ニュース

シャープ、スマートスピーカーで音声操作できるウォーターオーブン「ヘルシオ」

 シャープは、スマートスピーカーと連携できるウォーターオーブン「ヘルシオ AX-XW500」を、6月14日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は175,000円前後(税抜)。

ウォーターオーブン「ヘルシオ AX-XW500」

 庫内容量30Lのオーブンレンジ。水タンクを備え、過熱水蒸気による“水で焼く”調理ができる点が特徴。減脂、減塩などの効果があり、健康と美味しさを両立している。

 本体には人工知能と無線LANを搭載しており、クラウドサービス「COCORO KITCHEN」に対応し、本体に話しかけることで献立を相談できる。スマホからも操作可能で、アプリで検索したメニューを本体にダウンロードし、そのまま運転スタートすることもできる。

 新モデルでは、新たにスマートスピーカーと連携可能になった。Amazon EchoやGoogle Homeなど、Amazon Alexa、およびGoogle アシスタントを搭載したスマートスピーカーに対応する。スマートスピーカーに話しかけることで、献立相談ができるほか、手がふさがった状態でもメニュー設定などを音声操作できる。

水タンクを備え、過熱水蒸気による“水で焼く”調理ができる
Amazon EchoやGoogle Homeなどのスマートスピーカーと連携できる

ヘルシオのクラウド接続率は50%未満、スマートスピーカー連携で普及拡大

 シャープ 健康・環境システム事業本部 スモールアプライアンス事業部 調理商品企画部 部長・奥田 哲也氏は、ヘルシオのクラウド連携について次のように語った。

 「ヘルシオに無線LANを搭載したことで、ユーザーの使用実態がさらにわかり、製品開発にビッグデータを活用できるようになりました。冬は焼きいもがよく作られる、意外にも夜より朝のほうが使われているということも、クラウド連携で取得できたデータです。しかし、肝心のクラウド接続率が50%未満と、正直なかなか普及していません。なぜ使われないのか調べたところ、今のヘルシオではキッチンに行って本体に話しかけないと献立相談ができないという声がありました。

 確かに、キッチンに入る頃にはもう献立が決まっています。そこで、もっとヘルシオを便利に使ってもらえるように、スマートスピーカーとの連携に至りました。リビングにあるスマートスピーカーに話しかけることで、キッチンに行かなくても献立相談ができ、ヘルシオがさらに役立つパートナーになると思います

シャープ 健康・環境システム事業本部 スモールアプライアンス事業部 調理商品企画部 部長・奥田 哲也氏
スマートスピーカーと連携することで、ヘルシオがあるキッチンに行かなくても献立相談できるようになる
ヘルシオに無線LANを搭載したことで、製品開発にビッグデータを活用できるようになったという

ローストビーフの旨みを閉じこめる新しい調理方法「あぶり豊潤焼き」

 このほか、高温と低温を組み合わせた新しい調理方法「あぶり豊潤焼き」を追加。かたまり肉を過熱水蒸気で一気に炙って表面を焼き固め、旨味を閉じこめる。その後、密閉性の高い庫内を蒸気で満たして温度を下げ、肉の内部を低温でじっくり加熱する。これにより、かたまり肉も表面はこんがりと香ばしく、中は肉の旨みを残したままやわらかく仕上げられるという。

 かたまり肉は大きさによって火の通りが異なるが、たっぷりの過熱水蒸気で包み込むため、ムラなく加熱できるとしている。かたまり肉の調理は、350gから800gまで対応する。

新しい調理方法「あぶり豊潤焼き」を追加
表面はこんがり、中はやわらかいローストビーフができる
「あぶり豊潤焼き」の温度チャート

 同メニューを追加した背景に、赤身肉ブームを挙げている。1人あたりの肉の年間消費量は、2002年は28.4kgだったのに対し、2017年には31.6kgに増加。高タンパクながら低カロリーな赤身肉は、健康で美味しいものを求める昨今のユーザーニーズに適した食材だという。

 「あぶり豊潤焼き」では、ローストビーフ以外にもローストポーク、あぶりサラダチキンなど、さまざまなメニューを調理できる。

 実際に、あぶり豊潤焼きで作ったローストビーフとサラダチキンを食べてみた。ローストビーフは表面はこんがりしながらも、中はピンク色で美味しそうな仕上がり。食感もしっとりしていて、肉の旨みがギュッと感じられた。サラダチキンもパサパサしておらず、鶏ムネ肉とは思えないジューシーさだ。

ヘルシオの密閉性の高さを実証する実験

上段で焼き野菜、下段で揚げ物のあたため直しができる同時調理

 また、冷凍・冷蔵・常温の食材を同時に入れてもムラなく焼き上げる「まかせて調理」は、惣菜のあたためとの同時調理が可能になった。上段で焼き魚を「まかせて調理」、下段で天ぷらのあたため直しといった使い方ができる。

 焼き野菜もまかせて調理で作れる。例えば、下段で惣菜のとんかつをあたため直しながら、上段で焼き野菜を調理すれば、品数を増やしつつ栄養バランスも整えられる。

焼き野菜調理と惣菜のとんかつのあたため直しが同時にできる
上段と下段に分けて入れる

 液晶画面は、4.3型カラー液晶のタッチパネルを採用。オーブン温度は、発酵時が「30/35/40/45℃」、オーブン時が「100~250℃・300℃」、蒸し物が100℃に設定可能。レンジ出力は、「200/500/600/1,000W」で切り替えできる。

 本体サイズは、490×430×420mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約25kg。最大消費電力は1,460W。角皿2枚、調理網2枚、ミトン1組、クックブックなどが付属する。クックブック掲載メニューは466メニュー。カラーは、レッド系とホワイト系の2色。

4.3型カラー液晶のタッチパネルを採用
2段同時調理時の画面

 下位機種として、容量26Lで1段調理の「AX-AW500」と「AX-AS500」を同時に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は順に、13万円前後、9万円前後(税抜)。

 「AX-AW500」には、無線LANおよびスマートスピーカー連携機能を搭載。いずれも「あぶり豊潤焼き」メニューは非搭載となる。

左から「AX-AW500」「AX-AS500」、カラーはいずれもレッド系とホワイト系を用意