家電製品ミニレビュー
食材に合わせた温め直しも、パンのリベイクも「ヘルシオ グリエレンジ」で大満足!
2018年1月25日 07:00
トーストを焼けば外はパリッと中はモッチリアッツアツ、揚げ物を温め直せば衣はサックリ中ジューシー! お弁当もトレイごとホッカホカに温められるレンジが登場した。今回は、シャープの「ヘルシオ グリエレンジ AX-HR2」を紹介しよう。
メーカー名 | シャープ |
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製品名 | ヘルシオ グリエレンジ AX-HR2 |
価格(編集部調べ) | 41,200円 |
ヘルシオ グリエレンジの特徴は、過熱水蒸気を搭載したウォーターオーブン専用機のヘルシオグリエに、電子レンジ機能をプラスした事だ。食材に合わせて、より一層美味しい温め直しがこれ1台でできる。
単機能電子レンジ並の大きさ
ヘルシオ グリエレンジの大きさは470×405×280mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは約13kg。サイズは単機能の電子レンジとほぼ同じ。ドアは手前に開けるタイプで、レンジにも過熱水蒸気にも使えるセラミックトレイと、過熱水蒸気専用のホーロー焼き網が付属する。
庫内の広さは265×240×153mm(幅×奥行き×高さ)。外形のサイズのわりに庫内がやや小さな印象があったが、山型パンでも2枚同時に焼ける広さがある。セラミックトレイを置いても天井までの高さは130mmあり、厚みのある食材や、背の高いマグカップも余裕で入る。電子レンジはトレイが「回らない」タイプなので、市販の幅260mmの大きめのお弁当も無理なく入り、直径237mmのディナープレートも食材を乗せたまま温め直せる。
ヒーターは庫内の上下にある。下ヒーターは底面の内部にあり、上ヒーターは2本配置されている。通電中はいずれも赤くならない。
トーストもリベイクも、オーブントースターの上を行く仕上がり
以降、付属のレシピに沿って、過熱水蒸気加熱と電子レンジを使った温めに、簡単な調理を試してみた。
トースト (過水/強4分・焼き網)
5枚切りの山型食パンをトーストした。焦げ目はややムラがあるものの、外側はパリッと仕上がり、中はモッチリ・ふっくら・アッツアツで、とてもとても美味しい。中の水分がしっかり残っているためか、オーブントースターで焼いた時よりも冷めにくく、冷めてもパサつかないので最後まで美味しくいただけた。
ハムチーズトースト (過水/強4分・焼き網)
8枚切りの食パン2枚の間にハムとチーズを挟んで焼くだけ。パンは反りも少なくアツアツふっくら。冷蔵庫から出したばかりのハムとチーズを挟んだが、ハムはジューシーに、チーズはトロリと溶けており、それこそクセになる美味しさだった。網に乗せて焼くだけなので、手軽でしかも後始末もラク。
キャベツトースト (過水/強5分・焼き網)
5枚切り食パンに、混ぜた千切りキャベツと卵をのせて焼くだけの簡単なレシピも試してみた。キャベツはしんなりと火が通り、パンに滲みた卵もアツアツで美味しい。一気に焦げないので、手作りの調理トーストも失敗なく楽しめる。
厚みのある調理パン (過水/弱8分・焼き網)
厚みが4cm近くもある調理パンを温めたが、パンは焦げずにふっくらモッチリ。水分の多いコロッケも中までしっかり温まっていた。具材の風味も増し、冷めたものより断然美味しい。
クロワッサン生地のアップルパイ (過水/弱5分・焼き網)
温める前のクロワッサン生地は水分を含んでフニャッとしている。ところが過熱水蒸気で温めると、層になった薄い生地が焦げずにサックサクに仕上がり、焼き立てのように仕上がる。菓子パンが、アイスクリームを添えたくなるようなスイーツに大変身する。
値の下がった菓子パン (過水/弱5分・焼き網)
賞味期限が近づいて値段が下がった菓子パンは固く、やや酸化したようなニオイもある。そんな少しくたびれたパンも、過熱水蒸気で温めれば香りも、ふっくらモッチリな食感も戻り、まるで焼きたての美味しさが味わえる。
お惣菜の香りが、食感が、味が蘇る!
お惣菜の温めにも、過熱水蒸気加熱は威力を発揮する。
スーパーで購入した天ぷら(過水/中8分・トレイ)
買ってきた天ぷらの衣は水分を吸い、色も白っぽくクタッとしている。だが、過熱水蒸気で加熱すれば、衣はサックリ、揚げたてのような香りが蘇り、中はふっくら瑞々しくてアツアツ! 余分な油も落ちる。これまで直火のオーブントースターやコンロの魚焼きグリル、電子レンジで温めた事はあったが、それらとは比較にならないぐらい美味しい。しかも簡単! かき揚げも焦げは最小限にとどまり、アツアツに仕上がった。
から揚げ(過水/中7分・トレイ)
天ぷら同様に、から揚げもまるで作りたてのようにアツアツに温まった。衣はカリッと香ばしく、肉はふっくらとジューシー。ついでに野菜を一緒に焼けば、立派な一皿ができあがる。
温めだけにとどまらず、ノンフライ調理や簡単なオーブン料理にも活用できる。
ノンフライから揚げ(過水/中15分・トレイ)
鶏もも肉1枚(250g)を10等分ぐらいの大きさに切り、から揚げ粉をまぶし、皮を下にして焼くだけ。火加減を気にしなくてよいだけでなく、揚げ油も鍋の片付けも要らないので簡単だ。トレイに接していた皮からは余分な脂分も落ち、美味しそうな焦げ目が食欲をそそる。いただくと、透明な肉汁が口の中に拡がりとても美味しい。なお、から揚げ粉は水で溶かないタイプを使用する(水溶きタイプも試したが、できあがりはイマイチだった)。
モーニングセット(過水/中8分・トレイ)
レシピに沿って、食パン、野菜、アルミカップに割り入れた卵を全てトレイの上に載せて焼くだけで、バランスの良い朝食が一度にできあがる。
トーストはこんがりモッチリ。卵の白身がしっかり固まっている一方で、黄身はトーストを付けていただくのに丁度よい半熟に仕上がった。野菜の歯ごたえも良く、甘みが引き出されていた。前日のうちに野菜を切っておけば、忙しい朝でもササッと作れてしまうほど簡単だ。
カップケーキ(過水/弱15分・焼き網)
レシピにはホットケーキミックスを利用したカップケーキも掲載されている。レシピ通りに作ってみたが、材料は家にあるものばかりでとても簡単。冷めても固くならず美味しくいただけた。チョコチップを散らしたり、紅茶の茶葉を加えたりと、手作りならではのバリエーションも楽しめる。
最後にスーパーで購入したお弁当を電子レンジで温めた。お弁当の蓋は外してセラミックトレイに置き、加熱時間設定の要らない「オート」でスタート。3〜4分でお弁当全体がホカホカに温まった。オートは食品の蒸気をセンサーが検知して加熱を自動で終了するので、お弁当やごはんの温め直しには特に便利だ。スタート後、30秒以内にツマミを回せば強弱の調節ができる。
過熱水蒸気調理後にもう少し加熱をしたい時にも、レンジ機能があれば便利。セラミックトレイしか使えないものの、過熱水蒸気調理で温まりきらなかった場合、わずかの時間のチンだけで、風味をほぼ変えずに、さらにアツアツに仕上げられる。
シンプルな操作性
なお、これらの操作はすべて簡単に行なえた。操作部から過熱水蒸気キー、またはレンジキーを押し、大きな回転つまみで調理時間を設定し、ツマミの中央を押すだけだ。
過熱水蒸気キーでの調理時はあらかじめ水タンクに水を入れ(最大約40ml)、本体にセットしなければならないが簡単だ。過熱水蒸気はキーを押すごとに弱→中→強と変わり、3つのパワーが選べる。電子レンジはオート→500W→600W→解凍(200W)の4つから選べる。調理時間を設定するツマミは軽く回り、1分まで20秒単位、7分まで30秒単位、以降、8、9、10、12、15分と合わせられる。
本体の上面には、調理の目安を記した「加熱早見表」があるので参考にしやすい。さらに、基本的な調理から応用まで記されたレシピも付属されている。
調理中は庫内灯が点灯するので様子が確認できる。過熱水蒸気での調理中、背面の蒸気口からかなり熱い蒸気が継続的に排出されるので、設置場所は多少選ぶだろう。
パンくずの処理もラクラク
庫内の手入れは簡単。庫内はたっぷりの水蒸気に晒されることもあり、汚れは水拭きだけでだいたいはキレイになる。庫内に落ちたパンくずなどは、「つゆ・パンくず受け」にティッシュなどで落とせば良い。扉についた水滴も「つゆ・パンくず受け」に勝手に落ちるので、使う度に拭きとる必要もなかった。
水タンクはヌメリが付かないように、たまに食器と同じように洗うだけ。製品内部の給水パイプは、水タンクを外し、過熱水蒸気キーを「水抜き」に合わせてスタートボタンを押せば、5分ほどでパイプに残っている水も蒸発させられる。1〜2週間に1度実行するよう記されているが、ボタンを押すだけで簡単にできる。
毎日の食事の強い味方!
スーパーやデパ地下では目移りするほど美味しそうなお惣菜が並び、コンビニなども最近では充実した品揃えがある。材料を買い揃える手間も調理時間も短縮でき、食材のムダも出ず、外食よりは安いので、中食(なかしょく)として賢く利用している方も多くいらっしゃるだろう。自炊で、時間のある時にたっぷり作り置きをする方もいらっしゃるだろう。
そんな現代の食生活にピッタリなのが、ヘルシオ グリエレンジだ。トーストやパンのリベイク、揚げ物などは、過熱水蒸気で”できたての美味しさが蘇る”温めができ、お弁当やごはん、パスタやスープの温めなら電子レンジと、食材に合わせた温めが1台で賄えるからだ。
価格は必ずしも安いものではないが、高機能すぎず操作は至極簡単で、毎日気軽に使い続けられる1台だ。忙しくても、食事をちゃんと味わいたい方にこそ、是非オススメしたい。