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シャープ、車内の消臭やドライバーのストレス軽減に効果が期待できる車載用イオン発生機

 シャープは、自動車内の6大付着臭を消臭する、高濃度イオン発生機「プラズマクラスターNEXT」を搭載した「車載用プラズマクラスターイオン発生機 IG-MX15」を、3月12日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は15,000円前後(税抜)。

車載用プラズマクラスターイオン発生機「IG-MX15」

 カビ臭や汗臭、30~40代特有の体臭などに消臭効果を発揮する、車載用プラズマクラスターイオン発生機。「プラズマクラスターNEXT」とは、独自のプラズマクラスターイオン濃度を約50,000個/cm3以上まで高めたもの。

 その「プラズマクラスターNEXT」の発生デバイスを新たに小型化したことで、本体をカップホルダーに入れられるサイズに抑えた。「プラズマクラスターNEXT」は、付着カビ臭に関しては消臭スピードを従来より約2倍以上に高め、短時間の乗車でも消臭効果を発揮するという。

従来よりもプラズマクラスターイオン濃度を高めた「プラズマクラスターNEXT」の発生機

 プラズマクラスターイオンの適用容積の目安は、約3.6m3。10分ほどで消臭効果が得られるという。軽自動車やセダンなどであれば1台で消臭効果が実感できる。

 運転モード(風量)は、「ターボプラス/中/静音」の3段階。「ターボプラス(風量最大)」モードでも、運転音を33dBまで抑えたとする。

 またUSBケーブルで電源供給するため、付属のカーアダプターで使えるのはもちろん、PCやモバイルバッテリーとつなげても使用可能。同社は、自動車内だけでなく、家庭やオフィスのデスクで、顔周りに向けて使用すれば、肌の保湿効果も期待できるとする。

 本体サイズは約65~78×165mm(直径×高さ)。重さは約295g。USB2ポート搭載のカーアダプター、USBケーブル、ユニット清掃ブラシが付属する。

吹出口
車載用としては初めてプラズマクラスターNEXTを搭載

プラズマクラスターは、集中力維持やストレス軽減にも効果あり

 プラズマクラスターは、水素のプラスイオンと酸素のマイナスのイオンで空気を浄化する、シャープ独自の技術。2000年に空気清浄機に搭載してから、同技術が除菌・消臭効果や静電気除去効果、肌保湿効果など、様々な効果が期待できることを実証してきている。

 それ以外にも例えば、2010年には「インフルエンザウイルス感染率の低減効果」、2016年には「結核感染リスク低減効果」「育毛効果」、2018年には「ペット皮膚病原因菌の抑制効果」について、2019年には「水虫菌の抑制効果」などが発表されている。

 そして今回、カビ臭などに加えて汗臭や体臭、食べ物臭、タバコ臭、ペット臭という「車内6大付着臭」の消臭に効果があるとした。

 同社が用意した、ハンバーガーを入れた2つの箱の中の匂いをかぐと、プラズマクラスターイオン放出なしの状態では、鼻を突くようなハンバーガーのキツい匂いが感じられた。一方、新製品「IG-MX15」を約10分駆動した箱では、かすかに匂いがする程度に抑えられていることが分かった。

 また付着カビ臭についても、同機を設置した箱の中は、プラスチック系と思われる箱自体の匂いしかしなくなっていた。

自動車内で気になる6種の匂いを軽減する効果があるとする
同機を設置した箱の中は、鼻を突くようなハンバーガーの匂いが、わずかに感じられる程度に抑えられていた
同機を設置した箱の中では、カビ臭が全く感じられなかった

 さらに、プラズマクラスターにより「集中力を維持しやすく、ストレスがたまりにくい」環境が得られることを実証したという。

 こちらの検証に関しては、リトルソフトウェアに委託。同社は、脳波や心拍などの測定データをもとに、「集中」や「リラックス」など56カテゴリーの感性に可視化する「感性測定システム」を有しているという。

 今回の試験では、20代~50代の男女51名の、自動車運転中の脳波などを測定。計測データを解析した結果、「IG-MX15」でプラズマクラスターを放出した場合は、時間の経過とともに集中度が高まっていき、ストレス度合いも軽減されていくことが確認できたとする。

脳波測定試験結果
脳波測定試験の概要

 発表会では、実験を行なった同社CEO・川原 伊織里氏が登壇し、実験の状況を説明しながら、次のように語った。

 「プラズマクラスターイオンが放出されているか、されていないかは、我々も知らない状況で測定していきました。同イオンの有無を知らされたのは、測定データを解析した後のことです。

 改めて今回の実験では、プラズマクラスターを使っていると、ドライバーの集中度が維持できていたと言えます。また、本来ならばストレス度が高まるところ、プラズマクラスターがある状態では、どんどん低減していくという報告をさせていただきました」

リトルソフトウェア CEO・川原 伊織里氏
脳波測定時に使用したヘッドバンド

 またシャープ Smart Appliance & Solutions事業本部 PCI商品企画部 部長・植田 宣裕氏は、「これまでも空気清浄機やドライヤーなど多くの製品に、プラズマクラスター発生機を搭載してきました。今後も様々な商品を出していき、空気のあるすべての場所へ、イオン発生機を展開していきたい」と語った。