家電製品レビュー

在宅ランチもご馳走も! パナソニックのオーブン「ビストロ」が毎日活躍

特別な日のご馳走から毎日の食事まで、ぜーんぶビストロにお任せ!

このコロナ禍の生活で外食は内食にシフトし、家でご飯を作る機会が増えたという人も多いはず。1日1食考えるのも大変だったのに、1日3食、しかも家族全員分作ったりしていると、作っても作っても次の食事のことを考えなきゃで、頭を悩ませている人も多いのでは!?

そして、節句や記念日などの特別な日に人が集まることも難しかったりして、特別な日が日常に溶け込んでいくような感じ。ご馳走も自宅で、そんな時代だ。「簡単」「時短」「作り置き」というワードに加えて「豪華」「本格的」と、ハレとケのレシピを網羅できる高級オーブンレンジに人気が集まっている。

パナソニックの「NE-BS2700」は、同社「3つ星ビストロ」シリーズのハイグレード機種で、実売価格は150,000円前後。美味しいもヘルシーも時短も簡単も本格的も叶えてくれて、さらにはスマホアプリ連携でレシピを増やしていける、進化するオーブンレンジでもあるのだ。そんなNE-BS2700を数カ月、生活にじっくり取り入れてみたぞー!

どんなキッチンにも馴染むスタイリッシュさ

スタイリッシュでシュッとしたデザインのNE-BS2700。30Lという大容量の割に、そこまで大きさの圧を感じず、どんなキッチンにも馴染みそう。設置するのに大きな隙間は必要なく、後ろと左右は壁にピッタリくっつけてOK。高さは45cmあれば設置できる。

庫内は広々でフラット。お手入れのしやすさが毎日使うものとしてとても嬉しい。庫内を丸ごと布巾で拭き取れるのはもちろん、スチームで庫内の汚れを浮かせて落としやすくする機能や脱臭機能など、自動お手入れ機能も充実しているので、ニオイや油ハネなども気にせず、躊躇せずにガンガン使っていける。

大容量ながらも省スペース
庫内は広々。お手入れもしやすい

タッチパネルの画面は、タブ形式で「手動」「毎日」「料理集」の3画面に分かれていて、シンプルで見やすくて使い勝手がとても良い。画面デザインは好みで選べるようになっている。

本体のほか、オーブン用の角皿2枚、グリル用の角皿が1枚、ミトンに、キッチンに置いておいても便利なレシピブックが付属品としてセットになっている。

メニューはシンプルで使いやすい
付属品も充実

レンジ機能が日々の小さなストレスから解放してくれる

自炊が増え、毎日のご飯が正直面倒くさいときもある。考えるのも作るのも片付けだって面倒くさい。そんな私がものすごく助けられたのが「ワンボウルメニュー」だ。下ごしらえした材料を耐熱ガラスのボウルに入れて、ビストロにお任せ。

お肉や野菜など異なる食材をまとめて入れても、全部の材料にほどよく火が入り、硬くもならない。味付けのソース系も焦げたりボウルにこびりついたりすることがなく、本当に丁度よく調理してくれる。カレーやシチューやパスタに、とろみのある中華やフレンチまでボウル1つで作れるのだ。

在宅勤務中のランチタイムは、ボウル1つで作れるパスタが強い味方だった。パスタと水と具材を入れてフワッとラップを掛けたら、あとはお任せだ。最後に和えるように混ぜ合わせるだけで、15分ほどで簡単にパスタが出来上がる。なんだかとても不思議。鍋もザルもフライパンも使わないので、準備も片付けも非常に楽!

材料も水もまとめてボウルに入れる
あとはワンボウルメニューにお任せ
ボウルで混ぜて出来上がり。洗い物もボウルだけ!

そして、このNE-BS2700から新たに、ワンボウルメニューを使った「やみつき野菜」機能が登場した! 切った野菜を入れて「やみつき野菜」ボタンを選ぶと、野菜の分量を自動で判定して火加減をコントロールしてくれる。後はお好きな調味料と和えるだけ。

主菜を作っている間のもう1品にもいいし、作り置きメニューとしても便利。不足しがちな野菜を美味しくたっぷり食べられるので、このやみつき野菜は活用していきたい。ちなみに私の嗜好は結構ワンパターンで、大体「ごま油&醤油&鶏がらスープの素&一味」。これらが入っていれば全部好き(笑)。和えるだけで本当にお箸が止まらなくなる無限野菜だー!

新しく追加された「やみつき野菜」機能が最高
サッと調味料と絡めるだけで止まらない美味しさ!

素材の違いも見分けて全部美味しく仕上げてくれるなんて結構な技術。それを実現するのが「高精細・64眼スピードセンサー」である。賢すぎるセンサーが食品の温度や分量を見分けて、こびりつきやふきこぼれを制御してくれるのだ。電子レンジの性能の差はセンサーの差だなと、しみじみと思う高性能っぷり。

センサーの頭の良さったら、それだけではない。冷凍と冷蔵の食材を同時に温める「2品同時温め」機能なんてのもついている。こちらもセンサーのおかげで、作り置きの冷蔵おかずと冷凍ご飯を一緒に温められる。あっという間に、しかもどちらも同時に熱々で食べられるとか最高だ! もう1つセンサー様様なのが解凍機能。ムラなく中までしっかり解凍できて地味に感動した。

NE-BS2700に限らず「高精細・64眼スピードセンサー」を搭載したオーブンレンジは、レンジで日々感じるストレスを解消してくれる! 火が入りすぎて端の硬いご飯に、中が冷たいままの冷凍惣菜、端に熱が入って変色しているのに中心はガチガチの解凍肉。グリルを使った直後に「冷めるまでレンジ使えないんだったー!」のショック。そういう舌打ちしたいようながっかり感から解放される電子レンジは、完全に感動モノなのである。10年以上前のレンジを使っている人は、その差にびっくりするはずだ。

解凍時のストレスがないのも嬉しい

スマホと連動して進化し続けるビストロ

本体のタッチパネルで「料理集」を選ぶと、充実した自動メニューを見られる。しかしNE-BS2700は「充実」という言葉だけで済まされない。「増える」し「進化する」自動メニュー機能を持っているのである。スマホに「キッチンポケット」アプリを入れておくと、スマホでメニューを検索し、そのまま無線LANでビストロに飛ばすことで、自動調理ができる超便利な機能だ。

無線LANでレシピを飛ばせるキッチンポケット

そしてキッチンポケットのレシピ自体がどんどん増えて進化していくので、サイトの進化がオーブンレンジの進化でもあるのだ。「買ったときのスペックがすべて」という時代は終わるのかもしれない。

新着レシピは「いつでも新しい!」だけじゃなーい! そのレシピが豪華なのだ! 通常の追加レシピのほかに、調理師学校「辻調グループ」監修の本格レシピに、昔から大好きな「オレンジページ」掲載のレシピ、さらにはカラダをかっこよくする「RIZAP」レシピまで! レシピはまだまだ増えるかもしれないし、コラボ先も増えるかもしれないからめっちゃ期待している。

気になるコラボメニューも盛りだくさん

毎日毎日「今晩何にしようー」って悩んで、メニューを決めてから調理に取り掛からなくても、アプリにたくさんの提案やヒントがあるのもこれまた良いところ。アプリを開くとトップページには今日のおすすめレシピが出てくるし、人気レシピを見て「美味しそう! 今夜これ作ろう」でもいいし、ブックマークのようなマイリストを作って、お気に入りメニューにすぐアクセスすることもできる。献立で悩んでも、アプリを開くと目に飛び込んでくる美味しそうな料理に少なからずテンション上がるし、作ろうかなって気分になる(笑)。

また以前からあった1週間分の献立を提案してくれる「献立」機能。便利ではあったが、「これは使えない……」と言ってしまうほど買い物リストが使いづらかった。ひたすらズラリと食材名が並べられて実用的ではなかったのだけれど、今ではカテゴリごとにまとめられ、買う買わないのチェックが入れられるようになっていたりと、かなり進化していた!

そして、家にある食材を管理できるパントリー機能なども追加されていて、すごくアップデートされている! これで使い忘れたり重複して買ったりしなくていいぞ! とも思うのだけれど、マメに登録したり使った後に削除したりするかというのは、使う側のマメさによるからなぁ(笑)。私にはなかなか使いこなせる自信はないけれど、ソフト面でもどんどん進化をし続けてくれるのは、日々ビストロを使っていく上でも非常に嬉しいのであります。

ソフトの機能も日々アップデート

ほかにもレシピやキッチン家電の疑問などは、外部連携の「EATPICK」というサイトで質問できるし、食の趣味が合う仲間が見つかるコミュニティ機能などもある。家にいても外と繋がれるのはこの時代ならでは。

最高温度が上がってますます美味しく仕上がるグリル機能

昔から「グリルといえばビストロ」「ビストロといえばグリル」くらいのイメージがあるのだけれど、ビストロのグリル機能は本当に素晴らしく優秀! そのグリル機能がさらに進化した! 大火力極め焼きヒーターの火力がアップし、最高温度が従来の490℃から535℃になったのだ。

強火で一気に焼き上げるグリル料理は、時短だけじゃなくてとにかく美味しい。鶏肉なんて皮はパリッと中はふっくら焼き上がるし、お野菜だって水分が飛ぶ前に焼き上がるのでそれはそれはジューシーだ。骨付きの分厚い豚肉も中までしっかり火が通り、かつ硬くならなくて、ビストロの名に恥じない完成度で、完全に「ここはお店!? いや、ここはおうちビストロだ!」状態。

ただ焼くだけで美味しいメイン料理ができるもんだから、困ったらグリル! 作る気湧かないときはグリル! ご馳走食べたいときもグリル! と、とにかく私はグリルをよく使いたくなる。

厚いお肉も10分で焼き上がる
15分グリルするとお野菜もトロッとさらに美味しく

そしてこの火力の強さを誇るビストロ先生は「凍ったままグリル」という凄腕の機能がある。下ごしらえして冷凍した食材をそのままグリル皿に並べて焼けるので、一度解凍してからグリルするときに比べて時間短縮になるだけでなく、ドリップも出ないので、解凍してから作るより美味しさもギュッと閉じ込められている気がする。

凍ったままグリル機能には、ハンバーグに唐揚げに焼き魚などなど、とにかくたくさんのレシピが登録されている。下ごしらえしていなくても「あ、冷凍庫にお魚入ってたな」と思い、ガチガチに凍ったまま塩胡椒や小麦粉をさらっとまぶして焼いてみると、たった20分でめっちゃくちゃ美味しいムニエルが焼き上がってびっくりした!

「今日はご飯作るの面倒くさいなぁ」と思っても、冷凍庫から取り出してグリルボタンを押すだけで、あっという間に主菜が出来上がるって本当に嬉しい。「夜のために朝忘れずに冷凍庫から冷蔵庫に移しておく」とか、「調理する前にまずは解凍する」とかそんなひと手間が本当に煩わしいときって結構あるのだ!

凍ったままグリルで時短料理
冷凍状態から20分でしっかりグリルされている

凍ったままグリルは、「手動」メニューの「グリル」からではなく、「料理集」メニューの「ビストロおすすめ」から「凍ったままグリル」を選ぶと使える。もちろんスマホのアプリからもOK。「ビストロおすすめ」メニューには本当に便利な機能がまとめて入っていて、凍ったままグリルのほかに「ワンボウルメニュー」「10分メニュー」「合わせ技セット」「ノンフライ」などなどかなり使います。さすがビストロおすすめ。さすが推し機能。

ビストロのグリル機能は、日々のご飯から特別な日のディナーまで、とにかく大活躍。たくさんの機能があって全部すごいなって思うけれど、ビストロの虜になる一番の要素は、やっぱりこのグリル機能だなーって思う。

低温から高温までムラなく仕上がるオーブン機能

NE-BS2700はオーブンレンジなので、もちろんオーブン機能も使える。グリルに感動しすぎてついグリルグリル言ってしまうのだけれど、オーブン機能もハイグレードだ。低温の70℃から高火力の300℃まで温度も幅広く、2段コンベクションオーブン機能で、熱風をしっかり循環させて包み込むように加熱するので、ムラなく仕上がり、パンでもお菓子でも美味しく焼き上げてくれるのだ。70℃以下の30℃~65℃は「オーブン」メニューからではなく、「発酵」メニューから使うことができる。

私が最近美味しすぎてハマっているのは焼き芋だ。手の込んだお菓子もいいけれど、この天然のスイーツは簡単な上に美味しくて、毎日食べても罪悪感が少ない。お子さまへのおやつにもピッタリじゃないだろうか?

作り方は簡単。フォークでちょっとだけ表面に穴をあけて角皿に並べ、自動メニューに任せるだけ。50分程度で美味しい焼き芋の出来上がりだ。甘い芋を使ったら、フォークであけた穴から蜜が染み出て固まっている! ねっとり系にもホクホク系にもバッチリ対応の焼き芋、日々のおやつに最適であーる!

角皿にお芋を並べて焼き芋メニューにお任せ
蜜が滲み出て見るからに美味しそう!

高温調理も得意だけれど、低温調理にもとても便利。ドライフルーツに干し野菜なども、角皿に並べて放っておくだけで簡単に出来てしまうので非常に重宝する。

在宅勤務の日は、朝の仕事前にミニトマトをカットしてキッチンペーパーで軽く水気を切り、角皿に並べてオーブンに任せておくと、お昼時にはセミドライトマトが出来上がっている。100℃で2時間半程度で簡単にドライトマトが作れるのだ。そのままランチに使うもよし、瓶やジップ袋に入れて冷蔵保存しておくもよし、ハーブなどとともにオイル漬けにしておいてもまた使い勝手が良い。フルーツやきのこなど、安いタイミングでまとめ買いして干しておくと何かと便利だし、ちょっとした節約にもなっちゃうぞ。

ドライフードも簡単に
手作りセミドライトマト。乾燥具合はお好みで調整できる

多機能だけど誰でも使いこなせる。毎日活躍するオーブンレンジ

このビストロ NE-BS2700はとにかく多機能だけれど、使うのが難しくないので、機能を持て余すことなく誰でもしっかり使いこなすことができる。ハイグレードな調理家電って、「こんなにたくさんの機能は必要ないかも」「あんまり使いこなせないかも」などと考えると、もったいなくて躊躇してしまうけれど、このビストロにはその壁がない。

本体のタッチパネルでもスマホでも、自分が使いやすい方法でメニューにアクセスでき、無限に「美味しい」が出来上がる不思議な魔法の箱みたいだ。毎日の食事にも特別な日のご馳走にも、面倒くさいの解消から贅沢な要望まで、相反するどちらの期待にもしっかり応えてくれる、今の時代にピッタリフィットする大満足のビストロ NE-BS2700なのでありました。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。