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東芝、涼しいのに風を感じない「無風感冷房」を搭載したルームエアコン ~美的の技術を日本向けに採用
2019年4月3日 18:49
東芝ライフスタイルは、涼しいのに風を感じない「無風感冷房」を搭載したルームエアコン「大清快 DXシリーズ」5機種を、4月下旬に発売する。適用畳数6畳「RAS-F221DX」~18畳「RAS-F562DX」をラインナップし、価格はオープンプライス。店頭予想価格は12万~18万円前後(税抜)。
空気清浄機能「プラズマ空清」を搭載するルームエアコン「大清快」シリーズの中級モデル。風の質に着目し、涼しいのに風を感じにくい「無風感冷房」を搭載した点が特徴。冷房の風が苦手なユーザーからの“風を感じずに涼しさだけを感じたい”というニーズに応えたという。
無風感冷房は、新開発の「風カットルーバー」を採用したことで実現。吹出口上部に小さな穴がたくさん空いたルーバーを新たに備えており、風がこの穴を通ることで細断され、細かな噴流になるという。この噴流と、下部から出る通常の冷風がかき混ぜられて風の質が変化、冷風のかたまりを砕き、体に当たっていることを感じにくい「無風感」を作り出すとしている。
会場では、スモークを使った実験も行なわれた。通常冷房時は風が遠くまで届いていたが、無風感冷房時は遠くになるほど風が細かな噴流になっているのが、視覚的に確認できた。実際に無風感冷房を設定した空間を体験したが、風は当たらないのに涼しさを感じられた。
睡眠時など、長時間使用しても快適な「無風感冷房」
同モードは、運転内容をすべて自動コントロールする「全自動運転」設定時および、通常の冷房運転時にリモコンの「風ケア冷房運転」ボタンを押すことで作動させられる。
全自動運転では、人の体表温度や部屋の輻射温度を感知する「温冷熱センサー」のほか、温湿度センサー、明るさ[日あたり]センサーが、室温や湿度、昼夜などから総合的に人の快適度を判断。これにより、冷暖房の切り替え、風量、パワー調節まで、状況に合わせた快適な運転をすべて自動で行なってくれる。
センサーにより、人が暑がっていると判断すると強めの冷房風で一気に涼しく、快適と判断すると冷風を感じにくい「無風感冷房」に自動で切り替わる。長時間使用しても快適で、睡眠中なども暑すぎる/寒すぎると感じることなく過ごせるとしている。
なお無風感冷房は、2016年に同社株式の80.1%を譲渡した中国・美的集団(マイディアグループ)のエアコンに採用されている技術を、日本向けに取り入れた機能だという。
東芝ライフスタイル エアコン事業部長・鈴木 新吾氏は、エアコン事業について次のように語った。
「現在東芝ライフスタイルが傘下に入っているマイディアグループは、世界第2位の白物家電メーカーです。その中でもエアコンは最も大きい事業で、年間4,000万台のエアコンを製造・販売しています。東芝ライフスタイルでも、今後はエアコンを成長事業に位置付け、マイディアとシナジーを出しながら、不足しているラインナップを拡充していきます」
「お掃除ノズル」付属で、年1回のダストボックス掃除も手軽に可能
スマートフォンとの連携では、シリーズで初めて無線LAN機能を標準装備した。現在の室温などリモコンには出ない情報も見える化し、エアコンのお手入れ時期や運転異常なども通知される。
手入れ面では、フィルターの自動掃除や、熱交換器の汚れを結露水で洗い流す「プレミアムクリーン」を引き続き搭載。フィルターのホコリを自動で掃除し、ホコリが溜まったダストボックスの手入れは年に1回を目安としている。さらにダストボックスの手入れは、付属のお掃除ノズルを使って簡単にホコリを吸引できる「楽ダストボックス」を採用。エアコンのパネルを開けたり、高い所で作業したりする必要がないという。
このほか暖房機能は、冷えやすい足元から体をぽかぽかにする「足元ねらって暖房」を採用。温冷熱センサーで足元の体表温度を検知し、冷たいと判断すると足元めがけて気流を自動制御する。
空気清浄機能「プラズマ空清」は単独運転も可能で、適用床面積は約8畳。室内機の「プラズマ空清ユニット」が、空気中に浮遊する汚れ物質を帯電させて熱交換器に吸着させることでPM2.5を99%除去する。花粉やカビ、タバコの煙まで集じんでき、さらにペットや生ゴミなど生活臭も脱臭できることを実証し、エアコンからは常に清潔な空気が流れるという。
いずれも室内機サイズは、798×352×250mm(幅×奥行き×高さ)。質量は、100Vモデルが13.5kg、200Vモデルが15kg。カラーはホワイト。