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【stereo誌コラボ】注目の調理家電でおうちパーティー。グルメなオーディオ評論家も完食!

2020年はコロナウイルスに翻弄された1年だった。例年なら忘年会やパーティーで忙しい年末年始も、第三波の広がりにより、その多くが中止や縮小となっている。そこで大きく注目されているのが、小規模なホームパーティーだ。

最新の調理家電があったらそんなホームパーティーも楽しくなる……なんて話をしていたら、とある話をいただいた。それが今回のオーディオ誌「stereo」(音楽之友社)とのコラボレーション企画だ。

さまざまなピュアオーディオ機器と音楽コンテンツを紹介する音楽之友社。1963年創刊の長い歴史を持つstereo誌で、今年1年間の音楽を振り返る恒例の人気企画が今年も掲載されるという。同編集部によると「オーディオ好きな人は、自分で酒のおつまみなどを作るのが好きな人も多い」(編集部 野呂 健一さん)とのことで、同誌と家電 Watchが協力。最新調理家電の特徴を活かしたパーティーメニューを作って、オーディオ評論家の山之内 正さんと鈴木 裕さんにふるまった。

stereo誌の座談会を、調理家電がそろうコヤマキッチンで実施。山之内 正さん(左)と鈴木 裕さん(右)をお招きした

音楽はもちろん、おいしい料理にも精通するオーディオ評論家のお二人に提供するパーティーメニュー。「オーダーはひとつ。ワインを飲みながら、今年一年間の音楽を聞き、話が盛り上がる料理を」とのこと。そんな依頼に応えた、年末年始のホームパーティーにも最適な、調理家電を使ったメニューを紹介しよう!

なお、2020年の音楽を振り返ったお二人の対談内容は、12月19日に発売された「stereo 2021年1月号」(1,210円/税込)の特別企画「2020年、私の・私たちの傍らにあった音楽」に掲載されているので、そちらをご覧いただきたい。

前半は編集部が持ち込んだオーディオ機材で今年を代表する音楽コンテンツをお互いに語り合っていた。その内容はstereo誌にて

おつまみに最適、白ワインに合う「エビのアヒージョ」

一品目に作ったのが、オリーブオイルたっぷりのアヒージョだ。一般的には小鍋に具材を入れてコンロにかけて作るもの。しかし今回は、より手軽にできるオーブンレンジで作ることにした。使った家電はパナソニックの「ビストロ NE-BS2700」だ。

パナソニック「ビストロ NE-BS2700」(実売価格176,000円)

ビストロ NE-BS2700には、食材の温度を見極めながら最適に加熱する「64眼スピードセンサー」が内蔵されている。これにより、レンジ加熱している食材が煮立ってしまったり、焦げ付くことを防げる。

この機能を使ったのが耐熱ガラスボウルひとつで多彩な料理が作れる「ワンボウルメニュー」。煮物やカレー、フレンチ、中華などが“ほったらかし”で作れるため、パーティー料理はもちろんのこと普段の食事にも活躍する。今回は手動メニューで調理した。

用意するのはエビと生のマッシュルーム、パプリカ。それとたっぷりのオリーブオイル、調味料だ。作り方は非常に簡単。下ごしらえした材料と調味料を直径25cmの耐熱ガラスボウルに入れてチンするだけ。600W加熱により約10分で完成した。

用意した具材をすべてボウルに入れて軽くラップを掛けてレンチン

山之内「まんべんなく火が通っていますね。アヒージョって素材の味がどれくらい楽しめるかだと思うんですけど、これはすごくエビがぷりぷりしていておいしかった。最後残ったオイルもバゲットでいただきたいくらい」

鈴木「ふつうアヒージョのオイルってもっと油っぽい感じになるんですよ。どうやったらこれくらいの加減になるかわからないけど。エビに対する火の通り方が絶妙ですね」

手づかみでパクパク食べられる「サバのレモン竜田揚げ」

2品目のパーティーメニューとして採用したのが、今年、筆者がおそらく最も多く作った大人気メニューの「サバのレモン竜田揚げ」だ。使った家電はレコルトの「エアーオーブン RAO-1」。

レコルト「エアーオーブン RAO-1」(実売価格9,900円)

下味をつけたサバに片栗粉で衣をつけ、それをノンフライ調理するだけというシンプルなメニューだがこれがおいしい。魚嫌いな子供も喜んで食べるので我が家でも定番メニューのひとつになっている。下味のレモンをカレー粉などに変えることで様々なアレンジができるのも楽しい。

さらにレコルトのエアーオーブンは非常にコンパクトなのも魅力。本体幅はわずか212mmで、使うときだけキッチンに置けるサイズ。それでいてサバなら半身、鶏肉ならモモ肉1枚分を一度にノンフライで調理できる。さらに最近、2段調理ができる2ウェイラックも別売ながら登場し、今まで以上に使い勝手もアップしている。

半身のサバを4つぐらいにカットし、レモンを入れた下味につけてノンフライするだけ。オイルスプレーがあると彩りよく仕上がる。

山之内「口に入れたらパリッて、いい音がしたね。この食感がまず大事。本当に揚げたようにしか思えないですよ」

鈴木「これはおいしい。うまみがすごくある。思わず素手で頂いちゃっていますけど、ノンフライだからベトつかないのもいいですね!」

山之内「キッチンで揚げ物やると匂いが立ちこめちゃうじゃないですか。あれがイヤなんですが、これにチャレンジしてみようかな。あまり場所を取らないのもいいですね」

独特のしっとり食感が楽しい「サーモンのコンフィ」

続いては、生(お刺身)とグリルの間の食感を目指したサーモンの低温調理。40~45℃でゆっくり加熱したサーモンはとろりとほろりが共存した独特の触感が楽しめる。低温調理ができる調理家電は数多く登場しているが、今回選んだのはテスコム「低温コンベクションオーブン TSF601」。オーブントースターとしても使える製品で、なんとジップロックなどの保存用バッグを使った低温調理に対応している。

テスコム「低温コンベクションオーブン TSF601」(実売価格14,800円)

サーモンに塩コショウなどの下味をつけ、オリーブオイルとともに密閉できる袋に入れて空気を抜く。あとは低温コンベクションモードに設定して40~45℃で20~30分ほど加熱するだけ。この加熱時間でサーモンの食感が決まる。短時間だと生に近く、長時間にすると焼き鮭のようにほろほろとした食感になる。コンフィではこの中間を狙いたい。

加熱が終わったらカットしてお皿に盛り付けよう。バジルソースやアンチョビソースなどを用意すればお店で食べる一品のように演出できる。非常におしゃれでまさにパーティー向きメニューなのだ。

鈴木「これはすっごい上品な味ですね。こういう絶妙な感じにはなかなかできないですよね」

山之内「普通にグリルしただけじゃこうはならないですよね。甘味も抜けてないし。ワインが進みます(笑)」

酸味とクリームのハーモニーが絶妙な「鶏肉のレモンクリーム煮」

この数年、調理家電の中で最も盛り上がっている電気調理鍋。食材と調味料を鍋に入れてメニューをセットするだけで、ほったらかしで料理が完成する。この便利さは自宅にいる時間が長くなった新しい生活様式においても変わらない。煮物やカレーなどは電気調理鍋で一度作るとその簡単さから離れられなくなる。

今回のパーティーメニュー作りで選んだのはティファールの電気圧力鍋「ラクラ・クッカー コンパクト」。様々な製品がある中で2万円台と低価格で購入できるのに、1台10役で活躍できる多機能さがポイントだ。

ティファール「ラクラ・クッカー コンパクト CY3501JP」(実売価格21,780円)

なかでも「ラクラ・クッカー コンパクト」の魅力の一つといえるのが、焼き色がつけられる炒め機能を搭載すること。今回作ったメニューも、フライパンなどを使うことなく、事前に鶏肉の皮目に焼き色を付けてから煮込むことができる。調味料などを入れた後は、ほったらかしで完成する。

鶏肉を軽く焼いたあとに煮込んでいるため鶏肉が崩れにくい

鈴木「これは酸味がポイントになっていますね。レモンがしっとりしていて。酸味とクリームがうまく絡んで馴染んでいるから、なんか味が沁み入ってきます」

山之内「しっとり、出ましたね(笑)。鳥とレモンってよくあうなと思うんですけど、圧力鍋ってうまく使いこなすと何でもおいしくなりますよね。僕もご飯を炊くときに圧力鍋を使っていたことがありますけど、同じ米でも全然違ってくる」

低温調理で作る絶品「ローストビーフ」

この10年、様々な調理家電を使ってローストビーフを作ってきたが、その中でもダントツのトップクラスでおいしいのが、「バーミキュラ ライスポット RP23A-SV」で作ったローストビーフだ。

バーミキュラ「バーミキュラ ライスポット RP23A-SV」(実売価格87,780円)

様々な低温調理器が登場したことによって、ローストビーフはより手軽に作れるようになった。適度に良い牛肉を用意し、最適な温度設定で調理すれば多くの場合失敗なく、ローストビーフが作れる。しかしそんな中で付属レシピの味も含めて最もおいしいと感じるのがこのローストビーフだ。

今回は国産牛の肩ロースを用意。まずは塩コショウしたあと、表面を焼いていく。
すりおろし玉ねぎなどをベースにしたソースを入れその中に表面だけ焼いた肉を入れ、70℃で1時間保温する

「バーミキュラ ライスポット」は鋳物ホーロー鍋が持つ、蓄熱性の高さと高密閉性を活かしてご飯をおいしく炊くだけでなく、おかず調理ができる調理家電。機能としてはとてもシンプルな製品だが、その基礎能力の高さと付属レシピの出来の良さにより、非常においしい料理が作れる。

このローストビーフも、鍋の中で焼き色をつけることができるため、肉の旨味がしっかりとソースに乗り、そのソースと一緒にゆっくりとローストするため、とても旨味たっぷりのローストビーフになる。

山之内「すごく素材の味が活きている。お肉の食感がすごくやわらかい。肉の部位にこだわらず、調理法でこういう味が出るんだったら、すごくいいじゃないですか。お手頃だし。うちでも時々、ローストビーフにチャレンジするんですけど、やっぱりレストランの味にかなわない。固くなっちゃったりする。火の通りが中途半端だったり。低温調理というけど、さっき70℃と聞いてびっくりしました。ローストビーフがそんな低温でできるんだって。オーブンの常識でいったら非常識なくらい」

鈴木「音楽も調理も、やっぱり『ていおん』がキーなんですね。その具合で味わいが変わってくるっていう(笑)。

山之内「『低音』と『低温』か。うまい(笑)。うまくオチがつきましたね」

“ほったらかし”で、会話しながらごちそうが作れる

今回は最新家電を使って料理5品を作らせてもらった。どれも大好評で、用意した2本のワインも空っぽに。たっぷりと作った料理はスタッフも含めてみんなでキレイに完食となった。

調理家電を使ったホームパーティーの魅力は、料理の大半をほったらかしにできることにある。下ごしらえさえしておけば後は家電任せにできて、料理をしている人も会話に参加しやすい。また、下ごしらえだけキッチンで済ませて、最後の加熱はダイニングテーブルやリビングでもできるのがうれしいところ。新しい生活様式の中で、身近な少人数だけでのおうちパーティーを楽しむためにも、こうした調理家電をうまく活用してみてほしい。

コヤマタカヒロ

フリーランスライター。1973年生まれ。学生時代より雑誌ライターとして活動を開始。PC、IT関連から家電製品全般までに造詣が深く、製品やビジネスを専門的ではなく一般の方がわかるように解説するスタンスで執筆活動を展開している。近年は、デジタルとアナログ、IT機器と家電が交差、融合するエリアを中心に取材活動を行なっている。雑誌やWebに連載多数。企業のアドバイザー活動なども行なっている。 Twitter: @takh0120