家電トレンドチェッカー

e-bike×チャイルドトレーラーの組み合わせを体験。ベビーカーモードも使えて便利かも

子乗せ自転車購入に向けて、いろいろなe-bikeや電動アシスト自転車を試乗した瀬戸家。今回は子乗せ自転車のもうひとつの可能性を試すことになります。それが「チャイルドトレーラー」。サイクルトレーラーや自転車用ベビーカーなんて呼ばれることもあります。

チャイルドトレーラーって何?

自転車で牽引するベビーカーのようなチャイルドトレーラーは、日本ではあまり見かけることはありませんが、海外ではそれなりにメジャーな存在です。ロードバイクやMTBなど、チャイルドシートの装着が難しい自転車でも、子どもと一緒に出かけられるのが特徴です。

「これまでサイクリング中に何度か見かけたことがあったけど、これからの季節や天気の良い日に小さな我が子とサイクリングしたいと考える子持ちサイクリストには非常に気になる存在」と瀬戸も以前から興味があったとのこと。

実は子乗せ自転車で多い事故が、駐輪する時の転倒。子どもがチャイルドシートから降りようと動いて、バランスを崩してそのまま転倒……といったことが結構な頻度で起きています。転倒はしなかったものの、ヒヤリとした経験を持つ人も多いでしょう。

それに比べるとチャイルドトレーラーの多くは、牽引する自転車が転んでもチャイルドトレーラーは転倒しない構造になっています。子どもの乗せ降ろし時に子どもが暴れても倒れることはなく、走行中に自転車が転倒しても、チャイルドトレーラーが転倒する心配もありません。さらに、チャイルドトレーラー自体もフレームで囲われた形なので、子どもの安全面でも優れるそうです。

自転車が倒れてもチャイルドトレーラーは倒れない構造になっている

「我が家の子どもはまだ幼いので、帰り道には疲れて寝てしまうことが考えられる。そんな場合もチャイルドトレーラーなら安心できそう」と瀬戸もますます興味津々。

バーレーのチャイルドトレーラーを愛車に積みたい

ということで、チャイルドトレーラーでおそらく一番有名な「バーレー」を体験してもらうことに。チャイルドトレーラーは、主に1人乗りと2人乗りのモデルがあり、自転車から外した時に手押しでベビーカーとして使えるタイプもあります。オプションの大径の前輪を装着してジョギング時に一緒に走れるスタイルにしたり、ウォーキングキットを装着してリアカーのような使い方も可能。その他サスペンションシステムの有無などでグレードが分かれています。

その中で今回お借りしたのは、最上位の「D'LITE X(ディー・ライト X)」というモデル。2人乗りでサスペンション装備、出かけた先ではベビーカーとして使用できます。価格は151,800円。

バーレー「D'LITE X(ディー・ライト X)」

牽引するe-bikeはトレック「Powerfly 5」という豪華な組み合わせ。さらに、瀬戸の希望ですっかり気に入ったターン「Vektron S10」も用意しました。

「チャイルドトレーラーはたたんで車載できるので、折りたたみできるVektronと組み合わせることで、旅行先でサイクリングを楽しむこともできそう」というワガママな要求に応えたわけです(笑)。

まずは折りたたみ方法などのレクチャーを受けつつ、実際に瀬戸の愛車に積めるかどうかをチェック。折りたたむにはタイヤや牽引のアームを外す必要はあるものの、工具も不要です。

「一度やり方が分かれば間違えることはないレベル。見た目の大きさの割に軽いので苦にならないし、慣れればパパッと折りたためるようになると思う」と予想より簡単だったようです。

しかし、折りたたみ時のサイズも結構大きく、セダンのトランクには折りたたんだVektronと同時に入れることはできず残念そう。

折りたたんでトランクに収納。Vektronを入れるスペースはない

「後席を倒せばVektronを積めるので、家族3人で出かけることは問題なさそう。今年はコロナで難しいと思うけど、八ヶ岳あたりに家族で出かけてみたい」と夢がふくらみます。

後席を倒すことでVektronは積載できる

Vektronにチャイルドトレーラーを装着してサイクリングへ

実際にチャイルドトレーラーをVektronに装着して、湘南サイクリングロードを走ってみることに。実はチャイルドトレーラーは、交通ルール的に通常の自転車とは異なる部分が多いのです。いわゆる自転車にはならず、純粋な軽車両という扱いになるので、自転車が特例で認められた歩道であってもチャイルドトレーラーは走ることができません。そのため基本的に車道を走ることになります。

サイクリングロードによってはチャイルドトレーラーがNGの場所もありますが、確認したところ湘南サイクリングロードは走行できるそうで瀬戸も一安心。いきなり交通量の多い車道を走るのは怖いので、住宅街を抜けつつ海に出て、そこからサイクリングロードを走ることにします。

ほとんどクルマが通らない住宅地の中の細街路を選んで走る
軽車両なのでここは入れる

お子さんは基本的に乗り物が好きなそうで、チャイルドトレーラーにも興味津々で自ら乗り込もうとします。この日は天気も良く、風通しのためにビニールのスクリーンを開けると、暑くもなく寒くもなくちょうと気持ちが良さそうな感じです。D'LITE Xは2人乗りなので、もう一方の席には愛犬の入ったクレートをセットし、紐を使ってフレームにしっかり固定。

「愛犬と娘を一緒に連れて行けるのはうれしい」と瀬戸も笑顔に。前回の試乗時もそうでしたが、ヘルメットを着用したお子さんもご機嫌です。

まずは湘南サイクリングロードまで住宅街を抜けて走ります。初めてチャイルドトレーラーを牽引した瀬戸は以下のように語っています。

「当たり前だけど自分の自転車には子どもの体重は加わらないので、ハンドルを取られたり、バランスを崩されるようなことはまったくない。しかもe-bikeなので牽引の重さも全然感じない」と牽引していることを忘れそうになったとのこと。とはいえ、チャイルドトレーラーを牽引する際には、やっぱり気を使ったポイントもあったそうです。

「カーブなどで多少大回りになるのは当然だけど、見えない後方に車幅のあるチャイルドトレーラーがあるので、全体的にゆとりを持った運転がしたくなる。特に交通量の多い道だと、ついつい歩道側に寄りたくなるけど、自転車の感覚で動くとチャイルドトレーラーが歩道にぶつかってしまうので、心を強く持って堂々と車道を走る気持ちが必要だと感じた。これは信号での停車時も同じで、信号で停車中のクルマの左側をすり抜けて前に出ることも絶対ない」と、当然ですが初めてのチャイルドトレーラーには緊張感があったようです。

全体的にゆとりを持った運転がしたくなる

実感したコメントを聞くとハードルが高く感じるかもしれませんが、車両として考えれば、どれも当たり前のことではあります。

実際に気軽に走れるのは交通量の少ない道なので、途中からは住宅街の中にある細街路を抜けていきます。地元住民以外にクルマが通ることはほとんどない道を走ります。車道より安心感はありますが、ところどころにあるクルマ止めの間を通過する際には気を使うので、両サイドにミラーを装着すると便利そうだと実感したそうです。

クルマ止めの間を抜けるときは気を使う

チャイルドトレーラーの便利な使い方を実感

目的地の湘南サイクリングロードに到着。残念ながら、風の強い日で道のあちこちに砂がたまって気持ち良く走ることには至らなかったようですが、天気にも恵まれて、江の島はもちろん富士山まで見られて満足そうです。お子さんは3回目の海となり、前回は波の音にギャン泣きしたそうですが、広い海と砂浜に大喜びでした。

交通量の少ない道を選んで走ると快適
湘南サイクリングロードに到着。江ノ島が見える
この日は風のせいで砂が出てきてしまっている。ところどころ押しながら進む瀬戸
奥様はお借りしたエレクトラ「TOWNIE GO! 8D(タウニー ゴー)」に乗ってきた。奥に止まっているのも偶然ながらビーチクルーザー。このあたりはビーチクルーザーの人気が高い
お子さんは人生3回目の海
前回海に来た際にはまだ歩けなかったし、海の音が怖くて泣いていたそう。成長著しいお子さんの姿にカメラを構える瀬戸も感慨深げ

家族で楽しい時間を過ごした後は公園にも寄り道。公園内は自転車が入れないため、チャイルドトレーラーをベビーカーモードにして散策。いっぱい遊んだうえに、ぽかぽか陽気でお子さんはスヤスヤお昼寝。遊び疲れて突然スイッチが切れたかのように眠ってしまった子どもを抱っこしないで、そのまま寝かせておけるのはありがたいですよね。ベビーカーまで用意する自転車でのお出かけはハードルが高くなりますし。

家族そろっての初サイクリングは、全員が大満足な休日を過ごせたようです。

公園内はベビーカーモードで
2人乗りのベビーカーとして見ればそれほど大きくはない
愛犬も楽しそう

そして、チャイルドトレーラーの魅力を体感した瀬戸は、後日e-MTBのPowerfly 5で今度は江の島方面を目指すことに。ミニベロでもMTBでもチャイルドトレーラーを牽引できるの? と感じるかもしれませんが、バーレーの場合はほとんどの自転車で牽引が可能。Powerfly 5はスルーアクスルなので、別途オプション部品が必要になりますが、問題なく装着できていました。e-MTBのPowerfly 5×チャイルドトレーラーの組み合わせについて、以下のような印象を持ったそうです。

2回目のお出かけは、トレックのe-MTB「Powerfly 5」で
江の島目指してチャイルドトレーラーを牽引して出発
奥様とお子さんはVektronで出発

「e-bikeなので牽引する際に力がいらないため、重さはほとんど感じない。でも、巡航中に後ろから“コツコツ”押されるような感覚がある。実際にそうなので仕方ないけど、タイヤの径が大きいからかVektronと比べると“コツコツ”感が少ない気がする。ハンドル幅が広いMTBなので、そもそもクルマの横をすり抜けようとか、ギリギリを通り抜けようといった考えになりづらく、牽引時も違和感が少ないように感じる」とのこと。

ハンドル幅が広いMTBのほうが牽引時の違和感が少なかったという

また、奥様はVektronのチャイルドシートにお子さんを乗せて出発しました。フットワークは軽くなりますが、帰りは遊び疲れた子どもが寝てしまったそうです。小さなお子さんがいる家庭では、保育園や幼稚園、外出先の帰りで「あるある」ですが、瀬戸がPowerfly 5で空っぽのチャイルドトレーラーも牽引していたので、帰りはチャイルドトレーラーに寝てしまったお子さんを乗せて帰ってきたそうです。

駐輪場に自転車を停めて、海沿いの公園にベビーカーモードで移動。脱着も慣れると2~3分でできるように
これまでは徒歩圏が散歩コースだったので、行動範囲が広がり、いつもと違う公園でみんなテンションアップ
お子さんも愛犬も楽しそう
案の定遊び疲れて寝てしまったお子さん。帰りはチャイルドトレーラーで

「子どもが寝てしまった時はやっぱりチャイルドトレーラーのほうが安心。後方におやつや飲み物、おむつ、ウェットティッシュなど子ども用の多くの荷物も積んでおけるのがありがたい」と実感したようです。

チャイルドトレーラーを試した感想

初めてのチャイルドトレーラーを実際にしばらく使って感じたのは、「家の周辺の道路環境によって使い勝手は変わりそう。交通量が多い都心では少し使いづらいかもしれないし、もっと郊外ならさらに気軽に使える気がする。八ヶ岳や富士五湖周辺でサイクリングしたらすごい気持ち良さそう」。藤沢在住の瀬戸によると、整備されている自転車用の道もあるが、それなりの交通量もあるので、もう少し幅が狭い1人乗りのチャイルドトレーラーを選択するほうが良いと感じたそうです。

ちなみに、前回のモトベロ湘南で試乗したエレクトラのTOWNIE GO! 8Dを奥様用にあらためてお借りしました。奥様の子乗せ自転車への希望は、本稿時点でも変わらずTOWNIE GO! 8Dだそうです。子育てで手が腱鞘炎になっているので、前傾姿勢の自転車は嫌だという理由もあります。湘南という土地柄か、藤沢はビーチクルーザーが多く、瀬戸自身も子乗せ卒業後も長く使えそうなので、ボーナスが出たらTOWNIE GO! 8Dを真剣に検討しているとのこと。どのe-bikeを選ぶのか、チャイルドトレーラーを購入するのか、また続報をお届けします。

奥様がお気に入りのビーチクルーザータイプのTOWNIE GO! 8D
e-bike部