式」を組み合わせている。湿度が低いときは「温風気化式」ですばやく加湿し、設定湿度に近づいたときやecoモード設定時は、温風を使わない「気化式」に切り替えて加湿量を調整する点が特徴。

 新モデルでは、同社家庭用モデルとして初めて、加湿能力1,200ml/時を実現。使いやすさにもこだわり、トレイの水洗いを不要とする使い捨ての「カンタン取替えトレイカバー」や、水を入れて重くなったタンクを持ち運びやすくする「タンクWとって」などを新たに採用した。

左が従来のトレイ、右が新モデルのトレイ。使い捨ての「カンタン取替えトレイカバー」を備える
タンクの上下に取っ手を付け、満水状態でも持ち運びやすくしたという

オフィス向けモデルを家庭で使うユーザーが7割

 新シリーズの展開について、ダイニチ工業 開発本部 空調機開発部 要素技術課 主幹 稲垣 和幸氏は、次のように語った。

 「ダイニチ工業の加湿器はさまざまなモデルがあり、家庭用の最も大きいクラスはRXシリーズで、加湿能力は900ml/時でした。これは適用床面積でいうと木造和室で~15畳というクラスになります。それ以上となると、加湿能力1,500ml/時で適用床面積~25畳クラスがありますが、これらはオフィスや店舗などの使用を想定した事業所向けのモデルです。

 しかしユーザーの使用状況を調べてみると、事業所モデルを使っている人の7割以上が一般家庭のリビングに置いていることがわかりました。事業所モデルはリビングでの使用を想定していないので、デザインやサイズが適していません。そこで、パワフルかつデザイン性が高く、使い勝手の良いモデルを開発しようとなり、LXシリーズが生まれました。リビングに置けるサイズながら、高い加湿能力で広い部屋をカバーします」

 設置面積はB4サイズほどで、事業所モデルと比較して40%カットし、リビングにもスッキリ置けるという。ハンドルも備えており、部屋を移動して使用する際や、掃除のときにも便利としている

ダイニチ工業 開発本部 空調機開発部 要素技術課 主幹 稲垣 和幸氏
これまでは、家庭用の最も大きいクラスは加湿能力900ml/時で、それ以上となると事業所モデルしかなかった
事業所モデルを家庭で使っているユーザーは7割以上
新たに展開するLXシリーズは、パワフルながらリビングに置けるサイズを実現。ハンドルも付いており、移動しやすい

 運転モードは、「標準/静音・おやすみ/eco/のど・肌/ターボ」を用意。連続加湿時間は5.8時間~11.7時間。湿度設定は「50%/60%/70%」の3段階。タンク容量はいずれも7L。

 設定湿度への到達時間は、従来モデルより約30%短縮。湿度60%に到達するまでの時間は、加湿能力900ml/時の「HD-RX919」が約56分だったのに対し、1,200ml/時の新モデル「HD-LX1219」は約39分で、約17分(30%)早く設定湿度に達したという。なお実験は、プレハブ洋室29畳相当の部屋で、室温25℃、湿度40%の状態で開始した。

操作部
設定湿度への到達時間は、従来モデルより約30%短縮

トレイ水洗いの手間を省く「カンタン取替えトレイカバー」

 使い勝手では、手入れのしやすさやタンクの持ち運びやすさに着目。従来モデルでは、気化フィルターがセットされたトレイは、定期的にスポンジなどで水洗いする必要があった。

 今回新たに、使い捨ての「カンタン取替えトレイカバー」を採用。トレイ本体に水垢や汚れが付着することを防ぎ、水洗いする手間を省略したという。なおトレイカバーをセットしなくても、正常に使用可能。

 トレイカバーは1つ付属しており、交換頻度は1シーズンごと。交換用トレイカバーの価格は、3枚セットで1,500円。気化フィルターの交換頻度は5シーズンごとを推奨。交換用フィルターの価格は2,400円。

 「これまではトレイが洗いやすいことを謳っていましたが、使い捨てのカバーにより洗わなくていいという提案が可能になりました。日常的にはトレイの水を捨てるだけで、カバーはシーズンごとに捨ててもらい、トレイの水洗いは不要としています」(稲垣氏)

気化フィルターがセットされたトレイ
気化フィルターを外すと、透明の「カンタン取替えトレイカバー」が見える
取替えトレイカバーを外したところ。交換頻度は1シーズンごと

 タンクは水が7L入る大容量タンクだが、満水にすると約7.7kgの重さなってしまう。これまではタンク上部のみに取っ手を備えていたが、新たに下部にも取っ手を付けた「タンクWとって」を採用。タンクを両手でしっかり持てるため、給水作業を安定してラクにできるという。

 いずれも本体サイズは、390×245×405mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約6.4kg。カラーはサンドホワイトとモスグレーの2色。

タンクは満水にすると約7.7kgになるが、上下に取っ手をつけることで持ち運びやすくしたという

ラグビー元日本代表・畠山 健介さんが登壇

 会場には、ラグビー元日本代表・畠山 健介さんが登壇。LXシリーズについて以下のようにコメントした。

 「昔は加湿の必要性がわからなかったのですが、家庭ができたり年を重ねて体調管理をするようになったりすると、乾燥が気になるようになりました。加湿機能付きの空気清浄機を使っていたのですが、説明書通りに洗おうとすると結構大変なんですよね。

 それが億劫で使わなくなってしまったんですけど、運転をしていないとやはり乾燥が気になるんです。正直空気清浄の効果はわからなかったので、だったら加湿器だけを買えば良いのでは? と今は購入を検討しているところです。今日見せてもらったLXシリーズは、トレイを洗わなくて良いと説明を受けて感動しました。このまま持って帰りたいくらいです(笑)」

ラグビー元日本代表・畠山 健介さん