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新型「アラウーノ」「ビューティ・トワレ」は、ナノイーXと"台所洗剤"利用の泡洗浄で、掃除いらずを目指す

 トイレの使用回数は、大小合わせて「1人1日あたり4回」。昭和の時代のトイレは「あまり居たくない場所」だったが、平成になり温水洗浄便座が普及することで「清潔で快適な空間」になりつつある。しかし、トイレ掃除は「嫌いな家事の第2位」にいまだに健在。

 今後のトイレ環境は、スマートフォンを見たり、考え事をしたりと、一人になれる空間として「長居もできる場所」、さらには掃除をしなくても良い場所であることが求められるという。

トイレの昭和・平成・近年の変化、長居したくない場所から快適な空間へ
トイレ掃除は「嫌いな家事」の第2位。約4割が嫌いだという

 そんななかパナソニックは、全自動おそうじトイレ「アラウーノ L150シリーズ」3機種を8月21日に希望小売価格294,000円~359,000円(税抜・工事費別)で、温水洗浄便座「ビューティ・トワレ DL-AWMシリーズ」3機種を9月25日にオープン価格で発売する。店頭予想価格は80,000~110,000円前後(税抜)。

「アラウーノ L150シリーズ」

パナソニックならではの「ナノイーX」と泡洗浄

 「アラウーノ」「ビューティ・トワレ」ともに、泡洗浄とナノイーX脱臭で、トイレの清潔を保てる点が特徴。泡洗浄は、予めセットしておいた洗浄剤が水や空気と混合され、泡となって便器を洗浄する。この泡は、単に汚れを落とすほか、汚れが泡の上に乗る形になるため、便器を汚れにくくする効果もある。なお洗浄剤は、市販の台所用中性洗剤を利用可能。

 さらにこの泡には、男性の小利用時の飛びハネ抑制効果もある。そのため小利用前に便座が持ち上げられると、便器内に泡が噴射されて、飛びハネを防ぐ。またトイレを使用していないときも、3時間ごとに防汚の目的で泡が噴射される。これにより、水面位置の輪ジミを付きにくくするという。泡の強さは5段階から選択可能。

 また、パナソニック独自のイオン「ナノイーX」を便器蓋と水面の間に充満させることで、トイレの脱臭・除菌を行なう。従来品で搭載していた「ナノイー」が、「ナノイーX」に進化したことで、OHラジカルの量は10倍になり、同社の試験によれば便器内や便座表面の除菌に要する時間は半減したという。

 「アラウーノ」では背面に、「ビューティ・トワレ」ではアームレスト部に乾電池をセット可能で、停電時でも利用できるという。泡洗浄用の洗浄剤タンク容量は、「ビューティ・トワレ」が280ml、「アラウーノ」が250mlで、4人家族で約1カ月半~2カ月程度の分量とのこと。

泡洗浄は、汚れを落とすだけでなく、飛びハネ防止、防汚、輪ジミ防止の効果も
泡洗浄の様子
ナノイーからナノイーXへの進化で、OHラジカルは10倍に
アラウーノは、洗浄剤のタンクを背面に配置
アラウーノのタンクと操作パネル
ビューティ・トワレは、洗浄剤のタンクをアームレストに配置
別売り品の「アラウーノ泡洗浄用 補充液」も用意

全自動おそうじトイレ「アラウーノ」は、4つの新機能を搭載

 「アラウーノ」は、便座と便器のセット品で、清潔を保てる全自動おそうじトイレ。泡による洗浄機能「激落ちバブル」、汚れをスッキリ落とす勢い良い螺旋状の水流「スパイラル水流」、汚れを弾きつつ付着させにくい有機ガラス系の「スゴピカ素材」製の便器は、従来品通り。さらに新型では、4つの改良点が加わった。

 1つ目は、除菌効果のある「オゾンウォーター」の散布機能。ダイヤモンド電極で水を分解してオゾンウォーターを生成し、トイレ使用の3分後に、便座蓋と水面の間にオゾンウォーターを1分間散布することで、便器内の除菌が行なわれるようになった。2つ目は、脱臭機能が「ナノイー」から「ナノイーX」にグレードアップした。

 3つ目は、便座の蓋のカラーが6色追加され、ホワイトを含め全11色に、アームレストのカラーがホワイトのみから全5色となった。4つ目は、Wi-Fi接続機能が追加され、専用スマートフォンアプリと連携できるようになった。自分好みのシャワー強さを登録しておき呼び出して利用できるほか、アプリへ掃除時期の通知を行なえる。また2018年冬以降は、同機を設置した離れて暮らす家族の見守りや、大洗浄の利用を記録することで、健康管理を行なえるようになる。

 設置の施工は、条件によって違いはあるものの、旧便器の撤去から新便器の設置、試運転までが約1日で完了するという。

 全ての機能をもつ「タイプ0」が359,000円、温風乾燥とナノイーXを省略した「タイプ1」が324,000円、さらにLED照明、オゾンウォーターを省略した「タイプ2」が299,400円(全て税抜・工事費別)。

オゾンウォーター噴霧の様子
オゾンウォーター噴霧時は、アームレストが点灯する
オゾンウォーターは、ダイヤモンド電極で水を分解して生成される
便座蓋カラーの1部
専用アプリでは、指定強さでのおしり洗浄、掃除時期の通知が可能。2018年冬以降は、離れた家族の見守りや健康管理も行なえる
施工工程。約1日で完了するという

温水洗浄便座「ビューティ・トワレ」は、後付けタイプの便座

 「ビューティ・トワレ」は、泡とナノイーXでトイレの清潔を保てる、後付けタイプの温水洗浄便座。滑水性樹脂を採用し、汚れを弾く効果が高まったほか、スキマをなくすことで、汚れが入り込まないように改良されているという。

 そのほかの改良点は3つ。1つ目は、泡が「2方向高圧噴射ノズル」で噴射されるようになり、便器表面のコート力がアップ。2つ目は、便器内の脱臭機能が「ナノイー」から「ナノイーX」にグレードアップ。3つ目は、お尻の洗浄の「洗浄強さ」「洗浄幅」がそれぞれ5通りずつにアップし、全25パターンに増強。任意の洗浄パターン4通りはリモコンに記憶でき、呼び出して利用できる。リモコンは、「アラウーノ」と「ビューティ・トワレ」で共用。

 本体サイズは、500×520×290mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約5.5~6.0kg。定格消費電力は、本体が1,044W、暖房便座安定時50W、最大消費電力は1,291W(水温5℃、室温0℃時)。本体カラーは、ホワイト、パステルアイボリー、パステルピンクの3色展開。

 店頭予想価格は、全ての機能をもつ「DL-AWM600」が110,000円、ナノイーXと温風乾燥機能を省いた「DL-AWM400」が90,000円、さらに便ふた自動開閉機能を省略した「DL-AWM200」が80,000円。

2方向高圧噴射ノズルから噴射される泡の様子
洗浄を4パターン記憶できるリモコンは、アラウーノ、ビューティ・トワレで共用