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日立、冷蔵庫扉のガラス板を自動分離するリサイクルシステムを開発

冷蔵庫ガラスドア分離装置

日立グローバルライフソリューションズは12日、ドア部分にガラスを採用した冷蔵庫のリサイクル処理において、ガラス板を自動で分離するシステム「冷蔵庫ガラスドア分離装置」を、日立製作所と連携して開発したと発表した。

近年、デザイン性や手入れのしやすさなどの理由でドア部分にガラスを採用した冷蔵庫が販売されている。買い替えサイクルを迎えたガラスドア冷蔵庫が使用済家電製品として大量に排出されると、その処理が課題となることが想定されていたという。そこで同社は、2017年からリサイクル処理におけるガラスドア部のガラスを効率よく分離、回収し、再資源化をめざすための研究を進めてきた。

一般的に冷蔵庫は廃棄後、リサイクルプラントにて粉砕される。この場合、ガラスとその他の素材(ウレタンやプラスチックなど)は分別処理が難しいことから、ガラスのドア部分は産業廃棄物として処理される場合があった。

今回開発したシステムでは、「押し切り切断方式」を採用。これは、分離する工程の前に切断刃で侵入するための切り込みを入れ、さらに切断刃の形状や接触箇所の条件を最適化する仕組み。ガラス板の破損を抑制しながら自動で分離できるため、短時間で安定したガラスの回収が可能となったという。

同社ではシステムの本格稼働に向け、さらに改良を進めていくとする。

冷蔵庫のドアのガラス部分を短時間で回収できる