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自分で設置できると噂のパナソニックの温水洗浄便座「ビューティ・トワレ」、68歳女性にも取り付けられるのか!?

 「最近、トイレ掃除が億劫だ」と、同居する母が言い出した。我が家の分担でトイレ掃除は、母の役割になっている。まあ普通なら、私が分担を代わるところだろうが、「せっかく家電と触れ合う毎日を送っているのだから、何か良い手はないものか?」と考えたところ、思いついたのが、パナソニックの温水洗浄便座「ビューティ・トワレ」。

 でも、私が取り付けてしまっては面白くない。そう考えた私はNG覚悟で、「使ってる台所用洗剤を入れておけば、その泡でトイレが自動で掃除できて、キレイを保てる機能が充実してる温水洗浄便座があるんだけど、お母さん、取り付けやってみない?」と言ってみた。すると、びっくりすることに「え、そんなのあるの!? 自分で付けてみるのも悪くないねえ」。こうして68歳の母が、我が家の温水洗浄便座を取り替えることになったのだった。

温水洗浄便座 ビューティ・トワレ DL-AWM600
メーカー名パナソニック
製品名温水洗浄便座 ビューティ・トワレ(泡コート・トワレ) DL-AWM600

便器の掃除不要!? たまの掃除でも、考え尽くされた構造で、隅までスッキリ

 台所用合成洗剤(中性)でできた泡が、便器の水面を覆って防汚と洗浄をしてくれて、トイレ掃除の悩みのタネである「こびりつき汚れ」「輪じみ汚れ」「飛びハネ汚れ」の3大汚れからトイレを守る「ビューティ・トワレ」。また男性の小用では泡が水の跳ねを防いで、壁や床への飛び散りも防いでくれるので、便器と便座の掃除回数が減るだけでなく、床や壁の掃除回数も減り、人の動きに連動して脱臭機能も働くという。

 いざ掃除となれば、水跳ねで汚れやすい便座の裏側は、防汚処理で汚れを弾いてくれて、継ぎ目や段差を省いた「スキマレス便座」と「スムースフォルム」で汚れが入り込んだり溜まったしにくく、拭き取りやすい構造。さらには、便座フタと便座そのものをは、手軽に取り外しできる。フタそのものは風呂場で洗えるし、便座が外れるので、便器とのすき間に入り込んだ汚れも拭き取ることができるというスグレモノ。

 さらにカタログを読んだ母からは、「おしり洗浄のノズルはステンレスでできてるから汚れにくいって言うし、ECONAVIで省エネできるだけじゃなくて、待機電力ゼロモードもあるから、ホントに電気代も減るみたいだよ。この便座、気に入ったから、これ頼むね」と、むしろ母の方から導入を念押ししてくる結果になった。

 そんなわけで、すっかりその気になった母だが、話を振った私の頭には不安がよぎっていた。「そもそも我が家の便器に、この便座が付くのか」という問題だ。便器や便座にどんな規格があるのかも正直分からない。そういえば、この便器の発表会で「設置できるかが不安でしたら、弊社のサイトに導入診断があるので、こちらをやってみるといいと思います」とパナソニックの方が言っていたのを思い出した。

 そこで、パナソニックのサイトを見てみると、選択式で自宅のトイレに「導入できるかどうか」「必要な別売り部品があるか」を診断できるページがあった。恐る恐る診断してみると、我が家は見事合格。別売り部品も必要ないことが分かった。これで母の落胆を見ずに済むと思うと、正直ホッとした。だが、便器のサイズやタンク形状などによっては、設置ができない場合もある。決して安い買い物ではないので、購入前にはこの診断をしてみることを強くお勧めしたい。

◇温水洗浄便座 設置診断(パナソニック)
http://jpn.faq.panasonic.com/app/answers/detail/a_id/11986

到着した

 いよいよ「ビューティ・トワレ DL-AWM600」が到着した。実際に届いたパッケージには「泡コート機能用の洗剤は同梱されていません」と書かれていて、正式なおすすめも市販で中性の台所用合成洗剤であることにびっくり。市販のものが使える、という触れ込みだったが、同社製の専用洗剤も販売されているので「やっぱり、専用洗剤がおすすめなんだろう」と思っていたのだ。

パッケージには、「泡コート機能用の洗剤は同梱されていません」とある

 だが中性の台所用合成洗剤とひとくちに言っても、どんな洗剤がいいのか。パナソニックさんに尋ねてみたところ、「中性の台所用合成洗剤であれば、なんでもOKです。一つだけ注意していただきたいのが、オレンジオイルが配合されているものです。これは長期間使用するとプラスチックを劣化させてしまう性質があるので、成分表にオレンジオイルが記載されていないものを使ってください」との答えをいただいた。いわゆる「コンパクトタイプ」として売られているもので、オレンジオイルが含まれおらず、中性のものであれば、なんでもOKだということが分かった。

 パッケージを開けてみると、便座本体のほか、リモコン、人感センサー、給水ホースと給水管、便座固定用のボルトとナット類、ホース用のパッキン、ホースと便座の部分が外れないようにするクイックファスナー、リモコンとセンサーを壁に取り付けるネジに加え、レンチや便座固定用ナットの締め付け工具まで同梱されている。

同梱物一覧。レンチや便座固定用ナットの締め付け工具まで入っている
その他、プラスドライバー、モンキーレンチが必要とあったが、我が家は最初の配管ナットのサイズが大きかったのでレンチと、アース線のフタを開けるのにマイナスドライバーも使った

 導入診断でも別売り部品は不要だったし、パナソニックさんからは「取り付けに必要なものは一通り入っていますが、プラスドライバーとモンキーレンチは用意してくださいね」と聞いていた。いずれも家にあることは確認してあったので、いざ取り付けを開始! と思ったところで母が「水道管のナットを開けたり閉めたりできるかどうかが心配」だと言い出した。

 私も腕力に自信がある方ではないが、いざとなれば大学生の息子に頼もうと話合い、取り付けを開始したのだった。

早くも息子出動か!? 「ぐぬぬ、ナットが外れない!!」

 いよいよ、取り付けだ。取り付けのための手順は、以下のとおり。
・止水栓を閉めて、つながっているホースや管を全部外す
・給水管(タンク・止水栓間の管)を交換する
・給水ホース(便座・止水栓間のホース)を止水栓へ取り付ける
・給水ホースへ給水管を取り付ける
・旧便座を取り外し、新便座を取り付ける
・新便座へ給水ホースを取り付ける
・アース線を接続し、止水栓を開ける
・リモコン、ひとセンサーを取り付ける
・洗剤を入れ、試運転

 取り付けに際しては、パナソニックのページに取り付け工程の動画が用意されている。これは一通りの流れが分かるだけでなく、実際の作業がイメージできるので、とても役立つ。まずはこちらを見ておこう。

◇取り付け施工手順(パナソニック)
https://panasonic.jp/toilet/howto.html

 ついでに、「温水洗浄便座の取り付け日記」などのWebページもあれこれ読んでみたところ、取り付けに難儀する場合があることが分かった。しかし皆ほぼ共通した問題で、止水栓そのもの、止水栓へつながっている管、タンクへつながっている管が「固着して緩まない」というものだった。

 その点、我が家は新築4年半だけにまだ固着してないはず、と早速作業に臨んでみた。第一歩目は止水栓を閉める作業で、付属のレンチで難なくできた。止水栓を閉めたら、水洗レバーを回して、タンクの水を空にしておこう。この後、タンクについたホースを外すことになるので、流しておかないとホースを外したとき、タンク分の水が床に流れ出してしまう。地味ながら、とても重要な作業だ。

付属のレンチで止水栓を閉める

 次に、止水栓と給水ホースの間にあるナットを外していく。しかし、このナットが全く緩まないのである。我が家の止水栓は床から出ているタイプなのだが、焦って力を入れてレンチを回すものの、無理に回そうとすると、止水栓そのものが歪んでしまい、いまにも折れそうだ。

 母と2人で顔を見合わせて唖然とするなか、「ボルト 固着」と検索。すると、「機械用潤滑油をかけて数十分放置し、レンチをカナヅチなどで叩いて一気に緩める」という方法が一般的な外し方だと分かった。どうやら、最初の一撃で外さないと、ナットのネジ山が歪んでしまい、あとで使えなくなることがあるようだ。

ぐぬぬ。ナットが全く緩まない!!!

 我が家には、1階と2階に1つずつトイレがあり、元々は1階には温水洗浄便座が、2階は単なる暖房便座がついていた。今回は1階の便座を交換し、余った温水洗浄便座を2階に取り付ける予定でいたので、外れなかったナットは再利用するつもりだったのだ。つまり、このナットを歪ませるわけにはいかないのである。

 検索結果のとおり、止水栓につながったナットへ機械用潤滑油をかけて、着手早々のブレイクタイム。まさに出鼻をくじかれた感じだが、この間に、カナヅチを準備したり、一撃で外すための固定方法を思案したりする。上手に固定しないと、運が悪ければ衝撃で止水栓が折れ、業者さんがくるまでトイレは水浸しだ。

 いざ、母は両手で止水栓を固定し、私は左手にレンチ、右手にカナヅチを持ち、一気に「カン」と叩く。すると、「クルッ」とナットが回転!! 狭いトイレに歓声が響いて、ナットが外れたのだった。この場面、ぜひ写真でお届けしたかったものの、「止水栓が折れるかも!?」という不安で、2人4本の手は止水栓に集中してしまったので、撮影できなかった点はご容赦いただければ幸い。

ようやく外れたナット!!

 次は、止水栓から外れた管につながっている、タンクへと続く給水管を外す。レンチで回すだけで、本当にあっけなく外れてしまった。これで、止水栓、便座と給水ホース、タンクと給水管に分離されたのだった。

タンク側の配管も外す
分離された配管
配管を外す作業は、雑巾を敷いたり、バケツを置いたりして、水濡れの対処を忘れずに

残りの配管を取り付ける

 次に、止水栓へ付属の給水ホースを取り付ける。ホースのナット側を止水栓に取り付けよう。この間には、付属のパッキンのうち、2mm厚さの青いものをはめて水漏れを防ごう。給水ホース側のナットを手で閉めていき、途中から付属のレンチで締めればOK。これは、母でも難なく行なえた。

パッキンをはめて、配管を取り付けていく
途中まではナットを手で締める方が楽だ
ある程度までいったら、最後はレンチで締めよう

 本来なら次の工程は、タンクへつながっている給水ホースを付属の給水管へ交換するというもの。しかし付属の「施工説明書」によれば、我が家の場合、この給水ホースは交換せず、現状のものをそのまま使うということだった。というのも、付属の給水管は、壁に止水栓がある場合に利用するものだからだ。

 そこで我が家では、施工説明書に従って、先程取り付けた給水ホースの反対側へ、タンクから来ている給水ホースを接続した。間には、厚さ2.5mmのパッキンを挟もう。こちらも途中までは手で閉めて、付属のレンチで閉めればOKだ。

タンクから来ている給水ホースを取り付ける。厚さ2.5mのパッキンを挟もう
ここも最後はレンチで締め込む
一通りの配管が完了した

 「ビューティ・トワレ」は、簡単取り付けと謳っているだけに、この施工説明書は、本当によくできている。例えば止水栓がない場合や、フラッシュバルブ(駅のトイレなどのレバーで流すタイプ)の場合など、止水栓のタイプごとに、施工方法がきちんと書かれている。また別売りの部品が必要な場合には、その型番も明記されている。

 つまり、水道の配管形状によって取り付け方法が若干異なるので、購入したらまず、施工説明書を片手にトイレの配管をよく見てほしい。管を外してから、実は追加部品が必要だったとなると、せっかくの気持ちが萎えてしまう。

ソファの上で出番を待つ、新便座

いよいよ便座を外して、新便座を取り付ける

 ようやく、便座の取り替えだ。便座交換作業のはずなのに、ここまでずっと配管工事をしてきたわけで、便座を触りたくてウズウズしてたところ。我が家の配管類が床にあったために、身をかがめての作業が続き、母も若干疲れが見えてきたところだったので、うれしさひとしおだ。

 さて、ここで旧便座を取り外す。この工程で一番役立ったのは、付属の締め付け工具だ。便座と便器は同じ場所に穴が開いていて、ここをプラスチック製の長めのボルトが貫通しており、下側からナットで固定されている。なので、このナットさえ外れれば、8割終わったも同然。あとは便座を持ち上げれば外れるのだが、このナット、正直68歳の老女が手で外せるものではない。ちなみに私も手では回すことができなかった。だが、この締め付け工具を使うと、おばあさんでも手でナットが外せた、というくらい考えられた代物なのだ。

 この工具のおかげで、難なく旧便座は撤去された。

便座取り付けボルトのナット用の「締め付け工具」。これが優秀
旧便座のナットを外す
締め付け工具のおかげで、全く難なく外れた
便座の撤去された便器。汚れは砂ボコリで、ほぼ1年中窓を開けていたたため。せっかくの機会なので、念入りに掃除しておこう

 次は、新便座の設置だ。旧便器の撤去の作業を、逆の順番で行なえばいい。もちろん新便座には、付属のボルトとナット、固定用のパッキン、ワッシャーを利用しよう。

 まずは、便座の溝に、ボルトをスライドさせてはめる。スライド式になっているので、設置の最後に便座の前後位置を微調整できるようになっているのだ。本機は後付用の便座だけに、設置する便器の長さが異なることを配慮してのこと。スライドだからといって、スルスルと滑ってしまうようなことはなく、レール部分は数mm単位で山と谷が交互に切られており、カタカタさせながら位置を調整させるようになっている。

便座取り付け用のボルトセット
ボルトを便座のレールへセットした状態

 ボルトをはめた状態で便座を持って、ボルトを便器の穴へ差し込んだら、カタカタさせながら便座を前後に動かして、位置を調整しよう。位置が決まったら、ボルトの下側から、パッキン、ワッシャーを差し込み、付属のナットで固定する。

 このナットも良くできていて、2カ所の突起があって力を入れやすく、手だけでもほぼキッチリ締め込める。手で締めたら、最後に締め付け工具を使って、ナットを最後まで締めておこう。

ボルトを付けた便座を、便器への上からはめる
このナットも最初は手で締める
最後は、ナット用の「締め付け工具」で締めておこう

 設置した新便座に、給水ホースを取り付ける。便座に給水ホースを差し込む穴が開いているので、ここへホースを差し込めばOK。そこへ、ホースが外れないように、付属のクイックファスナーを取り付ければ、ホースの取り付けは完了だ(ホース取り付け写真は、現場が狭く撮影不能だったため、別の場所で撮影しています)。

 このときホースが長いようなら、輪を作ったりして、じゃまにならないようにレイアウトしてしまおう。クイックファスナーを付けてしまうと、ホースが外れなくなってしまうので、その前にホースをレイアウトする。我が家では、旧便器でのホースレイアウトを参考にして、輪を作った。

 またこのタイミングで、ホースの輪をうまく作るために、便座とつながっている給水ホースの向きを、地面に対して水平から垂直に変更した。まだ通水前なので、先ほど閉めたナットをレンチで少し緩めるだけで、向きの変更は簡単にできる。ホースのレイアウトは、今後の床掃除にも関わることなので、案外重要。納得できる形にしておきたいところ。もちろん、緩めたホースのナットは、再びレンチで締めておこう。

便器へ給水ホースを取り付ける
取り付けた給水ホースを固定する、クイックファスナー
クイックファスナーは、接続部に対して水平にはめ込む。最後にフックのツメをパチンとするまではめ込んで完了
給水ファスナーは、輪を作ったりして長さを調整しよう
給水ホースに輪を作るために、この段階で給水ホースの向きを、地面に対して垂直に変更。給水管の向き変更は、通水前なら少しの手間でOK

まだ残ってた、アース線、リモコン、人感センサー

 配管と便座設置が終了し、ほぼ終わった気持ちでウキウキしていたもの、あと少しながらまだ残作業はある。

 便座から伸びたアース線の接続だ。後半戦で若干の疲れが見えたところだったが、ここにもパナソニックの配慮が光って感動。アース線は、当然のことながら皮膜を剥く必要がある。中の線を切らないように皮膜を剥くのは、専用工具ナシでは結構難しいもの。が、すでに皮膜は一周切ってあって、引き抜くだけでOKなのだ。

 アース線は、コンセント下の専用端子へ接続する。アース線はねじった後に、時計回りにUの字型に曲げたうえでネジに引っ掛け、ネジをドライバーで留めるとスムースにできる。また我が家では、端子のフタが邪魔になって作業がしにくかったので、セロテープで仮止めして作業した。

アース線は、皮膜があらかじめ切ってあるので、引き抜くだけ。疲れてきたタイミングだけに、この心遣いには結構感動
アース線の端子のフタは、セロテープで仮止めしておくと作業しやすい
配線、配管の終わった、止水栓周辺

 ここで止水栓を開ける。タンクに水が流れていく音を聞いたら、作業が終わった満足感でうれしくなってしまった。でもここではまだ安心できない。これまでに付けたホースの接続部分をよく見てほしい。我が家では幸い水漏れはなかったが、水が漏れるようなことがあれば、雑巾で対処しながら、ボルトを閉めたり、場合によっては再度止水栓を閉め、ネジ部分を外して再度閉めるといった対処を行なおう。

 次は、「リモコン」と「ひとセンサー」の取り付けだ。だが何よりもまず「早く使ってみたい」という気持ちもあるし、旧便座にリモコンがなかったこともあり、どの場所が使いやすいかを知るために、リモコンは一旦トイレットペーパーの上の台の部分に置いて使うことにした。ひとセンサーも、窓枠に立てかけた位置で動作したので、一旦置いておくことに。便座のフタが自動で開く経験はもちろんあるが、これが自分の家で起きるとなると、かなり感動する。便座のフタは、約3分後に自動で閉まるが、もちろん手で閉めることも可能だ。

パッケージには、単四形乾電池が4本入っている。マンガン2本は「ひとセンサー」用、アルカリ2本は「リモコン」用。間違えないように!
「リモコン」と「ひとセンサー」は、ひとまず立て掛けて利用することに

 台所用合成洗剤(中性)の投入も簡単だ。便座袖のフタを外し、タンクを取り出す。タンクの「満」の線まで洗剤を入れたら便座袖に戻して、「装着時押す」と書かれた箇所を押し込んで、フタを閉めよう。次に、便座袖の「洗剤開始」ボタンを押すと、泡コートノズルから水が出てくる。水しか出ないことに最初少し焦ったが、待てばそのうち泡が出てくるようになる。泡が出たのを確認した瞬間、作業の甲斐を感じたのか、母が「泡が出たね! これで掃除が減ると思うと嬉しいよ」とつぶやいた。本当にそのとおりだと思う。

 この後ノズルから泡が出なくなったら、リモコンの「便座面コート」「ハネ抑制」などの泡が出るメニューのボタンを押して、もう一度泡が出るか確認する。

タンクの「満」の線まで、洗剤を投入しよう
再びタンクを便座袖に設置する
最初、泡コートノズルからは水しか出ず焦るが……
1分も待たずに、泡が出てくるようになる

 そして、待ちに待った試運転の時間。試運転は、便座フタが開いた状態で、おしり洗浄が稼働するかどうかを見るため、便器と便座の間にポリ袋を挟むという。我が家では、便座をラップで厳重に覆って試した。漏電テストスイッチを押したり、電源プラグを抜き差ししたあと、リモコンを操作して、温水が出ることを確認する。最後に泡コートが出れば完了だ。

設置完了! でも重要なのは、ここからだ

 設置が一通り終了した我々は、とりあえず休憩。とはいえ、そこで出た話題は、この便座に関するものばかり。母はやはり「あれだけ濃い泡がでれば、確かに掃除しなくても良さそうね」とか、「便座裏の防汚処理ってどのくら防汚なのかしら」と、とにかく「掃除しなくていい」ということに、ひたすら期待大。私の方はというと、掃除係でないこともあって、やはり気になるのは「温水洗浄の心地良さ」に尽きる。用済後の脱臭効果も気になるところ。

 さて、我が家の68歳の母が挑戦した今回の設置だが、実際にどこまでを母が一人でやったのたのかを、考察していこう。実際に母ができなかったところは、2点あった。

 ・既存の配管ボルトの取り外し
 ・配管ボルトの最終締め込みが不足

 最初のボルト取り外しについては、私がやっても動かないほどで、最後は一気に外す必要があったため、万全を期す意味で私が行なった。と言っても、私だってアラフィフのおばさんだし、息子を呼ぶことなく外せたことを考えると、及第点なのではないかと思う。だが、配管ボルトの最終締め込みには、少々難があったと言わざるを得ない。

 母本人も当初から、力が足らずに締め込みができないかも知れないと言っていたわけだが、結果的に不足していたボルトの回転角度は20度ほどで、あと一歩というところ。20度不足していた状態で通水はしていないので実際のところは分からないが、水回りでなければ合格と思える程度には出来ていたのも事実だ。

 次回は、設置から1カ月後の掃除の様子と体感をレポート予定。どのくらい汚れないのか、どのくらい掃除が楽なのかと併せて、温水洗浄の使い心地など、実際に使ってみたところをお届けする。

設置の完了したトイレ
立て掛けただけの「リモコン」「ひとセンサー」だが、問題なく動いている