家電製品ミニレビュー

トップオープン式が新しい! 焼き鳥まで楽しめる「BRUNO トースター&グリル」

 おしゃれで可愛くて大人気な「BRUNO」のキッチン家電。特別すごい機能を持っているわけではないけれど、使う人の心をぐっと掴む見た目やサイズなどで瞬く間に人気になった。そんなBRUNOのトップオープン式「トースター&グリル」を使ってみた。一目惚れするような可愛い見た目に心は鷲掴み。さて実際の使い心地はいかに……。

上下ヒーターのコントロールとタイマーコントロールがついたシンプルな作り
メーカー名イデアインターナショナル
製品名BRUNO トースター&グリル
実売価格12,960円

 本体とともに同梱されているのは、焼き網、ベイキングトレイ、電源コード。大きさはコンパクトで可愛いので、出したままでも全然邪魔にならないし、むしろインテリアになる。

 通常の手前に開く扉ではなく、大きく上に開くトップオープン式なので、食材の出し入れのしやすさは間違いなし。コードは1.8mと、通常のトースターよりも長い気がする。これはきっと据え置きで使うのではなく、食卓で使うという設定だからではないだろうかと思う。

付属品一式。トースターはトップオープン式だ
電源コードは本体後ろにマグネットで繋ぐようになっている

トーストとウインナーオムレツのモーニングセットに焼きおにぎりの和定食も

 私にとってトースターと言えばまずは「朝食」というイメージ。トースターあったら便利だよなぁと思うけれど、オーブンレンジやコーヒーメーカーがあるキッチンにはスペースがないしと思って置いていない。しかしBRUNOのトースター&グリルは、テーブルの上で使えるサイズで置き場所に困らない。

 朝食といえば食パン。まずは食パンとウインナーオムレツのモーニングセットを作ることにした。全部一度に焼くとパンだけ先に出来上がるので、時差で入れていく方が良い。まずは耐熱性のココットに卵と具を混ぜた物を入れてタイマーを10分セットする。

 5分程経つと卵の表面が固まって焼けてくるので、一度スプーンでぐるりとかき混ぜて、ウインナーを入れて再度蓋をする。約2分焼いたら最後にパンを入れて、3分くらい焼くとパンに良い焦げ目がついてモーニングセットの出来上がり。トップオープン式なので、取り出すのがとにかく楽。中の食材を取り出すときに、誤って手の甲を火傷してしまいそうな怖さがないことに感動した。

まずはモーニングセット作り
仕上がり時間に差があるので食パンは最後に
熱くなったココットも取り出しやすい
トーストも良い感じに焦げ目がついている

 朝ごはんにはやっぱりご飯という和食派にも使える。焼きおにぎりと焼き魚のセットも10分ほどでできる。味噌と醤油などを合わせた焼きおにぎりのタレをおにぎりの表面に塗ってトースターで10分。5分経ったらおにぎりを返して、逆面にもタレを塗ってさらに5分。両面ヒーターを使えば鮭は返さなくても良い。

 耐熱性のクッキングシートで250℃まで大丈夫なものを使ったが、結構焦げるので注意が必要だ。通常の紙は使用禁止となっている。10分でばっちり和朝食の出来上がり。プラスお味噌汁でもあれば尚良し。トースターで魚が焼けるか少し不安だったが、中はふっくらジューシーで、非常に美味しかった。

 トースター&グリルという名前の通り、このトースターはグリルが得意なようだ。

耐熱性のクッキングシートにおにぎり塩鮭
表5分、返して裏にも味噌ダレを塗ってさらに5分
和朝食もなかなかオツなもの

手軽に焼き鳥パーティ! 高級店のような仕上がりに感動

 鮭の焼き加減で、グリル料理を美味しく仕上げてくれることが分かった。これはディナーのメインでも十分に使える。と言うことで、夫が大好きな焼き鳥をすることにした。

 一般的な18cmの竹串の場合、横向きに工夫して並べないと蓋が閉じないので、12cmか15cmの短い竹串を使った方が良い。好きな具材を切ったり巻いたりして串に刺して、準備する。お皿いっぱいに焼鳥の準備をして、トースターグリルの水受けトレイに水を張ってしまえは、あとはゆっくりと腰を据えて焼いて食べるだけだ。

 大体どの串も10分程でいい感じに焼きあがるのだけれど、焦げ目や好みで時間を調整すると良い。出来上がった串を取り出してできた隙間に次の串を並べる。とやっていくと、結構エンドレスに食べていける。

 フタを開閉するときは、勢いを付けすぎないよう注意が必要だ。一度だけ本体が倒れそうになってしまった。

卓上で気軽に焼鳥パーティー
焼けているのをついついずっと見てしまう。楽しい

 肝心の味はと言うと……。びっっくりするほど美味しい! 表面はカリッと、中は肉汁や野菜の水分が滴る程ジューシーだ。無駄な脂は下に落ちるので、変なベッタリ感もない。高級店の味がする! これはトースターと言うよりも完全に卓上グリル。

 通常の焼き鳥は炭火で下だけ火を通すので下ヒーターで焼いてみたりもしたけれど、両面ヒーターで上下から焼く方が美味しくできた気がする。上下ヒーターを使って一度も触らず、中心に甘みを閉じ込めると家でも非常に美味しく焼けるのだ。

 4人以上になるとちょっと大きさが物足りないかもしれないが、2~3人なら十分焼き鳥パーティーができる! 焼き鳥をするためだけに、このトースター&グリルを買ってもいいと思えるレベル。現に我が家はこの焼き鳥を食べた後に夫のリクエストもあり、お借りした製品を返した後に即購入した(笑)。

大体10分。焼き目の色や好みで時間は調整してほしい
やっぱりグリルが上手い! 食感最高ジューシー
絶妙な焼き具合は、高級焼鳥店で食べている気分だ
2~3人がベストなサイズだが、十分焼鳥パーティーが楽しめる
蓋を開けるときは最後まで手で支えて開いてほしい
結構な量の油が落ちている。焼鳥をするときには水を張って使う

餃子の皮を使って簡単クリスピーピザ作り

 グリル料理をするときはほとんど使わないベイキングトレイ。網では支えられないような料理、冷凍パイシートを使って簡単にパイやクッキーを作ったりするときに使う。家にオーブンレンジなどがある場合は、お菓子作りは特にオーブンで作った方が温度調整も出来るので上手くいくが、少量を手軽に作る場合は、余熱もいらないので便利だと思う。

 そんな中私のイチオシは、餃子の皮を使ったクリスピーピザだ。餃子の皮は柔らかいので、網のままでは下に落ちてしまう。ベイキングトレイの上にクッキングシートを敷いて、餃子の皮を乗せてトマトソースを塗って、好きな具を乗せてチーズを乗せて焼くだけ。

 写真の餃子の皮は大判タイプなので1度に2枚しか焼けないが、通常の餃子の皮ならば同時に3枚焼ける。小腹が空いたときのおやつにもおつまみにも、もってこいの1品だ。

餃子の皮を使って簡単ピザ。トマトソース&ツナコーン缶&チーズ
あっという間にカリッとトロッとクリスピーピザの出来上がり

 オーブンでピザを焼こうとすると時間がかかるし、フライパンだと下から焼くだけなので、チーズが溶けるまで時間がかかるのと、仕上がりもちょっとべちゃっとしてしまう。しかしこれなら数分でパリッとカリッと最高のクリスピーピザになるのであーる。

おつまみからメイン料理まで! ちょっとのアレンジで美味しい1品に

 週末に「ちょっとワインでも飲もう」なんて時、このトースターがあればこれまた便利だなと思った。家にある缶詰をポンと入れて数分するだけで、極上のおつまみができるからだ。定番のオイルサーディン、缶を開けて好みにで一味唐辛子をかけ、ちょっと醤油を垂らす。トースターで10分弱、グツグツとできあがったら、クラッカーやバケットに添えて食べると、高級バーさながらの気分になる。

 ツナ缶は安定の美味しさだし、鯖缶も中々合う。「缶詰を使った酒のつまみ」を謳っている缶つまシリーズは、どれも間違いなく合う。缶詰のままトースターに入れるだけで最高のおつまみになるので、調理器具やお皿などの余計な洗い物が少ないのも嬉しい。

缶詰の蓋を開けてトースターグリルにセット。準備時間1分未満
オイルがグツグツ美味しいおつまみ完成
缶詰にマヨネーズを乗せて焼くなんて暴挙も
香りと焦げ目が食欲をそそる。バケット無くて残念。食パンでも美味しいよ

 缶詰だけではなくて、レトルト食品も使える! レトルト食品の場合はそのままトースターに入れる訳にはいかないので、耐熱性のお皿に移してからトースターグリルに入れる。そのままでも美味しいけれど、軽くアレンジするだけで、メイン料理の完成。

 耐熱皿にご飯を入れてレトルトカレーを乗せて、そこにとろけるチーズをON。あとはトースターグリルに任せるだけで、焼きチーズカレードリアの完成。温めるお湯を沸かしてるのと変わらない時間で、美味しいメイン料理が完成する手軽さ。このトースターが卓上にあるだけで、どんなものでもおしゃれに美味しく、楽しくなってしまうから不思議だ。

残りご飯にレトルトカレー乗せてチーズを乗せて焼くと……
焼きチーズドリアの完成

油汚れがついたら早めのお手入れを!

 お手入れは……、ちょっと面倒臭い。結構面倒臭い。パンを焼く程度では下のトレイを洗うくらいで全く問題ないが、肉料理などを思い切り堪能した後には、しっかりお手入れをする必要がある。肉や魚などを焼くと結構油汚れが天井にも側面にもついてしまう。

 パンくず・水受けトレイは取り外せるが、ヒーターなどは本体から取り外せないので、トースターグリル内部についた汚れは、タオルペーパーなどで拭き取っていく必要があるのだが、ヒーターの隙間から手を入れて拭くのが結構面倒なのだ。

 夫は手の厚さのため隙間に入らず、天井部分についている汚れを取るためには、お箸などの道具を使って拭かなければいけない。そして、時間が経つと取れにくくなるので、使った後熱が引いたらなるべく早く拭いたほうが良いだろう。

油汚れは結構つくが、水受けトレイ以外取り外せない
綺麗に保つには結構手間がかかる
脂の落ちが酷いと、底面にも油が付いていることもあるので、よく拭いて

 お手入れの面倒くささを差し引いても、このトースターグリルは最高だ。

 日常のご飯に手軽さを、パーティー料理の盛り上がりを、こんなに楽しい食卓を演出してくれるこのトースターってそうそうない。食事って楽しいなと、しみじみ再確認できる最高の商品ではないだろうかと思う。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。