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熱帯夜の熱中症防ぐには? 睡眠時の上手なエアコンの使い方

約3人に1人が熱帯夜に睡眠時の熱中症対策をしていないと回答

ダイキンは、熱帯夜に睡眠時の熱中症対策とエアコン使用に関する意識調査を実施。熱帯夜の睡眠時や起床時に「体の不調を感じる」人は全体の約7割(69.2%)に上ったという。この結果を受け、同社は熱帯夜に役立つ上手なエアコンの使い方を紹介している。

熱帯夜の睡眠時や起床時に不調を感じたことがあると答えた人の症状

調査の結果を踏まえ、三宅康史先生(帝京大学医学部附属病院 高度救命救急センター長))は、「熱帯夜、体調に違和感なく入眠したにもかかわらず、睡眠時や起床時に体の不調を感じた場合、軽い熱中症の可能性も疑ってみてほしい」とコメントした。

三宅康史先生(帝京大学医学部附属病院 高度救命救急センター長))

さらに、「住まいの風通しの良さなど、熱帯夜を過ごす環境は人それぞれだが、熱中症の危険性をあまり意識していなかったり、熱中症対策の仕方を知らなかったりして何も対策をしないと、今後の熱中症リスクにつながる恐れもある」と述べた。また、熱中症の予防には、睡眠をしっかりとって体を回復させることが重要だとし、睡眠環境づくりを意識して、質の良い睡眠をとれる環境を整えるよう呼びかけている。

三宅先生は、熱中症リスクを意識するとともに、特にエアコンの使い方を工夫したり、就寝前に水分補給したりするなどの対策に取り組む重要性を指摘した。

熱帯夜の暑さが睡眠の妨げになっている

さらに、熱中症対策として湿度管理の重要性も紹介。「室内の湿度が高いと汗が蒸発しにくくなります。汗が蒸発しづらくなると体の熱をうまく逃がせなくなり、体の中に熱がこもりやすくなってしまうため、湿度管理にも注意してほしい」とコメントした。

熱帯夜に役立つ上手なエアコンの使い方

ダイキンは「調査結果はあくまでひとつの目安。住環境や気温などによって結果は変わる」とした上で、熱帯夜に役立つ上手なエアコンの使い方を紹介している。

1:快適な空間づくりは湿度も重要
湿度が20%変われば体感温度は約4℃変わるといわれている。室温が高く湿度も気になる場合には、エアコンを使って湿度や温度をコントロールすることが大切とする。

同社が試験室で行なったサーモグラフィによる可視化検証試験では、温度28℃、湿度85%の環境で皮膚温度の上昇を確認した後、温度は変えずに湿度を60%にすると、被験者12名のうち10名の手部や顔部の皮膚温度が低下したという

2:朝までつけっぱなし運転がおすすめ
就寝中にエアコンがオフになると、明け方にはWGBT(暑さ指数)が熱中症への警戒が必要とされる値まで達する可能性があるという。気温や湿度が高い日は適度な温度設定で、朝まで「つけっぱなし」にした方が快適な睡眠につながるとする。

同社は、神奈川県横浜市の一般住宅で、エアコンの「つけっぱなし運転」と「切タイマー運転」のそれぞれにおける室内のWBGT(暑さ指数)の変化を計測。「つけっぱなし運転」ではWBGTに大きな上昇は見られなかったが、「切タイマー運転」ではエアコン停止後にWBGTが徐々に高まったとする