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トレイの水洗い不要な、ダイニチの小さめ加湿器

ハイブリッド式加湿器「RXTシリーズ」

ダイニチ工業は、カンタン取替えトレイカバーを搭載したハイブリッド式加湿器「RXTシリーズ」を8月2日に発売する。タンク容量が5Lの「HD-RXT521」、同6.3Lの「HD-RXT721」、同6.3Lで加湿量がより多い「HD-RXT921」の計3機種をラインナップ。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は順に25,100円前後、28,400円前後、32,800円前後。

トレイの上にセットして使う「カンタン取替えトレイカバー」を搭載したハイブリッド式加湿器。トレイの手入れ時はカバーを交換するだけでよく、スポンジを使って水洗いをするなどの手間が不要だという。2019年から採用されているカンタン取替えトレイカバーは、これまでタンク容量が7Lの大型機種「LXシリーズ」のみに搭載していたが、今回新たに小型機種「RXシリーズ」に搭載し、「RXTシリーズ」として発売する。

小型機種に「カンタン取替えトレイカバー」を新搭載

使い捨ての「カンタン取替えトレイカバー」を採用。同社では2週間に1度のトレイの手入れを推奨しているが、トレイカバー搭載機種はカバーが汚れたら新しいものと交換する(目安は1シーズンに1度)だけでいいという。従来はスポンジを使ってトレイ本体を水洗いする必要があったうえ、トレイの隅や溝は洗いにくく汚れが溜まりやすかったが、トレイカバーを用いることで手入れの負担を軽減し、清潔性も両立させた。交換用カンタン取替えトレイカバーの価格は、3枚セットで1,650円。

タンクキャップには「Ag+抗菌アタッチメントEX」を備える。水中に抗菌成分が溶け出し、タンク内の雑菌の繁殖を抑えるという。

トレイを水洗いする手間がなくなった
Ag+抗菌アタッチメントEXを備えたキャップ

運転モードは標準、静音/おやすみ快適、eco、のど/肌、ターボの5種類。おやすみ快適モードでは、眠りを妨げないよう運転開始後1時間は最小運転音で静かに加湿。その後は静音モードで好みの湿度に自動コントロールすることで、睡眠時にも快適に過ごせるとしている。

ターボ運転モードは、設定湿度に達するまで加湿量を15%アップして運転することで、より素早く部屋をうるおす機能。ターボ運転時の最大加湿量は、HD-RXT521が570ml/時、HD-RXT721が800ml/時、HD-RXT921が960ml/時。

HD-RXT521のカラーラインナップ

タンク容量5L・HD-RXT521の本体サイズは、375×175×375mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約4.6kg。標準モード時の加湿量/運転音/連続加湿時間は順に、500ml/時、13~30dB(最小~最大)、10時間。適用床面積はプレハブ洋室が14畳まで、木造和室が8.5畳まで。本体カラーはショコラブラウン/サンドホワイト/ホワイト×ブラックの3色展開。

タンク容量6.3L・HD-RXT721の本体サイズは、375×210×375mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約5.1kg。標準モード時の加湿量/運転音/連続加湿時間は順に、700ml/時、13~32dB(最小~最大)、9時間。適用床面積はプレハブ洋室が19畳まで、木造和室が12畳まで。本体カラーはショコラブラウン/サンドホワイトの2色展開。

タンク容量6.3L・HD-RXT921の本体サイズは、375×210×375mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約5.1kg。標準モード時の加湿量/運転音/連続加湿時間は順に、860ml/時、13~32dB(最小~最大)、7.3時間。適用床面積はプレハブ洋室が24畳まで、木造和室が14.5畳まで。本体カラーはショコラブラウン/サンドホワイトの2色展開。

各モデルの仕様一覧

1つの部品開発に半年。より使いやすい加湿器へ

ダイニチ工業は、2021年2月の加湿器出荷額が前年同月比7倍で過去最高を記録。6月には生産ラインを前年同月比約340%に増員して、生産台数を増やしている。

かねてから同社には「小型機種にも取替えカバーを搭載してほしい」という要望が寄せられていた。また新型コロナウイルスの感染拡大の影響により加湿器を通年で使用するなど、加湿器使用の長期化に伴い手入れの頻度も増加することから、手入れの負担を軽減するために新製品の開発に至ったとしている。

加湿器を通年で使う人が32%いるという調査結果

小型機種であるRXシリーズに取替えカバーを搭載するには、取り外せる仕切り板にフロートを一体化させるため、フロートを40%小型化する必要があった。フロートはトレイ内の水位を検知する部品で、発泡スチロールで浮きあがる仕組み。これを小さくすると浮きづらくなってしまい、水位を検知する精度が保てなくなるなどの懸念があった。検知精度を維持しながら小型化を実現するには内部構造の大幅な変更が必要となり、フロート開発には半年を要したとしている。

取替えカバーを搭載するために内部構造を大幅変更
フロートを40%小型化した