家電トレンドチェッカー
【ぷーこのe-bike沼】夏休みだってe-bike!! 夫婦で往復150kmのグランピング旅へ
2020年9月1日 07:00
NO密! NO帰省! NO予定! それでも心躍る夏。そんな短い夏を満喫するべく、e-bike旅をしてきた我が家の夏休み。そもそも私がe-bikeに興味を持ったきっかけは「電車に乗りたくない!」という理由だった。このコロナ禍においてe-bikeは、通勤だけでなく旅にも非常に親和性が高いのだ。人混みとは無縁の夏を満喫するべくレッツe-bike旅!! 行っちゃうよー!!
密を避けて夫婦でe-bike×グランピングへ
今回の旅先に選んだのは、千葉県木更津にある「WILD BEACH SEASIDE GLAMPING PARK」というグランピング施設。体力と時間的に家から半径100kmの範囲での旅先を考えていた。 運動もろくにしていない40代の私が軽く「100km以内で」なんて考えちゃってるのが本当に不思議 なんだけれど、本当に走れちゃうのです。e-bikeならね! このグランピング施設までは約60km。途中ちょっと寄り道しても道に迷っても100kmで収まるバッチリな距離だ。そして、何よりグランピングしてみたかった! グランピングはglamorous(優雅な)+camping(キャンプ)の造語で、アウトドア初心者にも、優雅に楽しみたい人にも、手ぶらでキャンプを楽しみたい人にも、近年大人気なんだって。
距離は心配していない。天気は心配しても変えようがないので祈るだけ。唯一の心配といえば、誰かと一緒に遠出したことがない自転車初心者夫婦なので、2人で上手に走っていけるかという点だ。振り返り振り返り走るのは危ないし、夫が独走でさっさと行っちゃうのもどうにかしたい(笑)。そこでトランシーバーを買ってみた。出発する前に2人で15kmほど一緒に走ってみて、「これで大丈夫そうだ」という安心感も手に入れた。自転車保険は数カ月前に見直して、保証の手厚い保険の家族プランに入っている。準備は万全だ!!
それぞれの着替えとサンダル、小さなボトルに詰め替えたクレンジングなど、荷物は最小限。でも花火も買っちゃったー! 後はやっぱり除菌グッズ。外では頻繁に手を洗ったりできないので、アルコールスプレーは必須。途中コンビニに入る時など、まずは手洗いの代わりに消毒だ。マスクもどこかに入る度に新しいものを使う位じゃないと汗やホコリで汚いので、20枚ほど持って行った。除菌シートはウェットティッシュ感覚で。飲み物はたくさん飲むだろうけれど、途中で買えばよいので、スタート時用に麦茶500mlを2本だけ冷凍庫で凍らせておいた。
初めてのe-bike旅にドキドキワクワク!!
いざ当日。数日前に長かった梅雨が明け、見事なほどピーカンのご機嫌な夏日だ。お天気に負けないほど私たちもご機嫌だ! 夫は楽しみすぎて真夜中に目を覚ましてしまい、頑張って二度寝したらしい。私も楽しみすぎて夜中までなかなか寝付けなかったのだけれど(笑)。15時チェックインなので、10時前に出発。真夏のしかも1番暑い時間帯に移動するので、万全な体調と水分補給だけは気をつけてスタート。
夫が前を走り、私が後ろをついていく。事前練習で、走るペースの目安もちゃんと伝えていたので、走り出しからなかなか快適である。e-bikeにはサイクルコンピューターが付いているし、アシストを受けながらのペースで進むのでが乱れないのがとても嬉しい。e-bikeなら 「経験や体力の差など関係なく同じペースで走れるのが魅力」 と説明されていたことをあらためて実感した。
今回は、私が借りていたヤマハ「YPJ-TC」に加えて、e-bike Watch編集部が夫のためにターン「Vektron S10」を借りてきてくれた。しかも旅仕様にリアキャリアやボトルケージ、フロントバッグ用のオプション、サイクルコンピューターから充電しながら使えるiPhone用ホルダー、持ち運ばなくていいキーロックなどを装備する至れり尽くせりの贅沢なe-bikeだ。
そして、旅に便利なサイドバッグまでお借りした。「ORTLIEB(オルトリーブ)」というブランドのサイドバッグで、見た目以上に荷物が入るので、2人の2~3泊の荷物とか余裕で入ると思う。着脱もすごい簡単で便利だ! しかもかわいい。
グランピング施設を目指してe-bikeを走らせる!!
歩道も狭い国道沿いを走っていると、トラックは怖いし歩道沿いの雑草は痛いし、凸凹段差に緊張でハンドルを握る腕に力が入ったり、結構疲れる。もっと経験を積んで上手に走れるようになったら多少は違うと思うのだけれど。e-bikeは坂でもグングン上ってくれるけど、やっぱり走る道って大事! そんな怖い通りを抜けたと思ったら、歩道橋連発地獄が待っていた(笑)。
e-bike唯一の弱点的なことって、漕がずに押す時だと思う。重たい! 下りは引っ張られないように必死で支えるのでさらに重たい! 漕ぎ疲れじゃなくて押し疲れでハーハーゼーゼー。e-bikeだから遠回りすればいいんですよ! って編集さんに言われるけど、初心者だとナビに頼ってしまうのは仕方ない(笑)。
疲れた後に、スッと現れたご褒美のような木漏れ日が差し込むひんやり涼しい大きな公園を走って、最高に気分も体力も回復である。「楽しいね!」「楽しいね!」しか出てこない。夫も最高に楽しそう。そして、麦茶が堪らなく美味しい! 池の鳥を見たりして少し休憩したり、公園のベンチで寛いでみたり。残りの道はほぼずっと国道をひたすらに進んでいくのみ。
12時近くになり、「そろそろご飯でも食べたいね」と言いながら走って行くも、なぜかラーメン屋さんと焼肉屋さんの看板ばかり現れるのだ。真夏に運動しながら熱々ラーメンは嫌だ。夜はバーベキューだから焼肉は嫌だ。と言いながらひたすら漕いでいくも「あっ! またっ」と、とにかくラーメン焼肉のオンパレードな訳です(笑)。「焼肉屋さんで冷麺とか?」と別メニューで妥協しようとするも、e-bikeだし「もう少し進んでみよう」となってグングン進んで行ったら、時計は14時を回り残り15km位になってしまった(笑)。「完全に期を逃したね」という結論で、先にチェックインすることに。15時ちょっと過ぎに到着! お腹はペッコペコ。でも気分は爽快!
初めてのe-bike旅で初めてのグランピング施設に到着!!
グランピング施設の敷地内には、たくさんのタイプのテントやコテージが立ち並ぶ。見ているだけで楽しい。私たちが借りた部屋は、グランピング施設に3棟だけ立っているホテルタイプのお部屋。散々走った後なので、ゆっくりお風呂入りたいし、何ならエアコンも欲しい。キャンプらしい楽しみもしたいし……と、贅沢な欲望をすべて叶えてくれるようなお部屋を選んだのだ。
まずは受付棟でチェックイン。部屋とは別にバーベキューセットとコンロのレンタルを注文しているので、それは食事時間に取りにいくことに。コンロは部屋のテラスに設置してくれているそうだ。何とも優雅なおもてなしだ。ドリンクメニューが豊富なレストランは、新型コロナの影響で残念ながらテイクアウト含めて営業を見合わせていた。近所にコンビニもあるけれど、シャワー浴びる前にまずはスーパーまで買い出しだ! と、荷物だけ置いてそのままe-bikeで出かける。空腹時にスーパーに行くのは危険というのを身をもって感じた(笑)。「ビール! ビール!」とそれぞれ6缶パックずつ買ってしまう我々。バーベキュー後に食べるお菓子に、フルーツも食べたい。もうすぐ肉を食べるのにローストビーフ買っちゃう夫。ワインも1本と、飲み過ぎて二日酔いになると翌日危険なので、麦茶も2リットルペットボトルで。サイドバッグめっちゃ入ってすごい! 空腹時の買いすぎすごい(笑)。
でもパワフルなe-bikeなら総重量が増えても、変わらず走れることに感心しながら部屋へ戻るのであった。
すごい広いガレージにe-bikeを2台停めて、本日のe-bikeのお仕事は完了。部屋で充電したけれど、充電しなくても帰りも持ちそうなタフさに脱帽。まぁ、満腹になって帰りますか? と、電気ゴクゴク。私たちもビールのグビグビ前にまずはジャブっと風呂入って着替えるぞって思ったけど、暑すぎてゆっくりお風呂入る気分にはなれず低温のシャワーですませた。
シャワーを浴びるついでに、汗だくのサイクリングジャージを2人分手洗いで洗濯して、テラスに干しておく。洗剤を少し持っていけば良かったかなと思いながら、ボディソープでモミモミ。この暑さなら一晩あれば十分乾きそうだ。
冷え冷えのビールが美味なこと!!! こんなに美味なビールがあるだろうか!? 五臓六腑に染み渡るとはこのことだねーと笑いながら最高の気分に。この瞬間のためにe-bikeで旅してきたんじゃないかと思うほどの天国ー! 「すごーい!」「うまーい!」「サイコー!」と叫びたいくらいに、すべてが最高すぎる。
遂にグランピング施設で待望のバーベキュー
買い出し後にシャワー浴びて、ビール飲みながら寛いでいたらそこそこいい時間。待望のバーベキュータイム! 受付で材料や取り皿、調味料など全部入りの箱を渡してもらう。下味ついたお肉もいい感じだし、説明書がバーベキューコンロの使い方だけじゃなくて、お肉の焼き方が「蓋を閉めて5分」など、時間までわかりやすく書かれていて、「そろそろ焼けるかな?」みたいなソワソワとか、こまめに見に行く手間とかまったく不要で、ゆっくり寛げて「このマニュアルすごくいい!」と感動した。
といっても、私は座って食べて飲むだけですべて夫にお任せで最高(笑)。美味しいバーベキューとお酒を楽しみつつ、行きに撮った写真をiPadでスライドショーを流しながら、「楽しかったねー!」とさらに盛り上がる。テラスにBOSEのスピーカーなんかも置いてあって、スマホからキャンプっぽい音楽流しバーベキュー最高潮!
満腹になったところで「花火しようー!」と、ガレージ前の砂利エリアでワクワク花火タイムへ突入。今年は夏の風物詩の花火大会とかも中止だし、手持ち花火したくても近所の公園なんかは花火NGだし、マンション暮らしの私たちとしては、花火をすることや見る機会なんてないと思っていた。花火が最高に夏休みっぽい! グランピング施設の隣にある観覧車も気持ちを盛り上げてくれる。夏っぽくスイカ割りもしたいなぁ~なんて思ったけれど、2人でスイカを1個食べる自信はなかったのでやめた(笑)。
普段は早寝早起きの夫。21時を過ぎて、「そろそろ眠いんじゃない?」と聞くと、「今日は12時までは起きておくのー!」と、正月の子どものようにテンションが上がっている(笑)。部屋は涼しいのに、「テラスがいいー!」とずっとアウトドア。とにかく最高に楽しい1日だった!
1日の疲れと最高の楽しさ、そしてベッドのスプリングが猛烈に快適でて、ベッドに入って2秒で寝落ちして朝までぐっすり! 最高の睡眠だった。10時にチェックアウトなので、8時に「朝ですよー!」と夫に起こされる。起きた瞬間にめっちゃいい香り。なんと夫は朝早く起きて、e-bikeで近所をぐるっと探索して、帰りにコンビニに寄ってパンとコーヒーを買って、さらにバーベキューコンロに火を起こし、パンと昨晩少し取っておいたお肉を温め、朝食まで用意してくれてたのである。この旅は私への接待じゃなかろうか?(笑)。最高すぎる! 朝ごはんを思いっきり頬張り、ジャグジーでの朝風呂も満喫し、最高のe-bike日和! サイクリングジャージはバッチリ乾いている。お日様すごい!
帰路もe-bikeの楽しさを満喫
さて、楽しい旅はこれで終わりじゃない。ワクワク復路も待っている! 「また絶対に来ようね!」と帰路に立つ。夫は「いいルートを見つけた。これなら国道も歩道橋地獄も避けられるはず!」と、行きに通った道と準備してくれてた。青々と広がる田んぼとか、知らない線路を走る電車とか、観光とは違うけれど、見るものすべてがコンテンツになる点もe-bike旅の魅力だと思う。
特にe-bikeの場合はアシスト領域内で気持ち良く走れば、クルマと違って景色はよく見えるし、視覚だけじゃなく、五感全部を使う感じなのが最高だ。 夏の香りに草が揺れる音、頬に感じる風とか、もう「あおはるー!」なぁんて叫んでる40代(笑)だけど、とにかく最高。帰りはお昼ご飯も食べ損なわずエネルギーチャージ成功した!
ぐんぐん走ってると、確かに暑いのだけれど自走の風と汗が蒸発する気化熱でかなり心地良い。きっとこの暑さの中で、ただ立ち止まっているだけだったら5分でバテる自信がある。でも、走っているととにかく気持ちが良い。もちろん水分補給はしっかり気をつける必要があるけれど。
「海見たーい!」と騒いでいると「そろそろ海だよ」と夫。人はパラパラとまばらだけれど、夏の海の気持ち良さ。「バーベキューして、キャンプして、花火して、海に来て。夏休みを全部ギュッと欲張った感じが最高だね!」と、この2日間を総括していると、残り20kmほどで自宅に到着だ。もう20kmが「あとちょっと」な感覚になってしまったのに驚く(笑)。
数カ月前は10kmでも遠いなんて言ってたのに(笑)。そして海を越えると、結構長めのサイクリングロードで、「とっても走りやすい。この道はいい道だー! 道によって全然気分が違うね」と、のんびりお喋りしながら楽しくサイクリング。水分補給しながら、途中のコンビニで買って食べたガリガリ君が、バカみたいに美味しかった! 千葉マリンスタジアムを左手に眺めながら「来年は野球もまた行きたいねー」と、去年観戦した野球を思い出したり。 景色を見たりお喋りする余裕もあるe-bikeって、これは本当に革命的にすごいモノだ! あなたサイコーだよ。
そんな楽しい帰路を楽しんでいると、自宅への直前の5kmほどで「え!? ここって!」と、初めて現在地を自覚した私(笑)。「うわー! 帰って来ちゃったねぇー」と寂しいような、でもそれ以上の達成感的な。とにかくもう「最高の夏休み!」以外の言葉が出てこない(語彙力w)。往路復路どちらも道を外れてまで寄り道していないものの、下調べ前の想定距離よりはちょっと長く、往復150kmの旅だった。終始楽しくて爽快感も凄い。ラストの帰宅直前にコンビニで乾杯ビールを調達してフィニッシュ! 当たり前のいつもの夏休みを迎えられない中、落ち込んでいた時期も結構あったけれど、もう絶対に忘れられない最高の夏休みの思い出ができた。そして今すぐにでもまた走り出したい! 言葉にならないほど濃く楽しく心に残るe-bike旅。帰ってきてそれこそ舌の根の乾かぬうちから「次、どこに行こうかぁ」 なぁんて話しているのであります(笑)。