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ドウシシャ、ヒーター内蔵でフワフワに削れるかき氷器や「大人の流しそうめん」など
2018年3月7日 16:51
ドウシシャは、2018年春夏物新商品のメディア向け内覧会を開催。シェアNo.1を誇るかき氷器をはじめ、2年連続グッドデザイン賞を受賞した扇風機ブランド「Kamomefan」、照明ブランド「LuminousLED」より、新商品をお披露目した。※表示の価格はすべて税抜き。
かんなで削ったようにフワフワに削れる「電動わた雪かき氷器」
同社が市場の70%を占めるかき氷器のジャンルにおいては、「電動わた雪かき氷器」シリーズが2016年に10万台、2017年は15万台と大ヒット。従来のファミリー向けから、大人向けが人気になっていることから、2018年はさらに本格的な味わいが楽しめる商品を発売する。
新たに追加されたのは、業界初となるヒーター機能。同社によるとかき氷は、冷凍庫から出したばかりの氷を使うより、少し溶けた氷を使ったほうがかんなで削ったようにフワフワに仕上がるという。
そのため新商品には、アルミ合金の板にヒーターを内蔵。氷を温めながら削ることで、より「わたのようなかき氷」が楽しめるようになるという。シロップレシピも新たに追加した。
そのほか、やはり業界初という2色のかき氷が同時に出てくる新台湾風かき氷「電動ふわふわ とろ雪かき氷器」、スティックタイプながらフワフワ食感を実現した「大人のふわふわ氷かき器」も登場する。
また「電動ソフトクリームメーカー」(3月発売。5,980円)は、口金が一般的な星型ではなく丸いため、ぽてっとしたソフトクリームが作れる。「簡単にSNS映えするソフトクリームが楽しめる」という。
乾電池式で屋外でも使える「大人の流しそうめん」
続いて夏の風物詩として、そうめんに着目。同社が行なったアンケートによると、2017年にそうめんを食べた人は90%であるのに対し、流しそうめんをした人はわずか7%。その一方で、57.6%が「流しそうめんをやってみたい」と答えている。
しかし実際に流しそうめんをやった人に、不便に感じたことを聞いてみると、「片づけや準備が面倒」「流す人が大変」「場所」などの声が上がったという。
そこで開発したのが、水をモーターで循環させながら、上から下に流れるタイプのそうめん器「大人の流しそうめん」。上にある6つのポケットにそうめんを入れておけば、任意の速度で回転し、順次流れていく仕組みになっているため、流す人の手間が軽減できる。また氷ポケットに氷を入れておけば常に冷水が循環する。
360度、どの場所からも手が伸ばせ、乾電池式なので屋外でも使用が可能。使わないときは分解して、コンパクトに収納できるのも特徴だ。
そのほかビールサーバーは以下の2種をラインナップする。
カモメファンの開発から生まれた、デザイン領域の拡大
扇風機も多数登場する。まずは2年連続グッドデザイン賞を受賞した扇風機ブランド「Kamomefan」の開発秘話から、同社のデザインのあり方についてのスタンスを聞いた。
「ドウシシャがデザインの重要性を感じたきっかけは、デザインにこだわった加湿器の累計販売台数が100万台と大ヒットしたこと。このときデザインがいいと価格が変わり、ユーザーが変わることを知りました」(中込氏)。
そこでデザインを重視して扇風機を作ってみたところ、音がとてもうるさく、デザインだけでは限界があることを実感。そこで同社は、世界トップクラスの船舶用プロペラメーカー、ナカシマプロペラに扇風機の羽根の設計を依頼した。
こうして生まれたのが、カモメの羽根をヒントに設計された羽根を搭載した「カモメファン」シリーズ。羽根から出る騒音をなくし、風の乱れをなくし、空気をちぎらないことで、質のよい風を生むことに成功した。さらに羽根の素材を変えることで、風量、静音性、省エネ性もそれぞれアップしたという。
「『モノのデザイン』から『コトのデザイン』へのシフトです。価格は2万円と高いですが、『このすばらしい扇風機、2万円で売ります』ではなく、『快適な夏が2万円で手に入ります』という、体感をデザインしていこうと考えました」
しかし、単に「質の良い風」はすでに他メーカーも実現しており、差別化が難しいのが現状だった。そこで次なるデザインとして考えたのが「関係性のデザイン」だという。「カモメファンを家族の一員のように受け入れてくださるユーザーが多いと着目し、これからは機能の訴求だけではなく、愛着を持って使っていただける商品を目指していきたいと考えています」。
好きな位置に好きな角度で風を送る「Kamomefan Fシリーズ」と、アイデア扇風機
4月に発売されるカモメファンは、首振りだけでなく、支柱も自由に角度調整が可能。価格は24,880円。
「シャワーは上から浴びると気持ちがいいのに、下から浴びると気持ち悪いことに気づき、上から風が浴びられるものを開発しました」。好きな位置に好きな角度で風が送れるため、生活の様々なシーンで使えるという。
そのほか、様々なアイデア家電も多数ラインナップする。
また照明器具でもユニークな製品が登場している。シーリングファンならぬ「シーリングサーキュレーター」は、シーリングの中央に、空気循環を促すサーキュレーターを設置。また「停電検知機能付きシーリングライト」は、被災地の声から生まれたもので、停電を検知したら自動でパッと点灯する。停電時も25W相当の明かりがつくため、暗闇の不安を解消できるとしている。
「あっ、ここにもDOSHISHA」をターゲットフレーズに
冒頭、ドウシシャ 第2営業本部 専務執行役員の井下 主氏は次のように語った。
「当社のスタンスは、作ってみたいものがあったら作ってみる『自由度』、小さいマーケットでナンバー1をとろうという『ニッチ市場No.1』。他の企業と組んで新しい商品を作る『オープンイノベーション』という3つを柱としており、これからも独自のスタンスで開発していきたい」。
さらに今年のターゲットフレーズを「あっ、ここにもDOSHISHA」とすると発表。「みなさんが日々の生活の中で使っているものが、実はドウシシャの商品であることを気づいていない人が多くいらっしゃるのが現状です。今年は、気づかずに買っていた、ではなく、知って買ってもらえるような、プロモーションやブランディングを展開し、ファンを増やしていきたいと思っています」。