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エアコン「こまめに消す」がお得な場合とは? パナソニックの節電術

パナソニックがエアコンの節電術を紹介

パナソニックは、真夏におけるエアコンの「つけっぱなし運転」と「こまめに消す運転」の光熱費の違いについて、独自の実験結果をもとに検証。電気代を節約できる運転方法は、外気温に応じて異なることがわかったという。

エアコンは、こまめに消すより「つけっぱなし運転」のほうがお得になることがあると言われる。これは、室温が高いときにエアコンをつけると、部屋を急速に冷やすために多くのパワーが必要になるからだという。一度室内を適温にすればつけっぱなしでも少ない消費電力でキープできるが、外出時に運転をオフにすると室温が再び上昇し、帰宅してオンにするたびに「強運転」となり、消費電力が増えてしまうとする。

同社は独自のアルゴリズムを用いて、同じ外出時間でも外気温条件によって帰宅時の運転の消費電力が異なることに着目したシミュレーションを実施。その結果、冷房使用時において、住宅の断熱性や室内熱負荷などの環境によるものの、外気温が35℃以上の“猛暑日”のような場合は室温が上昇しやすいため「つけっぱなし」運転がお得だが、30℃程度までであれば、室内温度がそこまで上がらないため「こまめに消す」運転のほうが電気代の節約につながることがわかったという。

またフィルターにホコリがみっしり付いた状態で運転させると、モーターやコンプレッサーに負荷がかかってしまうため、「つけっぱなし」運転の場合でも24時間稼働は行なわず、1日のうち数時間はエアコンを休ませて自動おそうじや内部クリーン機能を活用することを推奨している。

外気温が35℃以上は「つけっぱなし」、30℃程度までは「こまめに消す」運転がお得

エアコンを掃除して節電

エアコンのフィルターを1年間掃除しなかった場合、フィルターの目詰まりにより年間約25%の電気料金が無駄になってしまうという。同社の実験では、フィルター掃除をすることで電気代を年間約1万円以上節約できるという結果になった。パナソニックは自宅で実践できるエアコンフィルターの手入れ方法を紹介している。

自動お掃除機能が搭載されていない場合

久しぶりにパネルを開ける場合は、フィルターがひどく汚れていることがあるため、窓を開けてマスクをした状態でフィルターを取り外し、掃除機でホコリを取り除く。油汚れやたばこのヤニ汚れ、においが気になるときには柔らかい布やスポンジで軽く拭くように水洗いし、汚れがひどいときは、薄めた中性洗剤でつけ置き洗いをする。洗った後は直射日光やドライヤーの温風に当てることは避け、広げた新聞紙の上にフィルターを立てかけて陰干しし、十分に乾かす。カビを発見した場合は、胞子をまき散らさないようにそっと浴室に運び、丁寧に洗い落とす。

自動お掃除機能が搭載されている場合

自動お掃除機能付きのエアコンでも、油汚れやたばこのヤニ汚れ、ペットの毛や長期使用で付いたにおいは取れないため、フィルターを取り外して水洗いする必要があるという。汚れがひどいときは、薄めた中性洗剤でつけ置き洗いし、直射日光やドライヤー乾燥を避けて十分に乾かす。また、お掃除機能付きのエアコンはフィルターから取り除いたホコリを本体内のダストボックスに溜めるタイプが主流のため、多くの場合は自分でホコリを取り除く必要があるとしている。

自動お掃除機能があれば、フィルターを常にきれいに保てる

ほかにも、エアコンの風を活用して冷房効率を上げることも可能だという。その際のポイントは風向きと風量。冷たい空気は低い場所に溜まるため、一般的に冷房時は上向きで風を送ると広範囲を冷やせる。扇風機やサーキュレーターを併用し、冷気のムラをなくすのもおすすめだという。

部屋を冷たくしたい場合は設定温度を下げるよりも風量を上げたほうが節電になるという。また冷房の温度を1℃上げると約10%の節電になるとも言われているため、冷房を1℃上げ、風量も上げることで、年間約1,200円以上の節約ができるとする。

部屋の中に直射日光が入らないようにカーテンやブラインド、窓の外にすだれや緑のカーテンを設置するのも有効だという。このほか、室外機の周辺に物を置いたり、吹き出し口をふさぐように囲ってしまうと冷房効率が大きく低下する場合があるため、室外機周辺は整理整頓することを推奨している。

エアコンの風向きと風量を意識することで節電につながる