家電製品ミニレビュー

1台3役のスティック掃除機! エレクトロラックス「エルゴラピード」の最新モデルを使ってみた

 先日、17年ぶりにロボット掃除機の新作を発表し、話題となっているエレクトロラックス。とはいえ代表モデルは、やはりスティッククリーナー「エルゴラピード」。今回はスティック、ハンディに加え、ふとん掃除機にもなる1台3役の最上位モデルを紹介する。

エレクトロラックス「エルゴラピード・リチウム プレミアム」ZB3325B(サテンホワイト)
メーカー名エレクトロラックス
製品名エルゴラピード・リチウム プレミアム ZB3325B
価格(編集部調べ)49,870円

 最上位モデルの「プレミアム」は、18Vのリチウムイオン電池を搭載しており、最大48分連続運転が可能。手軽に使えるスティッククリーナーでありながら、メイン掃除機として大掃除にも活躍する。

 そしてエルゴラピードの特徴といえば、ハンディクリーナー一体型の2in1であること。さらに「プレミアム」には布用ノズルや隙間ノズルなどのアタッチメントが付属しており、前モデルからふとん掃除用ノズル「ベッド・プロ・パワー UV ノズル」も新たに加わった。

ベッド・プロ・パワー UV ノズル、布用ノズル、ロング隙間ノズル、ホースが付属
本体のサイクロン部をワンタッチで取り外せる
するとハンディクリーナーに早変わり! このままでも使えるが、上記の付属品を取り付けると使用シーンが広がる

ふとん掃除用ノズルが加わり3in1に

 初代モデルが2004年に登場し、これまで進化を続けてきたエルゴラピードだが、UVライト付きふとんノズルが付いたことは大きな進化といえる。さっそくハンディクリーナーに「ベッド・プロ・パワー UV ノズル」を取り付けて、ふとんを掃除してみた。

ハンディにベッド・プロ・パワー UV ノズルを装着
ノズルには回転ブラシとホイール、前方にUVライトが付いている
ハンディと同じ吸引力なのでしっかり掃除でき、ホイール付きなので動かしやすい
UVライトはヘッドのボタンでON/OFF操作が可能。起動時は青く光って知らせる

 UVライトにより、ふとんに付着しているダニアレルゲンを99.3%除去するという。ノズルを床上から5.5cm以上離すとUVライトは起動しないので、安全に使える点もいい。このノズルがあれば、ふとん掃除機をわざわざ買う必要もない。2in1から3in1になって、より便利になっていると実感した。

充電はスティック本体にハンディを取り付けた状態で行なう
全モデル共通で、充電台に隙間ノズルが格納されている。ハンディにすぐ付けられるので何気に便利

スティックが自立するから使いやすい

 2in1や新機能についつい目を奪われがちだが、スティックも使いやすいのがエルゴラピードの魅力だ。ハンディ一体型なので軽いとはいえないが、そのぶん重心が低いため、掃除機をかけているときに重さはまったく感じない。むしろ軽いと感じるほどだ。しかし持ち上げるとやはり重いので、階段の掃除などには向かないだろう。

掃除機をかけているときは重さを感じない。またヘッド先端にLEDライトが付いているので、壁際や家具下のホコリも逃さない
ヘッドの首元が蛇腹になっていて、手首を返すだけでヘッドの向きを変えられる

 そして一番便利だと感じたのが、掃除機が自立する点だ。掃除中に少し家具をどかしたり、電話が鳴ったときなどに役に立つ。自立するスティック掃除機は少ないので、これは大きなメリットといえる。

スティックを垂直に立て、少し押し込むと自立する

 掃除機をかけていると、回転ブラシに髪の毛や糸くずが絡むことも。そんなときは「ブラシロールクリーン」が活躍する。クリーナーを起動した状態で、ヘッドにあるスイッチを5秒間踏むだけで、絡んだ髪の毛などをカットできるのだ。ただし音が結構大きいので注意。

ヘッドにあるブラシロールクリーンのスイッチを踏むと
ブラシに絡まった髪の毛などをカットできる。手を汚さずに済む

新旧モデルの吸引力をチェック!

 実は筆者は、以前からエルゴラピードを愛用している。自宅で使っているのは、2013年発売の「エルゴラピード・リチウム ZB3013」。せっかくなので、この愛機と最新モデルの吸引力を比較してみることに。

左が最新モデル「ZB3325B」、右が自宅で使用している「ZB3013」

 多少デザインが違うものの、基本的に形状などはほとんど同じ。旧モデルのほうがエルゴラピード感があるデザインで、最新モデルはやはりモダンな印象を受ける。スペック上の重量はどちらも2.6kgと同じで、持った感じも重さは変わらない。しかし逆にいえば、バッテリーはパワーアップしているのに同じ重さってすごい。

旧モデルはメタリックで、最新モデルはマットな質感
最新モデルのほうがシンプルでモダンな印象

 気になるのはやはり吸引力。ちょうど賞味期限切れのパン粉が家にあったので、フローリングに撒いて実際に掃除してみることにした。どちらも標準モードで、1度だけかけた。

まずは最新モデルから
パン粉に突撃
すいすい進む
フィニッシュ!
掃除機をかけた跡。結構きれい

 最新モデルはパン粉に突入しても、手応えがないほどすいすい進み、1度かけただけでずいぶんきれいになった。しかしパン粉は後方へとかなり飛び散っていった。排気が原因だろうか、少し気になった。続いて旧モデルをテスト。

続いて旧モデルを試す
頑張って吸っているぞ
と思ったけど、前方にパン粉が溜まっている
パン粉を連れていった……
まずます吸引しているが、最新モデルには及ばない

 吸引力は最新モデルの勝ち。旧モデルは、最新モデルのようにすいすい吸い込んでいくのではなく、パン粉につっかかる印象を受けた。パン粉がヘッド前方に溜まり、それを徐々に吸引していくイメージだ。

ゴミ捨て時のフィルター掃除が面倒に……

 エルゴラピードは、充電しながらダストボックスのお手入れができる点も◎。受電台にセットしたまま、ハンディ下部のダストボックスを引き抜き、フィルターとダストカップを分離してゴミを捨てる。

充電台にセットしたままでOK。ダストボックス横のボタンを押して
引き抜くだけで取り外せる
左右をつまんでフィルターを外す
ダストカップと分離し、ゴミを捨てる

 フィルターとダストカップを分離する際、粉塵が舞うことがあるので注意が必要だ。フィルターに埃など細かなゴミが付着している場合は、それらを付属のブラシで掃除する。……ん? アレが付いていない!?

 ゴミ捨ての最中に、何かが足りないことに気が付いた。旧モデルではフィルターに付着した埃を落とすハンドルがあったはず。

旧モデルのダストボックス。フィルター上部にハンドルが付いている
これを引っ張ると外周のフィルターが動き、付着したゴミが落ちる仕組み

 最新モデルには、なぜかこの機能がなくなっていた。細かいことかもしれないが、気分的にゴミ捨てが少し面倒になった……。

 とはいえ、この部分を除けば圧倒的に使いやすくなっているエルゴラピードの最新モデル。コードレスで取り回しやすく、吸引力も文句なし。ふとん用ノズルが付いた3in1で、連続運転時間も長くメイン掃除機としても活躍する。デザインもいいので、すぐに使えるようにリビングに置いておくのがよさそうだ。

津田 昌宏