ニュース
シャープ、各種「COCOROアプリ」と連携するプラットフォーム「COCORO HOME」発表 ~AIoT機器が他社製品やサービスとも連携可能に
2019年5月20日 14:32
シャープは、既存のAIoT製品と連携する新スマートホームサービス「COCORO HOME」を発表した。Android対応のスマートフォン専用アプリとして、5月24日からダウンロード可能で、ユーザーは無償で利用できる。iOS版のアプリは今夏より、利用可能予定とする。
他社製を含む各機器やサービスの通知などを一括表示する「COCORO HOME」
スマートフォン専用アプリから利用できる、新スマートホームサービス。既存のAIoT製品同士を連携できるようになる点が特徴。
同社製で無線LANを搭載する家電製品などは、これまで「COCORO KITCHEN」や「COCORO AIR」などの各種スマートフォン専用アプリ「COCOROアプリ」を使って操作等を行なっている。今回発表された「COCORO HOME」は、これらの既存アプリで操作可能な機器を連携させるための、ベースとなるプラットフォームとして動作するという。
「COCORO HOME」のユーザーインターフェースは、各種「COCOROアプリ」の通知などを表示するタイムライン型を採用し、通知をタップすることで、各「COCOROアプリ」を直接操作できるという。そのほか、利用可能な機器やサービスの一覧を閲覧可能。既存のAIoT家電ユーザーであれば、インストールするだけで無料利用が可能。
「COCORO HOME」により、各種「COCOROアプリ」同士の連携動作が可能になるほか、プラットフォームとして他社にも開放することで、今秋には、他社製の機器やサービスとの連携も可能になるという。すでに連携が予定されている企業としては、セコム、KDDI、関西電力があるとするものの、各社によって提供されるサービス内容などは未定だという。
製品同士の連携や、他社連携例
「COCORO HOME」による、各種「COCORO+」同士の連携の内容としては、各種機器の操作履歴などに基づく「複数家電の一括操作の提案」「メニューやレシピの提案」があるという。
これは、例えば毎日の出掛けに、テレビ・エアコンをOFFにして、シャッターを閉めているような場合に、「(これらの操作を)"まとめて操作"に登録しますか?」といった形で提案されるため、「登録する」ボタンのタップだけで、一括操作の登録が可能になるという。
「レシピやメニューの提案」では、ヘルシオシリーズの持つユーザーの調理履歴データや、冷蔵庫の持つ食材購入履歴データなどから、メニューやレシピの提案を行なうという。
また、今秋以降に予定されている他社連携で提供されるサービスとしては、シャープ製機器の操作履歴などに基づき、例えばスーパーなどによる特売情報などの情報配信や、シャッター、電気錠、ドアホン、給湯器、警報機、宅配ボックスの操作などがあるとしている。
「COCORO HOME」の目指すもの
「COCORO HOME」について、シャープ IoT HE事業本部・長谷川 祥典氏は「当社は、これまでに10カテゴリー・272機種委譲のAIoT製品を発表してきました。これまでは各カテゴリーごとに、スマートフォンアプリが異なり操作がしにくいなどの課題がありました。これを整備し、拡充させるためのプラットフォームが『COCORO HOME』です」と語った。
また他社連携については、「『COCORO HOME』はあくまでもオープンなプラットフォームとして、他社様にもご利用いただきたいと思っています。ユーザーの利用データをお渡しする責任がありますので、誰でも利用できる完全なオープン利用というわけではありませんが、他社を縛るようなことはせず、アライアンスの契約をしていただければご利用いただけるようなものを目指します。
このプラットフォームにより、弊社製のAIoT製品の販売促進や、タイムライン上へ情報を表示するための課金モデル、協業する他社様へのノウハウやビッグデータ提供による収益モデルなどを考えています(長谷川氏)」とした。
また、これまでの「COCOROアプリ」の利用状況と、「COCORO HOME」の目標については、「『COCOROアプリ』のダウンロード数は、累計50万程度です。中でも一番利用されているのは、『COCORO KITCHEN』ですね。「COCORO HOME」の利用目標としては、まずは50万ですが、倍々の形で増やしていかなければならないと思っています(長谷川氏)」だとしている。