家電トレンドチェッカー

花粉対策には空気清浄機以外も役立つ? いまチェックしたい家電まとめ

花粉対策に有効な家電をピックアップ

先日から、関東では日中の外気温が10℃を超える日が続き、花粉が飛び始めている。まだ花粉症ではないはずの筆者も、少し目がしょぼしょぼしていて「ついに今年は花粉症になったのか?」などと戦々恐々としている。

そんな花粉シーズンに、花粉症の人も花粉症ではない人も(今年、花粉症になるかもしれない人も)、対策を進めておきたい。

ポイントは、外出先で衣類に付着した花粉を、室内で撒き散らさないこと。洗濯物の外干しを避けて、室内でもパリッと乾燥させること。また、花粉を持って帰ってきても、すぐにケアして落とすこと。さらに、床などに積もった花粉を舞い上がらせないこと。つまり、自宅の中だけでも花粉を感じずに快適に過ごせる空間にすることだ。

今回は、そうした花粉対策に有用な、家電製品をピックアップしていく。先月に家電 Watchでは空気清浄機の注目機種を紹介したが、今回は「空気清浄機以外」でも意外に役立ちそうな家電をまとめて紹介しよう。

衣類に付いた花粉を落とせる「LGスタイラー」

花粉対策の基本の一つが、外出時に着ていた衣類を持ち帰って、自宅の中に花粉を拡散しないこと。スチームと振動で、衣類のシワ伸ばしや脱臭・除菌ができるホームクリーニング機、「LG Styler(エルジー・スタイラー)」のS3シリーズを玄関近くに置いておけば、帰宅後すぐに上着をケアできておすすめだ。

価格はオープンプライスで、店頭予想価格は255,000円前後。

LG Styler「S3シリーズ」。左から「S3GNF(ミストグリーン)」と「S3BNF(ミストベージュ)」

スリムな冷蔵庫のようなハンガーラックに衣類を掛けて、ドアを閉めて起動させる。すると機内に高温のスチームが充満しつつ、衣類を振動させて、衣類のシワ伸ばしや脱臭・除菌ができるというもの。

「花粉ケアコース」に設定すると、「TrueSteamテクノロジー」によるスチーム効果で、花粉内部のアレル物質も99.4%低減するという。外出中にたっぷり付着した花粉のアレル物質も、帰宅したら庫内に衣類を掛けてスイッチを押すだけで手軽にケアできるとする。所要時間は150分。

花粉内部のアレル物質を99.4%低減する「花粉ケアコース」を搭載

室内でパリッと仕上げられるダイヤの衣類乾燥機

衣類の外干しは、衣類で花粉を収集しているようなもの。そこでおすすめなのが、室内でパリッと効率的に衣類乾燥できる、ダイヤの「フランドリー・衣類にやさしいヒーター乾燥機」。洗濯乾燥機のように、衣類がシワだらけになる……なんてこともない。価格は18,000円。

ダイヤの「フランドリー・衣類にやさしいヒーター乾燥機」

本体下部にヒーターを搭載した、カバー付きのハンガーラック。一般的なハンガーラックと同様に衣類を吊るし、カバーを閉じたら、ヒーターのタイマーをセット。あとは衣類が乾くのを待つだけ。衣類をハンガーに掛けて吊るしながら乾燥させるので、シワがつきにくいという。連続運転は最大180分。65℃の温風で、2.5kgの洗濯物を約150分で乾燥させるとする。

65℃の温風で、2.5kgの洗濯物を約150分で乾燥させる

室内の花粉を舞い上げずに除去する床拭きロボット「ブラーバ ジェット m6」

花粉のシーズンになると、どうしても室内に花粉が侵入し、床や棚の上にも花粉が溜まってしまうもの。そんな時に、一般的な吸引式掃除機で床掃除をするのは、花粉を撒き散らせてしまう。そこでおすすめなのが「拭き掃除」。アイロボットの床拭きロボット「ブラーバ ジェット m6」であれば、床に溜まった花粉を拡散せずに除去できる。直販価格は69,800円。

アイロボット「ブラーバ ジェット m6」

水拭き(ウェットモード)/乾拭き(ドライモード)に対応し、自動で床の拭き掃除をする。水拭き時はジェットスプレーで前面に水を吹きつけてから掃除。ベタベタした汚れやこびりつき汚れ、キッチンの油汚れを浮かせてきれいに拭き取る。本体にはカメラを備え、部屋の状況を学習して効率的な清掃が可能。また間取りを記憶できるため、特定エリアのみを掃除させたり、進入禁止エリアを設定できる。清掃スケジュールの指定もできるため、花粉シーズンには掃除頻度を高めるのも良い。

花粉シーズンには掃除頻度を高めるのも、良い対策

手軽かつ花粉を舞い上げずにメンテできる紙パック式スティック掃除機

気がついた時にササッと掃除できる、スティック掃除機が人気。花粉が気になる人には、紙パック式の日立グローバルライフソリューションズ「かるパックスティック PKV-BK3K」がおすすめだ。多くのスティック掃除機が採用するサイクロン式など非紙パック式モデルは、本体のダストボックスに溜まったゴミを捨てる際に、どうしてもホコリを舞い上がらせてしまいがち。一方の紙パック式は、そうした心配が少ないのだ。

価格はオープンプライスで、店頭予想価格は82,000円前後。

日立グローバルライフソリューションズ「かるパックスティック PKV-BK3K」

紙パック式集じん方式を採用したスティッククリーナー。集じん容量は約0.4Lで、一般家庭の約2カ月相当のゴミを溜められるとする。紙パックを引き出す際に吸込口をシール状のふたで密閉できる「こぼさんパック」を採用。ゴミ捨て時にホコリが舞い上がりにくく、こぼれにくいようにした。交換用の紙パックは「純正パックフィルター GP-S120FS」。

フィルターの枠が上方へスライドする構造。ゴミやホコリが舞い上がりにくい

冬に役立った加湿器が、これからは花粉抑制やカゼ予防にも

どうしても花粉は室内に入ってきてしまうもの。そうした場合に、部屋が乾燥しているほど、花粉が舞いやすくなる。冬に比べれば春の平均湿度は上がる傾向にある一方で、真冬並に下がることも。そんな時には、冬季に使った加湿器を使うと良い。「ハイブリッド式加湿器LXタイプ HD-LX1022」であれば、メンテナンスが容易なので、シーズンオフになった時に片付けやすい。

価格はオープンプライス。店頭予想価格は30,000円前後。

ハイブリッド式加湿器LXタイプ「HD-LX1022」

ダイニチによれば、のどや鼻など呼吸器の粘膜には花粉やほこり、ウイルスなどの侵入を防ぐバリア機能がある。粘膜から分泌される粘液が、侵入してきた異物をキャッチすると、繊毛(線毛)が働き、粘液とともに異物を押し出すという。だが乾燥していると、この繊毛(線毛)の働きが鈍くなり、花粉などの異物が体内に残りやすくなって、アレルギー症状が起きやすくなる。常に室内の乾燥を防いで、粘膜のバリア機能を保つことが、花粉対策でも重要になる。

LXタイプは、水が熱くならず、急速に加湿できる気化式×温風気化式のハイブリッド式
河原塚 英信