神原サリーの家電 HOT TOPICS
まるでインテリア! くらしに馴染む注目の「ステルス家電」6選
2023年2月7日 08:05
日経トレンディ2023年ヒット予測第2位にランクインして話題の「ステルス家電」。一見すると普通の家具や日用品だけれど家電の機能が隠れているものを言います。
実際にはどんなものがあるのか、これまでの歴史も紐解きながら、筆者が注目している「ステルス家電」たちをご紹介したいと思います。
そのルーツはマッサージチェアにあり!? 家電を感じさせない「インテリア家電」の人気が急上昇中
「ステルス家電」というキャッチーなネーミングで注目を浴びている、まるで家具やインテリアツールのような見た目の家電。そのルーツは2009年に登場した、ルルドのマッサージクッションにあるのではないかと思っています。
ローラーやもみ玉がその存在を主張しているマッサージ機器ばかりの中で、見た目はクッションそのもののオシャレなデザインが目を引き、ルルドブランドで知られるアテックスのマッサージクッションは大ヒット商品になりました。マッサージクッションから始まったルルドブランドはアイテムを広げ、シリーズの累計販売台数は1,200万台を超えています。
家電に見えないから出しておきたくなるという点では、2018年秋に登場したシャークのハンディクリーナー、エヴォパワーも「ステルス家電」と言えるでしょう。
家電以外の何かと一台二役というわけではありませんが、キッチンカウンターやリビングの棚の上に並べておいても違和感のないデザイン(とその機能性)はセンセーショナルでした。その後、軽量でパワフルなハンディクリーナーのひな型のようになり、追随するメーカーも増えています。
おうち時間の充実が必須になってきた今、使っていない時でもそこにあるだけで気分が上がる「インテリア家電」の人気はうなぎのぼり。家具や日用品に家電の要素を加えた一台二役の「ステルス家電」はその亜流と言えるようにも思います。
では、実際に筆者が使っている家電の中から、とっておきの「ステルス家電」をご紹介しましょう。
【バスマット×体重計】足を拭くついでに体重管理ができるissin・スマートバスマット
ソフト珪藻土のバスマットと体重計が合体して、お風呂上りに足を拭くついでに体重管理ができる一台です。USB充電方式で、フル充電での使用は3カ月以上。
ユニークなのは、バスマットに体重は表示せず、週に一度、設定した体重管理モードに合わせた体重の変化やアドバイスをプッシュ通知してくれること。Wi-Fiで連携しているのでスマホを立ち上げなくても自動でデータが送信されます。
家族それぞれのデータは各自のアカウントで管理でき、データ共有の有無や範囲を設定できるのも便利。ダイエットモード、健康維持モードのほか、チャイルドモード、マタニティモード、ベビーモードもあります。
外して洗濯機で丸洗いできるマット部分は3カラーそろっています。健康やダイエットのためにと購入した体重計もいつの間にか乗らなくなっているという声が多く、無意識にのって体重測定し、健康管理につなげるという点が「ステルス」だからこそのメリットになっているのがいいなと思います。
【サイドテーブル×空気清浄機】脚付きデザインで空気清浄の機能性にも優れたブルーエア・ダストマグネット
スウェーデンの空気清浄機専業メーカーであるブルーエア。同社史上はじめてレッグパーツを設けたモデルが、「ダストマグネット」です。
底面からも吸引する構造を採用したことにより、 特にハウスダストが溜まりやすいと言われる床上30cmに効果を発揮します。
0.1μmまでの有害物質を99.97%除去、花粉、ダニなどのハウスダストはもちろん、0.1μmほどのウイルスレベルの微粒子まで99.97%除去するとしています。フィルターには、粒子フィルターと活性炭フィルターを組み合わせたコンボフィルターを採用、お手入れは約6カ月ごとのフィルター交換だけというのも魅力です。
レッグパーツやテーブルトップを備えたことで、まるで北欧家具のようにインテリアに調和する美しさと、 サイドテーブルとしても活用できる利便性があり、アトリエでもソファのそばに置いて、休憩中の読書の時などに活躍しています。
【家具×冷蔵庫】タテヨコに組み合わせも可能な“冷える家具”で使い方いろいろな日立・Chiiil
水平垂直を基調としたスクエアでシンプルなフォルムが印象的なデザインのコンパクトな冷蔵庫が日立の「Chiiil(チール)」。奥行き42cmと薄型で、放熱機構を本体下部に設けたため壁にピタリと付けて設置でき、物を置くのにちょうどいい75cmという絶妙な高さに作られています。まさに〝冷える家具”といった感じです。
庫内が一般的な冷蔵庫のような白ではなく、ダークグレーのため、扉を開けるとLEDのやさしいあかりが食品をほんのりと照らす様子が美しいのも素敵です。
本体カラーもホワイト、薄いグレーのノルディック、黒に限りなく近いダークグレーのベーシックカラーに加え、北欧をイメージさせる中間色を中心としたカスタムカラー7色の10カラーで展開しています。上下、左右に並べても使える仕様になっているので、同色はもちろんバイカラーでインテリアのアクセントにも。
ダイニングの食卓から手の届きやすいところに置いて、ドレッシングなどテーブルで使う調味料や牛乳などの飲み物を入れる。ベッドルームならミネラルウォーターや野菜ジュース、栄養ドリンクなどを入れるのもよさそう。
リビングのソファーのそばに置いてお酒やアイスコーヒー、おつまみを入れておくのもいいのではないでしょうか。2つ並べれば、まるでバーカウンターのような趣にもなります。
【スツール×フットマッサージャー】座り心地も快適なTOR・マッサージスツールムーブ/ドクターエア・3Dフットマッサージャースツール
まるで家具のようなデザインで、普段はスツールやオットマンとして使える本格派のフットマッサージャーがこちら。欲しいけれど置き場所に困る……そんな悩みを解消できるアイデアにあふれたアイテムです。
わが家の食卓のテーブルの脇に、夫のリラックスタイム用のオットマンとして鎮座しているのが、ATEXの「TOR マッサージスツール ムーブ」。もちろん腰かけてもOKでふかふかの座り心地が家族に人気です。サイドに雑誌などが入るポケット付きなのもお気に入りポイント。
60層という業界最多のエアバッグを使った本格マッサージが人気のシリーズですが、このモデルでは、ボタン一つでリクライニングするなどの独自の動きで、よりストレッチ性の高いマッサージを実現しています。土踏まず部分にはヒーターも搭載されているので、冷えた足を温めながらのマッサージも可能です。
もう1つ、普段はアトリエの女優ミラーの前に置いてスツールとして使っているのが、ドクターエアの「3Dフットマッサージャースツール」。淡いグレーの落ち着いたデザインで座った時の高さや座り心地がスツールとして抜群なのです。フットマッサージをするときには、鏡とは反対側に椅子を持ってきて座り、足入れ口を手前に引き出して、足を入れて使います。
ふくらはぎと足の甲の部分はエアバッグで、足裏は2種類のもみ玉が付いたローラーでぐりぐりと刺激する方式で、コースは「ほぐしもみ」「しぼりもみ」「あしうら」と3つ。エアーバッグの強さも3段階から選べます。
【フォトフレーム×充電器×スピーカー】スマホユーザーにうれしいリラックス・アイフレーム
最後に紹介するのは、フォトフレームなのに充電器やスピーカーの機能も併せ持つリラックス「アイフレーム」。たまたまテレビの企画で知ることになり、すっかり気に入って購入しました。
普段はカレンダーのお気に入りの写真を切り抜いたものを飾っている普通のシンプルなフォトフレームですが、本体を電源に接続し、スマートフォンをフレームに載せるとQiワイヤレス充電ができるのです。
対応機種としては、iPhone 8以降の機種など、Qi規格に適合した製品になります。撮影ではケースを外していますが、厚さ3mmまでのケースに対応しているとのこと。
もう1つの機能がスピーカーです。本体を電源に接続し、背面のスイッチを入れてから、スマートフォンをフレームに載せて音楽を再生するとスピーカーから音が出る仕組みで、 接続にBluetoothなどの設定は不要なのが便利。
スピーカーとしての性能はたいしたことはありませんが、作業中などにBGMとして流しておくのなら、これで十分かなと思っています。