ニュース
東芝、洗剤自動投入を備え、スマホで洗剤銘柄を登録できるドラム式洗濯乾燥機
2019年8月6日 17:01
東芝ライフスタイルは、洗剤自動投入タンクを備え、スマホから洗剤銘柄を登録できるドラム式洗濯乾燥機「ZABOON(ザブーン) TW-127X8」を、9月上旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格35万円前後(税抜)。
洗濯/乾燥容量が12kg/7kgのドラム式洗濯乾燥機。新たに洗剤自動投入機能と、無線LANによるスマートフォン連携機能を搭載した。タンクに入れた洗剤と柔軟剤の銘柄は、スマートフォンアプリから登録可能。銘柄に合わせた、適切な使用量を自動投入する。
タンク容量は業界トップクラスで、液体洗剤は約1,000ml、柔軟剤は約700mlをまとめて入れておける。詰め替えパックが丸々入り、残った洗剤や柔軟剤を置くスペースが不要になるという。さらに投入口も大きく設計されており、こぼさず入れられる。
スマートフォンアプリでは、外出先から運転コースや洗濯予約時間の変更などが可能。朝忙しいときでも、洗剤は既に投入されているため、衣類を洗濯機の中に入れておけば、出先から運転を調整できる。
液体洗剤と柔軟剤の使用量もアプリから変更でき、「標準」「多め」「少なめ」と、好みによって設定を変えられる。衣類の汚れが多い日や、柔軟剤の香りをしっかり残したいといったときにも便利としている。タンクの液体洗剤と柔軟剤が少なくなったときは、本体とアプリで補充を知らせてくれる。
ウルトラファインバブルが「抗菌ウルトラファインバブル洗浄W」に進化
洗浄機能では、直径1μm未満のナノサイズの泡で洗剤の力を引き出す「ウルトラファインバブル」に、雑菌の増殖を抑える「Ag+抗菌水ユニット」が加わり、「抗菌ウルトラファインバブル洗浄W(ダブル)」に進化。
ウルトラファインバブルが繊維の奥まで洗剤を届けて黄ばみの元となる皮脂汚れや、ニオイの原因となる雑菌の栄養源であるタンパク質汚れもスッキリ落とす。Ag+抗菌水は、“洗い”と“すすぎ”の度に、洗濯水に溶け出したAg+抗菌成分が繊維の奥まで浸透。部屋干し臭を抑えるほか、洗濯後の雑菌の増殖を予防するという。
乾燥機能では、最大内径約54cmの大きな洗濯槽と大風量ヒートポンプにより、洗濯~乾燥の標準コースで7kgの衣類を約108分で仕上げられるという。衣類が広がりやすい大きな洗濯槽と、大量の風を当てることでシワを伸ばし、ふんわりさせられるとする。さらに、約65℃の低温風で除湿しながら乾かす「ヒートポンプ除湿乾燥」で、熱による傷みや縮みを抑えるとしている。
深夜や早朝でも使いやすいよう、低振動・低騒音設計も特徴。騒音の原因となるギアやベルトがなく、洗濯槽を直接回転させるDD(ダイレクトドライブ)方式に加え、運転中にモーター内の磁石の磁力を変化させて効率の良い運転ができる「アクティブS-DDモーター」で低騒音を実現している。サスペンションには、運転状況に応じて硬さを調整して振動を抑える「振動吸収クッション」を搭載。運転音は、洗い/脱水/乾燥の順で、約32/37/49dB。
本体サイズは、645×750×1,060mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約90kg。運転目安時間は洗濯時が約35分、洗濯~乾燥時が約108分。消費電力量は、洗濯時が約78Wh、洗濯~乾燥時が約1,150Wh。標準使用水量は、洗濯時が約80L、洗濯~乾燥時が約61L。カラーはグレインブラウン、グランホワイトの2色。
2018年度、2019年上半期ともに黒字。細部までこだわる商品開発でラインナップ拡充
会場には、東芝ライフスタイル 取締役社長・小林 伸行氏が登壇。グループ事業状況について説明した。
「東芝ライフスタイルはグローバルブランドも含め、2018年度、2019年上半期ともに黒字を実現しました。2019年下半期は、7月以降の国際情勢や為替などによる不安要素もありますが、変化に機敏に対応していきたいと思います。2019年は将来への基盤固めとして黒字体質を確立し、2020年以降さらなる成長をし、利益ある事業拡大を目指していきます」
事業強化のための取り組みとして、グローバル事業も挙げ、洗濯機においてはアジアに注力し、特にベトナムでは縦型洗濯機において、2018年度シェアNo.1を獲得。グローバル事業が拡大していると強調した。
「現在、グローバルでの新ステートメントとして“Details Matter(細部へのこだわり)”を掲げています。東芝白物家電のモノづくりのDNAは、暮らしの中にある大切な想いを深堀りすることです。東芝らしい細部にまでこだわり抜いた製品で、生活のあらゆるシーンに新しい価値を提供していきます」(小林社長)
商品開発も加速させ、ユーザー体験中心のモノづくりを行なっている。市場ニーズとユーザー視点、購入層の調査について、分析方法を見直して各商品の開発プロセスに反映。使い勝手やデザインも細部までこだわって見直すとする。
小林社長は、「ユーザーのさまざまなライフスタイルに応えられるよう、ラインナップも拡充しています。2019年4月には、60cm幅ながら大容量500Lの冷蔵庫、涼しいのに風が体に当たっていることを感じない“無風感冷房”を展開しました。そして今回、洗剤自動投入などを備えた洗濯機を開発しました。これからもユーザーのニーズに合う、多様な商品展開を続けていきたいと思います」と述べた。