ぷーこの家電日記

第530回

暑すぎるけど嫌いじゃない! ご機嫌に夏を乗り切りたい

梅雨も明けて本格的な夏が始まった。毎年「夏ってこんなに暑かったっけ?」と、記憶での暑さと正直かなり乖離しているもんだからちょっと戸惑う。そして日中外に出ると、「これは本気でヤバイよ!」と体の中から凄いアラートが出ている感じで、本能に近い部分で危険を感じる。幸い私は普段デスクワークなので必要以上に外出することもなく、エアコンが効いた部屋で快適に過ごしている。

エアコンが苦手だという人もかなり多いけれど、その多くはエアコン自体が苦手というよりも低すぎる温度設定による冷え、直接風が当たることによる寒さや不快感、そして暑すぎると思う時にだけ使うことで寒暖差で自律神経が乱れて起こる不調など、使い方によっては改善できる要素が多いらしい。屋内にいてもこの暑さでは熱中症は起きるので、上手にエアコンを使いながらこの暑い夏を乗り切ってほしい。

もう「エアコン」なんて「なんか横文字の快適に過ごせる嗜好品」みたいな名前はやめて「生命維持装置」とかに名前を変えたらいいのにとすら思う。我慢強い人が「勿体ない」なんて言っていられた気温は遠い昔なのである。

そんな感じで、私自身ほぼエアコンの効いた部屋で過ごしているものの、不思議と年々夏の暑さに強くなってきている。正直今年は梅雨に入る前くらいが1番辛かった。少し外にいるとバテるというかすぐに辛くなって、趣味の家庭菜園も「もうダメだ。この辺で終わりにしよう」と、早々に切り上げていた。

それでも毎週末畑で少しずつ体を動かし、そして自転車に乗ったりしているうちに、まるでカチっと音を立てて「夏の体スイッチ」が入ったような感覚になり、今この暑さの中でも平気で外で体を動かせるようになった。その代わりというか、スイッチが入った時から、ちょっと暑いと滝のように汗が出る。自分の中の体温調整機能がしっかり働いているのだとは思うけれど、びっくりするほど汗をかく。

子供の頃から上手に汗をかけなくて、体に熱がこもってよく発熱して寝込んだりしていたので夏は大嫌いだった。それが40歳を超えてからどんどん強く元気になったもので、家庭菜園に限らず日常的な運動がもたらす効果の凄さを感じたし、そして何歳からでも新しいことを始めるとそれなりの結果が出ることも、何歳からでも苦手だと思い込んでいることを克服できるもんだなと、心底感動を覚えている。

嫌いで嫌いで仕方がなかった夏を克服できた私、最近もう一つ猛烈に苦手だったものを克服できた! それは「美容院」である。美容院のあのキラキラした空間でどう振る舞っていいのか分からないし、何を話していいのかも分からない。行ったら行ったですごく気分良くなるのだけれど、苦手すぎて「行くぞ」と決心して予約するまでのハードルが高すぎる。苦手だからと足が遠のき放置しすぎると、その荒れた髪の毛を見て「うわっ」と引かれるんじゃないかという、これまた勝手な被害妄想的な自意識過剰さがハードルを引き上げ、また緊張して行けなくなるのだ。

そんな私がなんと3年ぶりに美容院に行ったのは2022年の秋。もうど緊張の末にたどり着いた美容院は、ちゃんとオシャレなのにキラキラ眩しいわけでもなく、落ち着いた雰囲気で疲れずちゃんと呼吸ができた(笑)。そして何よりめちゃくちゃカットも上手で、時間が経って髪が伸びてきてもセットに困ることが1度もなかった。それから今までコンスタントに3カ月に1度くらい通えているし、今まで何がそこまで嫌だったんだろうかと思うほど苦手意識はなくなり、放置することも緊張することもなくなった。46歳にして苦手な美容院克服である。

美容院に行くのが苦じゃなくなって何が1番良かったかというと、ショートヘアを楽しめることだ。暑い夏には、髪の毛は結べるくらい長いか、首にかからないくらい短いかのどちらかがいいのだけれど、私はめちゃくちゃ汗をかくのでできるだけ短くしていたい。汗をかいたら水道から水を被ってプルプルッと振ったら乾くくらいが気持ち良い。

ショートヘアが気に入りすぎて回を重ねるたびに短くなっていっている(笑)。ベリーショートの髪と派手なアロハシャツでこの夏もとにかくご機嫌でアクティブである。苦手なものが少なければ、好きなことが多ければ、日常生活はどんどん楽しいものになるのだと50代を目前に体感中! 週末もまた灼熱の太陽の下ご機嫌に出かける予定である。

いくら苦手じゃなくても、いくら好きでも、人間には限界がある。過剰な自信で熱中症になってしまったら元も子もない。そんな私の夏の必須アイテムは「麦茶」「アスリート用日焼け止め」「冷やしタオル」「ひんやりドライシャンプー」だ。

麦茶はもちろん水分補給用。私程度の運動量なら塩分は日常の食事で十分に足りていると思っているので塩タブレットなどは食べない派。麦茶だけで十分!

日焼け止めは多くの種類があるけれど、私のような汗かきにはアスリート用がピッタリだ。汗で流れて日に焼けることよりも、汗とともに目に入った日焼け止めがたまらなく痛いのが困りもの。ちょっと高いけれど、長時間汗をかいても落ちないアグレッシブデザインという日焼け止めは本当におすすめだ。しっかり日焼け対策をすることで翌日以降の疲れが全然違う。ショートヘアで忘れがちな耳の後ろにも塗ることを忘れずに(笑)。

そして首周りを冷やしてくれる冷やしタオル。凍らせて繰り返し使えるようなものもあるけれど、冷たさはあまり継続しないし嵩張るので、私は使い捨ての小林製薬の「冷やしタオル」という製品が1番好き。つい顔も埋めたくなる爽快感である。そしてメントール入りのドライシャンプー。これは汗でベタついた髪に水なしで使えるシャンプーなのだけれど、私はただ冷たくて気持ちがいいから使っている(笑)。

便利なグッズはたくさんあるので、自分の体と自分の機嫌はしっかりケアしてあげながら、楽しい夏を元気に過ごして行きましょうー! 人に優しく自分に甘く。厳しいのは夏の日差しだけで十分なのであります!

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。