老師オグチの家電カンフー
受験生2人を抱える父には「絶対に落とせない湿度が部屋にある!」
2019年11月20日 06:00
この冬、これまで以上のインフルエンザ対策が求められているオグチ家です。というのは、中3と高3と受験生がダブルでおりまして、さらに私自身は飲んでいる薬の影響で免疫が低下し、感染症にかかりやすくなっているからです。
インフルエンザ対策として、部屋の加湿は超重要。室温20℃以上、湿度50?60%あれば、インフルエンザウイルスは大半死滅するそうです。早々に加湿器を稼働させました(もちろん家族はワクチンも接種済み)。
湿度落とさなければ、受験落とさず、になるかはわかりませんが、サッカーワールドカップのあおり的に言うなら、「絶対に落とせない湿度が部屋にある」ですよ。
振り返ってみれば、わが家はいくつもの加湿器を使ってきました。たとえば、米国Kaz社のスチーム加湿器。熱で湯気を発生させるシンプルなタイプで、パワー的には優れているのですが、湿度に応じて自動で加減を調整するような機能はありません。加湿のしすぎもカビの発生などにつながるので、湿度計を見ながらの調整が必要です。
10年ほど前までは、石油ストーブにヤカンを乗せて加湿していました。これも言ってみればスチーム式ですね。暖房を兼ねているので、加湿のコストはほぼタダですが、熱湯がこぼれる危険が伴いますし、空炊きにも注意しなくてはなりません。
ちなみに、先ほどのKaz社は、創業者のカズマン氏が風邪を引いた息子のためにヤカンで加湿していたところ、ヤカンが突然爆発したことをきっかけに作った、世界で初めての電気式加湿器メーカーだそうです。1926年(大正15年)だから、かなり早い。
ドイツのVenta「エアウォッシャー」も使っていました。これはファンの力で水を蒸発させる気化式。水車のようなパーツが、水を入れた桶の中を回転し加湿するとともに、水をフィルターとした空気清浄機能がありました。低消費電力で、紙などのフィルターを使わないエコ思想や合理性には感心しましたが、いかんせん気化式なので加湿パワーは弱め。ぬめり防止のための専用洗浄液を購入しなくてはならないのもデメリットでした。
今季新たに投入したのは、ダイニチの「LXシリーズ HD-LX1219」。多くの家電メーカーが採用する、気化式にヒーターを組み合わせたハイブリッド式。パワーと省電力を兼ね備えているのが、ハイブリッド式の特長です。
その中でも、LXシリーズは家庭向けながら加湿パワー強め。HD-LX1219の適用床面積は、木造和室20畳(34m2)、プレハブ洋室33畳(55m2)と、大きなリビングの家庭はもちろんですが、狭いわが家においては部屋のドアを開けておけば、1台でLDKをまるごと加湿できてしまいます。
これまでも何台かハイブリッド式の加湿器を使ってきましたが、パワフルな割に普段の動作音は静かだし、窓を開けた際の湿度低下をかなり敏感に検知してパワーを高める機敏さがあります。
またハイブリッド式の加湿器で気になるのは、構造が複雑になる分、お手入れが面倒になる傾向です。部品が洗いにくく、放っておくとニオイも発生しやすいんですよね。LXシリーズはでは、使い捨てのトレイカバーを付属することでこの手間を減らしています。ニオイの発生については、まだ使い始めたばかりなのでわかりませんが、空気清浄機能付きの加湿器に比べれば加湿フィルターの構造がシンプルなので期待したいです。
ニオイすなわち雑菌の繁殖ですし。高齢者の施設では超音波式加湿器を原因とするレジオネラ菌の集団感染が発生したこともあり、このあたりはハイブリッド式加湿器でも進化が求められるところでしょう。