家電レビュー
シロカの加湿できる小型ヒーターは、足元のスポット暖房に最適!
2024年1月22日 08:05
今年は暖冬になるといわれていたが、これほど暖かいと予想していた人はどれくらいいるだろう。少なくとも関東に住む筆者は、肌がピリピリするほど寒い日が、今年はまだないと感じている。
だが、いくら暖冬だとはいえ足元はとても冷える。そんななかで活躍しているのが、シロカの加湿機能付きセラミックファンヒーター「ポカプラス SH-3D151」だ。
足元のスポット暖房に活躍
体を動かしていれば、暖房無しでも寒さを感じることもないが、時々、仕事に集中してしまったりすると、足元がキンキンに冷えている。「やばいくらいに寒い」と、フッと気がつくと、その寒気は瞬く間に体全体へと広がり……「うわぁ〜、すごい寒い(ブルッブルッ)」ということになる。
そうならないために「ポカプラス」を、あらかじめ仕事用として使っているテーブルの近くに設置し、直接温風がテーブルの下の足元に送られるように使っている。日中の室温は20℃前後。足元さえ冷えなければ良いので、運転モードは「弱」もしくは「中」で十分だ。しばらくするとテーブル下が暖かい空気で充満されて、寒くなくなる。
加湿器としてだけでも使える
「ポカプラス」は、気化式の加湿機能を備える。気化式は、フィルターで吸い上げた水を蒸発させる方式。「ポカプラス」の場合は、このフィルターに温風があたり、加湿を促進する。
水タンクの容量は3L。筆者宅の場合は、温風モードを「弱」または「中」モードで1日だいたい8時間くらい使っている。その場合でも、1度の給水で2日間くらいはもっている。ちなみに製品の仕様表によれば、1時間あたりの加湿量は、最大約500ml。おそらく温風「強」モードで加湿した場合は、6時間くらいで給水が必要になる。
気化式なので「からっからに乾いた室内を、すぐに加湿したい」というのには向かない。だが「暖房使用時に乾燥してしまう分を補いたい」というのにはちょうど良く、潤いのある温かい風を送り出してくれる。
本体または付属リモコンの「温風」ボタンを押すと、「弱→中→強」と3段階で風量が切り替わる。さらに同ボタンを押すと、「ヒーターオフ」モードとなり、気化式加湿器……加湿器付きの送風機として使える。
なお運転音は、耳障りのするような音ではなく、環境音に溶け込みやすい音だ。温風「弱」モードであれば、環境音に完全に紛れて、「ポカプラス」が発している音がどれなのか分からなくなる。「中」モードにすると、静かにウゥ〜〜〜っという、音が聞こえてくるものの、ほとんど気にならない。一方で「強」モードにすると、「おぉ、頑張って暖めてくれているな」と感じるほどになる。
おおむね満足だが、弱点が1つ……
まず、一般的にセラミックファンヒーターを使うと、室内は乾燥する。そのため加湿器との併用が推奨されていたりする。そうであれば、「ポカプラス」のように、はじめから加湿器を備えたヒーターを選ぶ方が、賢い選択だ。
特に「ポカプラス」は、テーブル下のスポット暖房としては、速暖性が高いうえに気軽に使えて良い。大変満足して使っているのだが……。
1点だけ不便を感じることがある。同機は水タンクが乾燥している状態での重さが4.1kg。水が満タンだったとしても7.1kgだ。コンパクトだし重くはないので、本体の位置をこまめに変えたり、部屋を移動させたりすることがある。だが本体に、ハンドルなどの手を引っ掛けるパーツがない。そのため、移動時に本体を持ち上げる時には、実際よりも重さを感じ、毎回「ハンドルがあればラクなのになぁ」と愚痴ってしまう。
あとは、使っていて感じたのは、セラミックファンヒーターは、意外とパワーがあるな……ということ。改めて仕様表を確認すると、適用畳数の目安が、プレハブ洋室で約14畳もある。これはパワーが強いと同時に、消費電力がかかるということでもある。例えば温風「強」モードの場合の消費電力は1,000W前後。エアコンを使うのは電気代がもったいないから、「ポカプラス」を使おう……というのは、実は節電にならない可能性もある。そのあたりの使い方には、気をつけたいものだ。
ということで「ポカプラス」は、仕事中にテーブルの下を暖めるのには、とても適している。さらにパワーもあるので、寝室や子供部屋などに導入するのにもおすすめしたい。