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ボッシュの電動アシスト自転車ユニットを搭載した日本向けモデルが2018年に発売~ビアンキやトレックなど
2017年11月2日 17:55
ドイツの家電メーカー、ボッシュが展開する電動アシスト自転車用ユニット「Bosch eBike Systems(ボッシュ・イーバイクシステム)」を採用した自転車が2018年に発売される。Trek、Bianchi、Tern、Corratecといった世界的に有名な自転車ブランドの日本発売モデルに搭載されるという。
「Bosch eBike Systems」はドライブユニット(モーター部)、ディスプレイ、バッテリー、チャージャーからなる電動アシストユニット。ヨーロッパでは70以上もの人気自転車ブランドに採用されており、2018年から日本市場へと参入する。
これに先立ち開催された記者発表会には、ボッシュ・ジャパンの代表取締役社長 クラウス・メーダー氏が登壇。「Bosch eBike Systems」の市場、および日本での展開について次のように述べた。
「弊社事業の6割を占めるモビリティソリューションズにとって、電動アシスト自転車は重要な要素の1つです。レジャー目的としての自転車需要が高まっているのはもちろんですが、将来の街づくりを踏まえると、電動アシスト自転車は無くてはならない存在となっています。
将来的にヨーロッパでは、自動車での移動の51%が電動アシスト自転車に切り替えられると言われており、ボッシュの本社があるドイツでは約300万台以上の電動アシスト自転車が走っています。販売台数はヨーロッパだけでも、2023年までに年間330万台に達する見込みで、特に注目している分野です。ヨーロッパに次ぐ市場としてアジア、なかでも日本での展開に期待しています」
フィーリングを重視したエクスペリエンスを提供
ボッシュが展開しているユニットは大きく4つあり、今回、日本向けモデルに導入されるのは「Active Line Plus」。日常利用をメインに、都市部での通勤やロングライドにも対応する最新シリーズとなる。
ドライブユニットは1秒間に1,000個の動きを測定し、最適なスピード・電動アシストを実現。ペダルを踏み込んだ瞬間からモーターが作動するため、こぎ出しのロスが少なく、アシストされていることに気付かないほど滑らかにこぎ出せるという。
また、ディスプレイにもこだわり、自社で開発した「intuvia(イントゥービア)」を採用している。スピード・距離・時間などが大画面に表示されるだけでなく、USBポートを備えておりスマホの充電も可能。ハンドル中央に設置するため見やすく、操作は左グリップのスイッチで行なうため安全性も高い。
発表会に際して来日した、ボッシュの電動アシスト自転車用ユニットのアジア太平洋地域統括を務めるフアド・ベニーニ氏は、この「Active Line Plus」に強い自信を持つ。
「ソフトやハードの数値上の性能だけでなく、実際に乗ったときのフィーリングを重視し、エクスペリエンスを追求して開発しました。自転車メーカーと組んで、プロのテストライダーや一般ユーザーに試乗してもらい、その意見を取り入れています。それらの声はディスプレイにも反映しているため、とても使いやすいものになっています。日本市場向けにチューニングしているので、ぜひ一度乗って体感してほしいですね」
ユニット搭載自転車の販売店をフルサポート
ボッシュでは、同ユニットを搭載した電動アシスト自転車を販売する店舗に向けて、日本でのサービスパートナーのインターテック社によるサポートを提供。コールセンター、ワランティ対応、スペアパーツの供給および技術サポート・販売サポートを提供する。
販売店向けの診断ツールも用意されており、ユニットのディスプレイとPCをUSB接続することで、自転車の状態がひと目でわかるという。このデータはボッシュのテクニカルチームと共有でき、販売店が手に負えないトラブルが起きてもリアルタイムで指示が出せるとしている。
ここまで手厚いサポートを行なう理由について、ボッシュ・ジャパンの電動アシスト自転車用ユニット テクニカルマネージャー、高橋大輔氏は以下のように話してくれた。
「ベストな製品を市場に提供することがボッシュの目的です。トータルサポートを提供するのであって、部品提供ではありません。Bosch eBike Systemsは、ユーザーにとっても販売店にとっても、自転車・サイクリングの新しい体験を提供するものなんです」