ニュース

シャープ、"さんまを焼くと空気清浄機が自動運転"、ジャンル外の家電同士が自動連携する"近未来デモ"

 シャープは、幕張メッセで開催中の「CEATEC JAPAN 2018」(会期:10月16日~19日)において、AIoT家電が相互に連携しながらユーザーの暮らしをサポートする展示を行なっている。

シャープのブース

 同社は家電製品がインターネット=クラウドに接続するだけでなく、人工知能を活用することで、家電をもっと人に寄り添う存在にする「COCORO+」プロジェクトを推進している。同社では、こうした製品を、AI+IoTということで、AIoT機器と呼んでいる。そして、オーブンレンジ「ヘルシオ」やプラズマクラスターエアコンをはじめ、冷蔵庫、空気清浄機、洗濯機など、多彩な家電製品をAIoT化してきた。

 ただし、これまでのAIoT対応製品は、あくまで各製品がインターネットにつながり、メニュー提案などのサービスを提供してきた。そうした家電製品のAIoT化のみならず、多彩な機器が、相互に連携させていこうというのが今後の目標となる。

ヘルシオで料理し始めると空気清浄機が動き始める

 CEATECの会場ブースでは、COCORO+プロジェクトに対応した製品が、相互連携する様子が体験できる。

 例えば、「COCORO KITCHEN」に対応するヘルシオやヘルシオ ホットクックで、今日オススメのレシピを検索したときに、「さんまの塩焼き」が提案されたとする。レシピをダウンロードして、調理をスタートすると、「COCORO AIR」を搭載した空気清浄機が自動で運転を開始。

 さんまを焼いて臭いが発生する前に、空気清浄機が先回りして対処してくれるのだ。

例えば「COCORO KITCHEN」を搭載したヘルシオなどで、「さんまの塩焼き」が提案された……
すると「COCORO AIR」を搭載した空気清浄機が自動で起動し、空気をキレイにしてくれる

 同社は、キッチン家電用の「COCORO KITCHEN」の他にも、空調家電用の「COCORO AIR」、洗濯機用の「COCORO WASH」、AV機器用の「COCORO VISION」など、多彩なCOCORO+プロジェクトを進めてきた。今後は、これらCOCORO系アプリを総合したアプリを提供予定。より、複数のサービスや機器が連携していくことを推し進めていくという。

冷蔵庫や洗濯機、キッチン家電、空気清浄機、スマートフォン、テレビなど、様々な家電製品が既にAIoT化している
今後は、機器を横断して連携させ、いかにユーザーの意図を先取りして機器が動いてくれるかが目標となる

 さらなるAIoT製品の拡充に関しては、同社の技術をプラットフォーム化またはモジュール化などにより、他社に提供することも考えている。既に提供は始まっており、同社のAIoTモジュールを搭載した製品が年内にも発表予定だという。

AIoTモジュール
日本気象協会とJMDCが提供する「ぜんそくリスク予報」アプリと、シャープの家電APIを連携させることで、リスクが高まった際に自動でエアコンなどの空調家電を起動させるなどのアイデアも展示されていた