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冷凍パンも自動で中まで熱々。パナソニックのオーブントースター「ビストロ」

オーブントースター「ビストロ NT-D700」

パナソニックは、厚切りや冷凍のパンもおいしく焼けるオーブントースター「ビストロ NT-D700」を2021年2月1日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は25,000円前後。

「遠近トリプルヒーター」と「インテリジェント制御」により、厚切りや冷凍のパンも自動で中まで熱々に焼けるというオーブントースター。新たに「アレンジトースト/フランスパン/じっくり焼きいも」メニューを追加し、オートメニューを充実させた。トースト枚数は2枚まで対応。

庫内上部に遠赤外線と近赤外線、下部に遠赤外線のヒーターを配置した遠近トリプルヒーターを採用。遠赤外線が食材の表面を、近赤外線が食材の中を温める。さらにメニューやパンの厚み/温度、庫内温度などによってヒーターの出力を7,200通りに調整するインテリジェント制御を搭載。温度や時間の設定が不要で、自動でおいしく焼き上げるという。

「遠近トリプルヒーター」でパンの外と中を温める
奥の明るく光っている部分が近赤外線ヒーター

例えば通常の薄切りトーストは上下の遠近ヒーターを同時に出力することで、パンの表面と中をスピーディに温める。冷凍厚切りトーストの場合は、近赤外線ヒーターでパンの中心を解凍しながら同時に温度調節を行なうことで、焼くのが難しいとされていた冷凍の厚切りパンを、焦がさずに中まで熱々のトーストに焼き上げるという。近赤外線ヒーター非搭載のトースターと比較した結果、冷凍厚切りトーストの焼き上がりの内部温度はNT-D700が76.4℃、非搭載機種が33.6℃と42℃以上の差が生じたとする。

トーストメニューは「薄切り/厚切り/冷凍薄切り/冷凍厚切り/アレンジトースト」を用意。焼き色は5段階で調整可能。

新搭載のアレンジトーストメニューは、具材をのせたパン専用のプログラム。近赤外線ヒーターにより具材の中までしっかり火が通るほか、付属の受け皿を通じてパンの裏面もこんがり焼けるよう、下部ヒーターの出力を強くするなどの制御が行なわれる。これにより、ピザトーストやチーズ、たまご、アボカドなどがのったトーストも、温度、時間、枚数の設定をせずに自動で焼き上げられる。

薄切り/厚切り、常温/冷凍など、パンの状態に合わせて温度コントロールする「インテリジェント制御」
運転をスタートさせると、パンや庫内の温度に合わせて最適な制御を行なう
中までしっかり加熱できるため、さまざまな具材をのせたアレンジトーストも楽しめる

「フランスパン/じっくり焼きいも」メニューも新たに用意。フランスパンメニューは、焼き上げ工程を長めにとることで皮をパリッとさせるという。じっくり焼きいもメニューは、従来の焼きいもメニューよりも低めの温度で1時間ほどじっくり加熱した後、高温で焼き上げることで蜜の香りが引き立つようにした。

このほか「そうざいパン/クロワッサン/冷凍クロワッサン/チルドピザ/冷凍ピザ/フライあたため/パックもち/焼きいも/手動」メニューを備える。手動メニューでは、温度調節が120~260℃に8段階、タイマーが30秒~25分に設定可能で、予熱なしでオーブン調理ができる。

本体前面はフルガラス仕様で、メニュー表示部にはフルドット液晶を用いた。スモークガラスを採用したことで不使用時には庫内が見えず、空間に溶け込むデザインとしている。

本体サイズは、約341×328×269mm(幅×奥行き×高さ)。庫内サイズは、約260×250×95mm(同)。重量は約4.3kg。消費電力は約1,300W。受け皿、もち焼き網が付属する。

スモークガラスを採用。不使用時には庫内が見えないデザイン

熱々のトーストに感動! まとめ買い需要にも応えた1台

同社によると、コロナ禍でまとめ買いや食材のストックをする人が増え、多くの人が日常的に冷凍を活用しているという。実際に2020年1~10月における「冷凍」「冷凍パン」のキーワード検索結果は、ピーク時で前年比が160%、340%と増加している。

さらに昨今のトースト事情として同社が行なった調査では、厚切りの人気が増加傾向にあり、普段食べるパンの厚さについて4枚切と答えた人は27%にのぼったという。またパンを冷凍保存している人も多く、約6割が月に1~3回冷凍保存していることから、まとめ買いのタイミングで冷凍していると推測する。

一方で冷凍したパン、特に厚切りのものは焼くのが難しいとされていて、「中身が冷たかった」「焦がしてしまった」などの失敗経験がある人も多いという。NT-D700は冷凍や厚切りのパンも中まで熱々に仕上げるうえ、自動で温度制御するため失敗なく焼き上げられる点を特徴とする。同社のトースターでは初となる、「ビストロ」の名を冠した製品。

厚切り派が増加傾向
冷凍の厚切りパンは焼くのが難しい

実際にNT-D700と一般的なトースターを使用して焼き上げた冷凍厚切りパンを食べ比べてみた。驚いたのは、同機を使用して焼いたパンの熱々さ。半分に割っても中までしっかり加熱されている。

普段からパンは薄切りも厚切りも冷凍も食べるが、どれを焼いても“温かい”程度だった。同機で焼いたものは“熱い”と感じるほどで、こんなに熱々のトーストを食べるのは初めての体験だ。一般的なトースターで焼いた方もおいしかったが、可もなく不可もなくという感じで、特別な感動はなかった。

表面はNT-D700の方がこんがりしていて、特に裏面がムラなく焼けているのが特徴的。焼き色は5段階の設定があり、好みで調整できるのもいい。現在使用しているトースターに不満はないが、この熱々トーストは今までの“焼きたて”とは全く違う体験だと感じた。

写真右がNT-D700で焼いたもの。中まで熱々なトーストに感動
裏面。NT-D700で焼いた方(右)が焼きムラが少ない