家電製品ミニレビュー

「バリスタi」のスマホ連携が便利! 目覚ましコーヒーも自動で入れてくれる

 「朝は眠気覚ましにコーヒーを飲む」という人が多いことだろう。ウチの家族も目覚ましコーヒー派が多い。これまではネスカフェのドルチェグストというコーヒーメーカーを使っていたのだが、Bluetoothで接続できるという「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ i[アイ]」が安かったので、試しに買ってみたところレギュラー派の奥さんと娘たちも、朝はみんなバリスタiにシフト!

 その手軽さと、まるでコーヒーショップがウチにあるような便利さ、そしてスマホ連携が家族にウケている!

スマホ連携できるコーヒーメーカー「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ i[アイ]」
数年前に我が家に導入した「ネスカフェ ドルチェ グスト」。結構便利だが、ウチのはお湯が自動で止まらないヤツなので、入れ終わるまでコーヒーメーカーの前で待ってないとならない
バリスタ i[アイ]。専用の詰め替えパックでいろいろなコーヒーを楽しめる。朝の忙しい時間には、ダンゼン便利
メーカー名ネスレ日本
製品名ネスカフェ バリスタ i[アイ]
実売価格7,980円

ドルチェグストとバリスタの違いって何!?

 ネスレからは、ドルチェグストとバリスタという、似たようなコーヒーメーカーが発売されている。大きさも形もよく似ているので、まず2つの違いから説明しておこう。

 まずドルチェグストは、コーヒー1杯1杯を入れるごとに、専用カプセルをセットする方式を採用。カプセルの中には、挽いた豆(抹茶などカプセルによっては粉の場合もある)が入っており、電源を入れると豆を蒸らしたあとに、圧をかけたお湯で、本格的なコーヒーを抽出するというものだ。カプセルは1つ1つ密封されているので、入れる瞬間まで密封されたままで、香り高く味わい深いコーヒーが飲めるというのが特徴だ。

コーヒー1杯ごとに専用のカプセルをセットする。お湯の量を自動で調節するタイプと、手動タイプがある

 一方バリスタは、ネスレが開発した「レギュラー ソリュブルコーヒー」というものを使う。

 これはネスレ独自の製法で、コーヒー豆の微粉末をインスタントコーヒーに混ぜ込み、風味や味をより高めたものだ。なのでインスタントコーヒーでもなく、レギュラーコーヒーでもない、独自のハイブリッドコーヒーというわけ。飲み終わった後に、カップに微細粒が残るのが特徴だ。

本体のボトルに、バリスタ専用の「レギュラー ソリュブルコーヒー」を入れておくと、後はボタン1発でコーヒーが抽出できる
「レギュラー ソリュブルコーヒー」。見た目はフリーズドライのインスタントコーヒーだが、コーヒー豆(の微細な粉末)をインスタントコーヒーに混ぜ込んでいる
飲んだ跡のコーヒーカップの底には、極微細な粉末状の粒子が残るのが特徴

 なお、一般的なインスタントコーヒーは、コーヒー抽出液を粉末や顆粒にしたものが多い。粉末タイプは、コーヒー液をスプレーして乾かすため、パウダーのようなインスタントコーヒーになる。顆粒タイプは、冷凍し乾燥させるフリーズドライ製法を用いており、小石のようになる。

 これら2つのインスタントコーヒーは、飲んだ後のコップに何も残らないのが特徴。なぜならコーヒー液を粉末にしているからだ。

左はコーヒー液をスプレーして粉末にしたもの。右はコーヒー液をフリーズドライした一般的なインスタントコーヒー
これらの一般的なインスタントコーヒーは、飲み終わったカップの中を見ても、コーヒー色のシミが残る程度

 バリスタに使う詰め替え用コーヒーは、専用の容器に入っていて、ワンタッチで本体のタンクに充填でき、数十杯のコーヒーを入れられる。つまりドルチェグストのように、コーヒー1杯1杯ごとにカプセルをセットする手間がなく、ボタンを押せば即コーヒーが入るという手軽さがある。

 コスト的に見るとバリスタが1杯およそ20~30円、ドルチェグストが60~120円程度。香りや風味はドルチェグストに軍配が上がるが、忙しい朝にセットや片付けなしですぐコーヒーが飲めるという手軽さはバリスタの方が一枚上手だ。

 家族も朝はバリスタでさっと1杯飲んで出かけ、学校帰りや昼のコーヒーブレイクは、ドルチェグストと使い分けている。

左側のパックがおよそ27杯分の詰め替え用コーヒー。これを右側のバリスタのボトルにワンタッチで充填する

バリスタの手軽さに便利さとエンタテインメントを足したバリスタi

 今回紹介しているバリスタiは、通常のバリスタにBluetoothを搭載したコーヒーマシン。スマホからバリスタを操作したり、バリスタの状況をスマホで確認できるってわけ。

 スマホとバリスタiを連携させるには、無償のネスカフェアプリをダウンロードし、バリスタiをスマホに登録するだけ。

Bluetoothが有効の場合、電源を入れると青いBマークにランプが点灯する
iPhone版のネスカフェ-アプリ。AppleStoreからダウンロードできる。Android版はGooglePlayから

 バリスタi本体に登録されているカフェのメニューは、「カフェラテ」「カプチーノ」「エスプレッソタイプ」「ブラック」「ブラック(マグサイズ)」の5つ。これらは、本体のボタン1発でコーヒーが入れられる。

本体にも5つのメニューボタンがあり、1発でコーヒーが入る

 でもアプリを使うと、コーヒーの量や水の量、泡立ちを細かく調整して、自分だけのオリジナルメニューが作れるのだ。しかも作ったメニューは登録でき、次回からメニューを呼び出すだけで、好みの同じコーヒーが入れられる。

いうなれば、行きつけの喫茶店に入って「マスター、いつもの!」って頼むようなもの。おそらくマスター以上に、いつも同じコーヒーを入れてくれるのがバリスタiだ。

上の5つのメニューボタンが本体と同じ機能。「あなたのレシピ」は、独自に登録できるメニュー
コーヒー(粉)の量と水の量を調整できるので、いつも同じ味をすぐに入れられる

 またコーヒーを入れるたびにポイントを貯められるという点も面白い。来店するとポイントが溜まるコーヒーショップは多々あるが、バリスタiなら自宅に居ながらにしてポイントが溜まる。もちろん溜まったポイントは、景品と交換も可能だ。

遠隔操作でコーヒーを入れることもできる

 しかもポイントは、ネスレのコーヒーショップでもらえるポイントと共通なので、自宅ではバリスタiで、出先ではネスレのカフェでポイントを貯められる。さらにアプリのマップには、ネスレ直営店や加盟店が表示されるので、近くの店にフラリと立ち寄るのにも便利だ。

自宅に居ながらにしてコーヒーを入れるたびにポイントがもらえる。ルーレットでボーナスポイントももらえる

タイマー機能で目覚ましコーヒーも自動で入れてくれる

 アプリ内では、登録した友達や家族がいつ、どんな気分でコーヒーを楽しんでいるかを確認できる機能も搭載。離れている両親を登録すれば、コーヒーを通じた見守りもできるというわけだ。

 またコーヒーを入れる時刻とカップをセットしておけば、スマホが目覚ましとなり起こしてくれ、着替えてリビングに行けば、入れたてのコーヒーがすぐに飲める。コーヒー好きにとってはたまらない、朝を迎えられるだろう。

 通常はマニュアルを見なければ分からないエラー表示も、スマホと連携させれば解決方法も同時に表示。本体クリーニングの必要なタイミングなども教えてくれるので、常においしいコーヒーが飲めるバリスタiの状態を保てる。

目覚まし時計&目覚ましコーヒーを自動的に入れてくれる
水タンクは、4~5杯分程度
分解して各部を洗えるのでいつも清潔で衛生的

 スマホと連携できるバリスタiだが、スマホを選ぶ傾向があるようだ。iPhoneはiOS 9.x以降の機種に対応しており、うまく接続できる機種も多いようだ。

 しかしAndroid版は、バージョン5.xもしくは6.x以上と比較的新しい機種のみに対応となっている。また新しい機種でも、通信エラーが出る、Bluetoothでペアリングできないなどの障害が残っているようなので、Google Playなどで「うまく動いた」という機種を参考にするといい。

味や香り、フレーバーも豊富でスーパーでも購入できる手軽さ

 いくら便利なバリスタiでも、詰め替え用のコーヒーが通販だけでは使いづらい。しかし筆者が大型スーパーをいろいろ回ってみたところ、バリスタ用のコーヒーが売っていない店はない。さすがに地方の個人商店では入手できないかも知れないが、大型店舗に行けば複数のフレーバーを選べるはずだ。

 現在(2017年4月上旬)のところ、以下の6種類が発売されている。ただし時期によって増減する場合があるので注意して欲しい。

  • ネスカフェ ゴールドブレンド(普通サイズとラージサイズあり)
  • ネスカフェ ゴールドブレンド コク深め(普通サイズとラージサイズあり)
  • ネスカフェ ゴールドブレンド カフェインレス
  • ネスカフェ 香味焙煎 深み
  • ネスカフェ 香味焙煎 丸み
  • ネスカフェ プレジデント
大型スーパーに行けば必ず手に入る入手しやすさも◎。種類もさまざま用意されている

 また以下のようなトッピングのフレーバーも用意されていて、これも一般の店舗で購入できる。

 万が一入手しづらい地域や場合があったとしても、通販で翌日に購入できる場合がほとんどなので、これ以上に手軽なコーヒーはないと言ってもいい。

  • ネスレ ブライト
  • ネスレ ブライト カフェラテ用
  • ネスレ ブライト キャラメルラテ用
  • ネスレ ブライト ショコラテ用
トッピングフレーバーもいろいろあって楽しい。筆者のオススメはキャラメルラテ

藤山 哲人